今定例会では令和元年度の決算特別委員会が行われました。

決算特別委員会では、副委員長となりました。

 

令和元年度練馬区一般会計は、

歳入が2.742億2.325万円、歳出が2.682億4.866万円と前年と比較し、

歳入は68億8.713万円で2.6%増、

歳出は71億8.292万円の2.8%増となりました。

 

今回の決算では特別会計である後期高齢者医療会計決算において、

本来支出すべき科目から、違う科目での歳出で還付されたため決算数字に誤りがでました。

幸い区民への還付などについては影響はなかったものの、処理ミスによる事態は大変遺憾であり、

区の会計事務への信頼を大きく傷つける結果となりました。

経緯を検証し、各職員が緊張感をもって職務を行うよう、全庁的に再発防止を徹底し、取り組まれるよう強く求めました。

 

令和元年度決算については、収支として70億3.122万と黒字決算となり、

一般財源歳入については、過去最高額となり経常収支比率は、

前年度から1.2ポイント改善し83.1%となりました。

基金残高については、70億円増加するなど健全な決算状況となりましたが、

区の全体の歳入の約6割を占めている特別区税と特別区交付金は景気の影響を受けやすく、

大幅に落ち込むことが今後予想されることから、これまで以上に健全な財政運営が求められています。

 

法人住民税の一部国税化などの税制改正による減収は拡大しており、

ふるさと納税においては、約22億円の減収となりました。

特別区長会などで見直しの要請を再三してきたものの一向に改善されておらず、

地方で必要な財源は国が責任をもって確保するべきものであり、

今まで以上に強い姿勢で国に対し問題提起をしていただくことを強く要望しました。

 

執行率においては97.4%と、計画通りに予算が執行されましたが、

不用額・流用額については依然として一定割合で発生していることから、

さらに予算見積もりの制度の向上に努め、安全安心な区民生活を堅持し、

アクションプランをはじめ、全ての事業の聖域なき見直しを図り持続可能な行財政運営をされることを要望しました。

 

以下、決算委員会で質疑、要望をした内容を掲載します。

正式な議事録は後日、区議会HPからご覧になれます。

 

議会費、総務費、公債費、諸支出金等

・毎年、扶助費など義務的経費は増加している。更に今後新型コロナウイルス感染症の影響により、生活保護費等の増加が予想され、これまでに経験したことない財政危機となることが想定される。区民と区が、区政の課題を共有し、今後の事業の見直しをされたい。

・寄付制度については、区民協働を進める上で、行政活動に参加する一つの方法であることから各事業について拡充されたい。

・外郭団体については、各団体の経営計画を総点検し、精査されたい。

・議員のSNS発信の在り方を検討する場を設けられたい。

 

区民費・地域文化費 

・区民協働については、つながるフェスタをはじめとし、組織課題の解決にむけ団体同士の協働を促進するよう取り組まれたい。また、新たな寄付の取り組みとしてクラウドファンディングなどの活用を検討されたい。

・SDGsと区民協働の連携した取り組みをされたい。

・町会の協力掲示板については、広告宣伝料が自主財源となるように検討されたい。

 

産業経済費・環境費

・新型コロナウイルス感染症により商店街は深刻な影響をうけ、売り上げも減少している。区内事業者の状況を調査し経営状況の把握に努められたい。

・コロナ禍における商店街イベント実施の際には区から指針を示されたい。

・商店街活性化に向け、イベント以外の個店の支援策を講じられたい。

・ねりコレなどの区の名産品をコンビニと協定を結び販売されたい。

・練馬城址公園の整備に合わせスタジオツアー施設のオープンが予定されており、区内外はもとより、海外からの観光客の来訪が予想されることから、練馬観光センターと連携しインバウンド対策の充実化を図られたい。

・新施設オープンが商店街活性化となるよう多言語化の推進や支援をされたい。

・としまえん駅周辺に観光案内所を設置し、効果的な観光事業の推進を図られたい。

・雇用調整助成金や感染者対策休業支援金など活用状況を調査し、必要な際には関係機関に繋げられたい。

 

保健福祉費
・区内の医療体制で医療崩壊を起こさないよう、情報把握に努め協力されたい。

・医療機関、医療従事者の方々への支援と応援、感謝の気持ちを届けるための方策を検討されたい。

・新型コロナウイルス感染症の感染リスクを懸念し、医療機関の受診控えとならないよう、適正な検診や受診をするよう周知されたい。

・区民の健康づくりサポートプランにおいて、セルフケアや健康づくりや検診・受診に向け、医師会と検討し進められたい。

・生活困窮者支援として、国の制度と併用し貸付制度を充実されたい。

・いきいき健康券や高齢者祝い金などの見直しをされたい。

 

都市整備・土木費 

・練馬城址公園南側公園部分の整備について、早期に整備計画を示し着手することとあわせ、133の一体整備を進められるよう都に働き掛けられたい。

・新施設・防災公園整備についての住民説明会を実施するよう関係機関に求められたい。

・西武豊島線のとしまえん駅の駅舎と駅前広場については、区民意見も募る事を事業者に求められたい。

・公園整備に伴う周辺道路拡幅は、狭隘道路が続く西側を最優先で行われたい。

 

教育費

・学校建替え後のランニングコストの削減となるよう省エネ化などを検討されたい。

・建替え時の土地購入については、タイミングを逃すことなく積極的に取得の検討をされたい。

・低学年の在宅学習の対策をされたい。

・私立幼稚園については、障害児を積極的に受け入れられたい。

 

 こども家庭費 

・虐待対応拠点設置の効果を広く発信されたい。

・区と協働しSDGsの目標達成を目指しジュニアリーダー育成をされたい。

・秩父キャンプ場の運営見直しをされたい。

 

以上、次年度以降の施策に反映していただくことを要望しました。