第二定例会で私の所属する会派で一般質問を行いました。
テーマ別で掲載します。


質問、答弁を記載しますが正式な議事録は区議会HPからご覧ください。


●中学校の部活動について。
部活動は、共通の種目や分野に興味・関心を持った子供たちが、学年や学級の枠を超えて集まり、自発的・自主的に行う活動であり、学校教育において極めて有意義な役割を担うと同時に、楽しさや喜びを共有し、豊かな人間関係づくりや明るく充実した学校生活を展開するなど、また、青少年の健全育成にも貢献している素晴らしい活動です。
しかし、部活動指導と顧問教員の勤務など法令や関係規定の裏付けが薄く、学校教育における部活動の位置があいまいである等の問題が指摘されています。

区教育委員会では管理運営規則の改訂に伴い、部活動のさらなる活性化と支援が必要であるという観点から、平成19年度から22年度に部活動の活性化を図るため『部活動検討委員会』を設置しましたが、その委員会での提言はどのような内容なのかお伺いいたします。
また、顧問教員についてですが、教員の平均年齢が上がる中で、計画的に、生徒の自己実現が図られる部活動運営を工夫するために、実態として勤務時間を超えての指導を強いられ、休日の練習や中体連やその他の大会や試合の引率等で休めないなど、顧問教員の負担は大きいと言えます。また、得意でない種目の部活動の指導者になる教員が、精神的な負担を伴う場合もあることから、顧問教員を決定する際には、健康状態や家庭の状況等を含めて十分な配慮が必要だと考えますが、練馬区の各中学校ではどのように顧問教員を決定しているのか区の見解をお聞かせください。

部活動の指導者の確保としては外部指導員導入があります。区は外部指導員導入のために、①地域社会に働きかけて外部指導員の確保を行う、②体育協会やスポーツ振興課より人材を紹介してもらう、③卒業生の活用を積極的に行う、④『総合型地域スポーツクラブ』との関連を模索する、などの努力をされている事は評価いたしますが、その成果についてどのように受け止めているのか、そして現在外部指導員は何人いるのか、全体の比率をお示しください。

 また、顧問教員それぞれの負担の軽減や、生徒指導の点から有効だといわれております複数顧問制は、生徒の相談や保護者等への対応、事故が起きた時の救急対応など、顧問教員一人では対応が困難な状況をカバーでき、さらに昨今問題が指摘されている、体罰・暴力行為等を起こさない仕組みを構築することもできるなどの利点があり、すでに採用している自治体もあります。複数顧問制は有益であると考えますが区の見解をお聞かせください。学生の目指す姿の例えで『文武両道』という言葉があります。

心身ともに大きく成長する中学生にとって、バランスのとれた成長には欠かせないことだと考えます。練馬区の中学校は、学校選択制なので学区域の中学校に希望する部活がなければ他校に行くこともできますが、それによって今まで続いていた友人関係が犠牲になるなどの問題も起こります。指導者がいないという理由で部活が休部、もしくは廃部といった状況は、絶対に避けなければいけないと考えますが区の見解をお聞かせください。



●部活の大会と修学旅行のバッティングについて。
以前、我が会派でも質問いたしましたが、当時の区内中学校女子バスケットボール部が全国大会の前段の都大会に出場することになり、その試合が土、日、に開催されることになりました。しかし、選手たちが通っている中学校が、土、日、月の日程で修学旅行が実施されるために、選手たちは、どちらにも行きたいと悩み、苦渋の選択で二日目の夜からの参加になってしまいました。大会は、土、日開催は仕方のないことだと思います。保護者たちの意見として、なぜ修学旅行は、料金も高く、行先でも混雑する土日を選ぶのかという疑問が残り、全日程参加できない理不尽さを感じたということであります。その時の答弁は、練馬区の校長会に修学旅行対策委員会があるので、改めて問題提起し検討したいということでした。その後このような事例が起きているのか、修学旅行対策委員会の検討結果を合わせて区の見解をお聞かせください。





===答弁===

●教育振興部長 中学校の部活動について
まず、部活動検討委員会についてです。
 委員会では部活度の活性化に向けた課題を協議し、その改善を図るための提言を平成22年度に行いました。内容は、外部指導員人材バンクの設置、実態に即した外部指導員の活用、部活動顧問教員への用具やユニフォーム等の支援などです。
 
次に、顧問教員についてです。
 部活動の顧問教員は、活動状況を踏まえながら、個々の教員の専門性や経験などを考慮し、校長が総合的に勘案した上で判断し本人と協議して担当する部を決定します。
 
次に外部指導員に導入の成果と現状についてです。
 外部指導員は、豊富な知識と高い専門性を有しており、部活動の活性化に向け、大きな役割を果たしています。生徒の技能を高めるだけでなく、部活意欲の向上にも大きく寄与しています。
 平成27年度の調査によると、外部指導員は352人おり、469部のうち229部で活用され、比率で表すと48.8%です。平成21年度の調査と比較すると、5.3%増加しています。

 次に、複数顧問制は、緊急対応や体罰防止の仕組みを構築する視点からも、有効であると考えます。今後、各校の部活数や教員数等の状況を踏まえて、検討していきます。

 次に、指導者がいないことを理由とした休部廃部についてです。
 部の在籍生徒がありながら、休部廃部することは、極力避けるべきと考えます。そのためには区では、部活動外部指導員人材バンクを設置し、その活用に努めてまいりました。今年度より、地域の指導者が個人で登録できる地域人材活用事業に移行し、各校が利用しやすい仕組みを構築してまいります。
 
最後に、部活動の大会と修学旅行の日程についてです。
 都内の多くの中学校が、春と秋の新幹線の団体列車を利用していることから、修学旅行の時期が集中するため、土日にも日程を組まざるを得ない実情があります。
 こうした状況に対応するため、都の校長会に修学旅行対策委員会が設置されており、全都的な見地から、極力、部活動の試合と修学旅行の重複を避けるよう調整を図っています。
 今後も修学旅行や時期等も含めて、各校での検討を促してまいります。