練馬区議会第四定例会で会派を代表し一般質問をいたしました。

テーマごとに掲載致します。

(正式な議事録は区議会HPよりご覧になれます。)

 

治水対策、災害情報の周知ついて。

この項の質問に入る前に、令和元年台風15号および19号で被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々に心からお悔やみ申し上げます。

 

練馬区でも今回の台風では石神井川において、一時氾濫危険水域を超えるなどの事案がありました。近年、これまでの想定を超える集中豪雨などが増加し、それに伴う水害が発生しています。

現在、50mmの河川・下水道整備に加えて、15mmの貯留施設、10mmの流域対策を組み合わせて、時間75mmの目標水準を定め、治水対策が進められており、この対策を実施することが急務です。

石神井川の50mm対応の護岸整備工事は、区内で約80%の整備率となっており、現在、蛍橋から本立寺橋の区間が事業中となっております。

地域の浸水被害を防止するためには、着実に護岸整備を進める必要があると考えます。本事業の主体である東京都に対し、早期整備を強く要望すべきであると考えますが区のご所見をお伺いいたします。

また、石神井川や白子川などの中小河川の整備は重要ですが、一方で、こうした河川に流入する雨水そのものを減らしていくための流域対策の強化も必要であると考えます。

区は、これまでも条例の対象となる開発や建築に対して、雨水流出抑制施設の設置を指導しています。また、条例の対象とならない一般住宅においても雨水浸透施設を設置する場合、一定条件のもとで助成金が交付されているところではありますが、今後石神井川流域をはじめとする中小河川の流域対策を区としてどのように進めていくのか、ご所見をお伺いいたします。

 

 

災害情報の在り方について。

気象庁は本年10月12日の台風19号において、午後9時19分、東京23区では初めて、練馬区をはじめ豊島区、北区などの大雨特別警報が発令しました。

練馬区内には207か所の防災無線放送塔が設置されていますが、暴風雨で「ほとんど聞き取れない、何を放送しているのかわからなく余計不安になる」といった声が多数寄せられました。

区長も所信において、災害広報の在り方などの課題について災害対策再点検結果に早急に検討し、加えられるとの発言もありましたが、台風などの状況下の中で情報を周知する手段として、防災無線では限界があると考えます。

現在区では、防災無線の内容を電話で確認できるサービスやホームページなどへ情報掲載を行っておりますが、災害情報など命にかかわる情報については、区民が必要と感じて情報を取りに行くだけでなく、区側から積極的に情報を発信することが必要です。

今後、災害発生時だけでなく、災害の発生が予想される段階から積極的な情報発信を行い、いざというときに迅速的確な行動を区民の皆様が取れるように、情報内容の充実を図る必要があると考えますが、区のご所見をお伺いいたします。

 

現在、区では「ねりま情報メール」にて情報配信をしており、台風19号の際にも随時配信を行っておりました。現在ねりま情報メールの登録者数は約34.000人となっており、先般の台風時や国内で災害が発生した際には登録が急増する傾向にあるとのことですが、総務省の2017年調査では、携帯電話等のモバイル端末の保持率は84%と高く、また練馬区の人口比率からみても、決して登録者が多いと言えないと感じます。

 

防災意識を高める上で、平常時から登録者数を増やし、区の正確な情報を区民が取得できるよう、メールサービスの認知度と登録者数を増加させる必要があると考えますが、現状の登録状況の区の見解と、今後の対応についてお考えがあればお聞かせください。

 

 

【答弁】

水害対策について

・台風19号の豪雨では白子川地下調節池が稼働するなどこれまで整備してきた施設が有効に機能している。都は石神井川において現在、石神井公園団地付近や都営上石神井アパート付近の護岸整備を実施している。あわせて、城北中央公園調節池や石神井川・白子川・神田川流域を結ぶ広域調節池、下水道第二田柄川幹線の工事に着手している。

今後も引き続き、河川及び下水道の早期整備を都に対して積極的に要請していく。

 

流域対策について

・都が実施する河川・下水道対策と、区が行う流域対策を合わせ、総合的に取り組んでいます。

神田川流域、石神井川流域は昨年改定され、本年11月末に白子川流域の改定が行われた。来年度予定している練馬区総合治水計画の改定において、豪雨対策計画に合わせ、令和19年度までの目標量を定める。

既存の雨水貯留・浸透施設の長寿命化を図るために、定期的な点検・清掃など適切な維持管理の方策について定める。

 

情報について

・大規模地震発生時や、大型台風が接近する際には、区ホームページはトップページに各種防災マップや気象情報、震度情報など災害情報を集約して掲載している。

台風19号で放送内容が聞き取りづらいというご意見をいただいた防災行政無線は放送内容を文字化してねりま情報メールで自動配信するとともに、区の公式ホームページでも確認できる仕組みを来年度、導入する考え。

今後聴覚障害のある方をはじめ、多くの区民にねりま情報メールを登録していただき適切に届くよう周知し、登録者数の増加に努める。