今定例会において会派の一般質問で行った内容について掲載いたします。

(正式な議事録は後日区議会HPにアップされます)

 

 

子どもや青少年を対象とした文化芸術振興について。

 

 平成二十八年九月に内閣府が実施した「文化に関する世論調査」によれば、地域の文化的環境の充実策として、約四割の国民が「子どもが文化芸術に親しむ機会の充実」を挙げています。これらを受け、文部科学省の文化政策では、子どもや若者が、学校や地域において本物の文化芸術に触れ、豊かな感性や創造性、コミュニケーション能力を育む機会を充実することにより、心豊かな子どもや若者の育成を図ることとしています。

 区のグランドデザイン構想においても、練馬ならではの都市文化を花開かせる取り組みが掲げられ、その中には「子どもや若者が芸術に触れる機会の充実」が記されています。   

 昨年の一般質問では、区内の子どもたちが文化芸術に参加体験する機会の充実を要望してまいりました。区では独立七〇周年記念事業の練馬薪能に合わせ、小中学生を対象とした能楽体験ワークショップや子育て広場での親子音楽鑑賞事業、ココネリでの親子参加型のアート体験イベントを開催してきました。新たな取り組みを推進することで、子どもたちが優れた文化芸術に触れる機会が増えてきていることを評価させていただきます。

 今後は、これらの取り組みを継続し、さらに一歩進めることが必要と考えますが、区の考えをお伺い致します。

 

「ジュニアジャズバンド」について。

 少し古いですが、映画「スイングガールズ」のヒットをきっかけに、全国の小中高校の中で、ジャズへの関心が高まり根強い人気があります。ビックバンドスタイルのジャズオーケストラが全国各地の音楽イベントで活躍しています。

 過日の新聞報道でも、港区立南山小学校の三~六年生が構成メンバーの「南山ジャズバンド」が埼玉県小鹿野町の郷土芸能祭で「スタンド・バイ・ミー」など五曲を可愛く熱演し、会場を盛り上げた記事が掲載されておりました。

練馬区においても、練馬文化センターで全日本ポップスアンドジャズバンドグランプリ大会が毎年開催されています。全国の吹奏楽の実力校が演奏を競う大会ですが、残念ながら練馬区からの出場はありません。ジュニアのビックバンドをつくり、こうした大会に出場する機会を充実させていくことが大切であると考えます。そのためには、まず子どもたちがジャズに触れ、その魅力を体験することが必要と考えます。区ではこれまで大泉学園ホールにおいて、子どもでも聴くことができる「ゆめりあジャズ」を定期的に開催してきました。

一方で、子どもたちが自らポピュラーやジャズサウンドを体験する機会が不足していると感じております。区の「ジュニアオーケストラ事業」では、弦楽器を体験する教室があると伺っております。そこで、より多くの子どもたちが、普段触れることの少ないサックスなどの楽器を体験し、ジャズを演奏する楽しみを実感できる機会をつくるよう要望致しますが、区の考えをお伺します。

 

 

~答弁~

練馬区はみどり豊かな住宅都市だからこそ、豊かな文化芸術が花開く可能性があります。この可能性を現実ものとするため、大谷康子さんを文化振興協会理事長に、秋元雄史さんを美術館長に迎えるなど民間の人材を活かした自由な発想による文化振興の取組みを進めています。

 区では、これまでも子ども達が楽しみながら文化芸術に触れられるよう、美術館では乳幼児から小学生を対象とした鑑賞プログラム「とことこ美術館」や文化センターでは舞台の裏側を体験できる「バックステージツアー」など、親子で参加できるイベントに取り組んできました。さらに「こどもアートアドベンチャー」をはじめ、ゆめりあホールでの区民参加劇などを新たに実施しています。引き続きこれらの取組みを継続するとともに、さらに子ども達が芸術に親しめるよう事業の充実に努めてまいります。

 次に、子どものジャズ演奏についてです。

 「ゆめりあジャズ」は毎回好評を博し、今年催した第10回記念公演では、会場を練馬文化センターに移し、定員を増やして実施しました。また、先日の世界都市農業サミットプレイベントでは、歌姫ジャズサミットを開催しました。いずれも定員を上回る申し込みがあり、大変好評で、ジャズへの関心の高さを実感しました。

 区内でもジュニアのビッグバンド活動が行われるよう、まず、サックスやトランペット、ドラムなどの管楽器や打楽器に、子ども達が触れ、ジャズやポップスサウンド演奏の楽しさを体験できるイベントの開催を検討してまいります。