日本をはじめ世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスは収束することなく引き続き、区民生活に多大な影響を及ぼす事となります。

経済においても、区は他自治体に先駆け、特別貸付制度を設けていただいたことは評価いたします。

しかし、連日の株価下落や、円高の状況は、来年度以降の区財政に影響を及ぼすことが予測されます。

財政当局においては財政収支に引き続き注視していただき、しかるべき対策を迅速にとっていただくことを要望するものであります。

このような状況の中でも、将来にわたり持続可能な練馬区政としていくため、さまざまな課題に対して私たちは、一丸となって取り組まなければなりません。

今回示された令和2年度当初予算については、一般会計予算昨年比4.2%増額の2,826億7,102万円となり過去最大の予算規模となりました。

しかし、社会保障経費の増加や公共施設の維持更新等、膨大な財政需要を抱えるなか、生産年齢人口減少による住民税減少や税制改正による財政調整交付金の減少等、山積していく財政課題に対し区は、これまでの成果を活かした、第二次ビジョンに基づくリーディングプロジェクト等の着実な実施を最優先とし、民間活力を活用した事業執行、事務事業の不断の見直し、起債の活用や、特定財源の確保をしつつ、持続可能な財政の安定運営に取り組む事が示されました。

編成内容においては、区民福祉増進が形として示され、約70%近い割合が、子育て、福祉、教育関連を充実させた予算編成とされており。

子育て施策では、児童相談行政の東京都と区の役割を整理し、それぞれの強みを活かした「練馬区虐待対応拠点」を設置されます。今後このモデル事業の成功が、練馬区だけでなく、東京都全体の児童虐待の減少に繋がることを期待していくものであります。

福祉施策としては、高齢者施策として安定した後見制度を確立していくため、新たに社会福祉協議会と連携して組織的に、法人後見を開始することは、先を見据えた政策として評価するものであります。  

また、障害者福祉の観点からも、新たに障害児の訪問型支援事業の開始や重度障害者グループホーム・福祉園を整備していくことは、障害を持つみなさまだけでなく、そのご家族の安心に繋がり、我々会派として支援体制の強化を求めてまいりました、中高年層の引きこもり対策に対して、さまざまな複合的な福祉に関わる課題に、寄り添った支援をしていく福祉・保険相談窓口のコーディネーターを配置していくは、評価するものであります。

教育関連としては、子供達一人一人が夢や目標を持ち、あらゆる困難を乗り越えられる力を備える環境としていくため、児童生徒全員にタブレットPCの整備、英語指導の充実、コスト意識を持った小中学校の改築が引き続き進められるものであります。

国民健康保険事業会計、介護保険会計、後期高齢者医療会計の3特別会計予算においては、生産年齢人口が確実に減少し、相対的高齢者人口が増加していくなか、国は、全世代型社会保障会議を設置し、将来の社会保障のあり方について議論をしているようでありますが、昨年末に示された中間報告をみると、制度を支える対象者の幅を広げていく議論が中心で、本来議論すべき、将来にわたり持続可能な制度設計のあり方に対する根本的な議論は前に進まないように考えます。

そのようなかでも区としては、安定した制度の維持となるよう、税と保険料バランスを考えた、会計予算が示され、区の施策としても、将来的に医療にかかる人が減り、介護サービス利用者が減少していく取り組みとして、予防強化に対して、数多くの事業に取り組むことは評価できるものであります。

引き続き、区民のみなさまと協働で、改革ねりまの歩みを止めないためにも、令和二年度度練馬区一般会計予算ならびに3特別会計予算に賛成しました。

 

 以下、予算特別委員会にて質問したものです。

 

○東京を狙い撃ちにした税制改正について粘り強く国に是正を働きかけられたい。

○人口構成の変化に合わせた区立施設利用料の受と益負担の検証、高齢者の社会参加の在り方について検討されたい。

○中高年層人口の区外流出は税収の観点からも影響が大きい。原因を調査し対策を図られたい。

○としまえん遊園地の閉園、跡地にハリーポッター施設建設と報道された。今後正確な情報を流すよう各事業者に要請されたい。また、隣接地域は第一種低層住居専用地域であることから、住環境には特に留意され計画されるように要請し、現在事業者と都で協議されている場に区も積極的に参画されたい

○カルーセルエルドラドは残存できるよう事業者に働きかけられたい。また、閉園後の西武豊島線の存続についても動向は十分に注視されたい

○庁舎内案内をわかりやすいものに統一をはかられたい、なおタッチパネル方式の案内の導入を検討されたい。

○本庁舎2階の案内所についても、案内のしやすさ、カウンターの向きを含めて再検討されたい。

〇総合評価方式の評価項目として障害者福祉作業所の活用を検討されたい。 

〇新型コロナウィルスが起因する工事や器材の搬入の影響について事業者から情報を収集し必要があれば工期設定について協議されたい。 

○若年層の投票率が依然として低い。有権者としての意識の定着が図られるよう充実した主権者教育をされたい。 

○電子投票について、研究されたい。 

○練馬区民事務所のレイアウト変更の際に本庁舎の顔となるような検討されたい。

映像文化構想については豊島園跡地の新施設を含め、防災公園、補助133号、貫井美術館と一体の構想となるよう検討されたい。

〇緑地や公園については、環境まちづくりセンターがコーディネート役となり、地域団体、民間企業と連携した利活用策を検討されたい。 

〇SDGsの取り組みを理解し、その目標達成にむけて活動していくことが、企業価値を高め、区内事業者の育成に繋がると考える。区内産業団体と連携してSDGsの理解活動を推進されたい。 

〇今後の農業者支援のあり方について、区とJAが担うべき役割をいま一度整理し、農業者の経済支援に取り組まれたい。 

〇世界都市農業サミットの経験をふまえて、京都市との京野菜と江戸野菜を連携させた取り組みを検討されたい。 

〇JA、飲食店、障害者福祉と連携を図り都心の他自治体へ継続的に練馬産農産物を供給できる仕組みを構築されたい。 

〇中高年層のひきこもり対策については夜間休祭日にも問い合わせできる窓口を検討されたい。また、関連団体の活動について支援されたい。 さらにSNSなどを活用し現役世代と繋げていく活動に取り組まれたい。 

〇離婚に伴う子供の養育費確保について、他自治体の取り組みを参考にし、区としても積極的に検討されたい。 

〇介護人材育成・研修センターにおいて外国人の住居の確保が難しい現状の課題を把握し、住まい確保の支援に向けた対策を検討されたい。 

〇高齢者サークル助成金の活用実績が少ない。確保の条件を緩和し多くのサークルが活用できるように条件を見直されたい。 

〇大泉学園通りの桜並木を後世に残すため、歩道の安全性を考慮した拡幅となるよう取り組まれたい。

〇歩道のトレリスに植樹されている植栽が歩道を狭めている。歩道の安全性を考え、見直しを検討されたい。また、狭い歩道に設置されているゴミ集積所についても対策を検討されたい。

○練馬城址公園の事業化に着手する意向が都から示されたことを受けて、補助133号線の整備についても改めて都に求められたい。また整備に併せて中村橋バス停留所について、利便性の向上を図ることができるよう、停留所の場所を確保すると共に将来的な防災公園への新ルート設置も事業者に要請されたい。

〇みどりバス南大泉ルートの保谷駅乗り入れの早期実現に向けて引き続き取り組まれたい。

○区立自転車駐車場の定期利用の申し込み時に、自転車賠償保険の加入の有無をチェックし、未加入者には保険加入を促す取組をされたい。 また、区職員が率先して加入するよう取り組まれたい。 

〇特別支援学級の支援に関わる会計年度任用職員については、複数校で契約できる仕組みを構築されたい。また、期中で支援員の増員が必要とされた時の対応策についても検討されたい。 

〇学校施設のエアコン整備については教室や体育館の断熱性や気密性、遮熱等の対策も検討されたい。 

〇小中学校のパソコン教室の利活用について検討されたい。 

〇二階建て体育館の早期改善に向けて取り組まれたい。 

〇学校教育現場にテレビ会議システムやインターネット会議ができるよう検討されたい。 

〇都と連携して練馬虐待対応拠点の設置をされたことは評価する。その機能の区民理解に努め虐待ゼロを目指されたい。 

〇秩父青少年キャンプ場については一般来場者数が少ない。 緊急車両の乗り入れ、送迎車両の確保、施設の整備などについて改善を図られたい。 また森林環境譲与税等の国の補助金の活用や、民間企業や環境まちづくりセンターと連携したイベント開催、大人の利用も可とした使用期間の見直しや、秩父市との共同イベントを開催し維持管理に向けた使用料収入の確保についても検討されたい。 

○令和2年度4月の待機児童ゼロを達成されたい。 

○保育士確保については、 人材確保の第一歩である採用活動や、採用後の定着化に欠かせない研修については、新設する支援係において充実を図られたい。 

○保育サービスは既に、民間事業者が中心となって担われていることから、安心して預けられる保育の場とした運営となるようさらなる支援をされたい。 

 ○アクセスしやすい駅近くにおいて室内こども広場を整備されるよう検討されたい。 

 

正式な議事録は区議会HPより後日見ることが出来ます。