第一定例会での会派の一般質問をアップします。
(正式な議事録は後日区議会HPに掲載されます)

~50代からの「老い支度」について~

040年までに一都三県の75歳以上人口は10年比でほぼ倍増し、90歳以上は2.5倍で最も人口が増える年齢層となる試算がされ、当区では、2030年までの65歳以上人口は15万人の推移になるとのことです。そして、今後の人口増加率を考え、様々な高齢者施策を提供していくことは重要な課題としてどの自治体も取り組んでいると思います。
そんな中、足立区では高齢者対策の一つとして、50代から老い支度を考える「老い支度読本」の改訂版が15,000冊発行されました。

誰もが、50代は、働き盛りで、まだまだ子育て中の人もいれば、親の介護が始まる人もいるなど『老い』に正面から対峙するのはまだ先では。と考えがちになりますが、若いつもりでも、健康面や生活面などに大きな変化を迎える節目の年代でもあり、少しでも若いうちから、自身の将来設計を考えていき、充実した老後の過ごし方への意識・準備ができる「老い支度」は50代がちょうど良いというものからでした。

改定版では、「孤立ゼロプロジェクト」の取り組みや生活習慣病予防の食事などのページを追加充実し、心構えと地域の社会資源の情報も知ることが、いざという時に、安心して老後を過ごすことができると提案しており、A4判96ページと容量はありますが、50・60・70代ごとに、「こころとからだ」「お金」「つながり」「住まい」「人生」「エンディングノート」等、テーマ毎に15の話しから関心のあるページに入るようになっていました。

区内における平成23年度の50代の特定健診受診率は、男性は20%、女性は30%代と平均42%より低い状況や、総務省でもパラサイト・シングル子・スネップと言われている親と同居の35~44歳壮年未婚者が295万人16.1%となり、昭和55年以降年々増加をし、それが、45~59歳の高年層まで拡大しているとの推移をしています。

親を介護する世代が10年間の親の介護を終えた時には、自身も高齢期の世代になっています。これらを考えた場合、現実的な準備をはじめる際のヒントや慌てることない「こころの準備や意識」を50代から啓発していくことは、大事な視点となります。

またそれを高齢者施策担当の所管が行っていることも重要なことではないでしょうか。足立区とほぼ同じ統計を持っている当区としても、第二の人生の節目となる50代をどのようにみるか、また、足立区の取組みについて区のご所見をお訊かせください。


====答弁====

人生90年時代を迎える中で、50代は社会を支える大きな役割がある一方で、高齢期を目前に控えた将来設計を考える時期でもあると捉えております。

 区では、高齢期の生活の充実につながる取組として、生涯を通じた健康づくり支援や、地域との絆づくりへの支援などを多方面で展開しております。とりわけ、概ね50歳以上の方を対象とした、情報発信が重要であると考えており、ホームページ「シニアナビねりま」を開設し、地域活動団体の紹介など高齢者の社会参加を支援する情報をはじめ、健康づくりについての情報、高齢者向けの保健福祉サービスなどの情報を発信しているところであります。
 足立区の「老い支度読本」につきましては、高齢期を迎える方への将来設計に向けた意識啓発を工夫した取組であると考えております。

 区といたしましては、他自治体の事例等も参考にしながら、今後とも区民への情報発信の充実に努め、シニア世代を迎える区民の皆様が地域の中でいきいきと暮らせる環境づくりに取り組んでまいります。