先日の一般質問の続きです。
その⑤アニメーション産業について
(正式な議事録は区議会HPにアップされます)



練馬区のアニメーション産業については、
ジャパンアニメーション発祥の地として、東映動画などが作成され、現在でも90社を超える制作関連会社が実在しており、国内アニメが世界に羽ばたく発信地としても、アニメ産業の活性化施策が区内産業の重要な柱になると考えます。

アニメ産業の国際交流については、区長信表明の中でも示されましたが、平成21年にアヌシー市と産業交流協定を締結し、アヌシー市国際アニメ映画祭り見本市への支援や各国の企業と事業提携や情報交換をおこない、本年11月にはカナダのケベック映画テレビ協議会との間で協力覚書書の締結合意に至ったと示され、練馬区がジャパンアニメーション発祥の地として、大きく飛躍していくことを期待していくところでもあります。

そこでこのアニメ産業振興施策の一つとして進められている、国際交流については、区内にどのような経済効果を生み出してきて、今後どのような経済効果を期待していくのか。

次に練馬区地域共存型アニメ産業集積活性化計画について。
練馬区としては、平成21年に示された「練馬区地域共存型アニメ産業集積活性化計画」をアニメ産業計画の柱として、平成21年度から平成26年度までの6年間に、アニメを中心として地域経済の活性化と区内産業の活性化を目指していますが、平成23年までの3年間の前期事業を振り返り、その評価をどのように捉え、今後の3年間の後期事業をどのように進めていくのか

また、本計画については計画の経済効果、認知評価、学術検証、作品評価の効果測定が実施されていますが、前期事業が終了した平成23年までの測定状況は。

次にアニメ産業の地元経済への波及効果施策について。

現在、アニメ産業を通じて地元経済への波及効果を実現させていく施策としては、地元商店街の販売促進や製造業者の商品開発において、アニメキヤラクターを活用した事業展開の推進や、区内事業者のアニメ活用の推進による波及効果を目指していますが、まだまだその効果は薄い状況にあると考えます。
近年、自治体とアニメ産業が連携し、地元経済への活性化策として、「聖地巡礼の旅」があります。

その町のお店や公園、学校、自動販売機にいたるまで忠実にアニメに描き出し、観光産業として自治体が動画配信し、世界中の視聴者たちが、そのアニメで描かれている公園やお店を探し、主人公と同じ行動をとることを楽しみ合うことによって、その自治体に大きな経済効果を生み出す取り組みです。

今や聖地巡礼の旅を実施している自治体は全国に400ヶ所に広がり、参加者は100万人を超えています。

このブームの先駈けは、埼玉県久喜市鷲宮で、アニメの配信をされたことで、実際の神社に訪れ初詣客が五倍に増える等、経済効果が10億円になったとのことです。

また、金沢市湯桶では、アニメの中で描かれた架空の祭りを実際に開催し、全国からカメラを片手に2000人の観光客が集まったとのことです。

区内90社を越えるアニメ関連企業を抱える練馬区としても、地元経済波及効果策として練馬区アニメーション協議会や区民と積極的に連携をはかり、照姫まつりやネリコレなどを題材としたアニメを配信していくことを検討してはいかがか。


==答弁==

アニメ産業の国際交流における経済効果について。
 練馬アニメーション協議会では、区の支援を受け、アヌシー市で開催される国際見本市に出展し、多くの海外関係者との交流を行ってきております。
こうした結果、新たな商談を成立させることができたり、カナダケベック映画テレビ協議会との協力覚書の締結に合意するなど、世界市場への販路拡大に向けて一定の成果を生んできております。
 ケベック映画テレビ協議会との覚書に基づく取り組みにおいては、区内の多くの中小の
アニメ事業者が参画することにより、単独事業者では困難であった国際的な情報交換や協同制作のための協議の経験を得ることができるものと考えております。こういした貴重な経験を積み重ねることにより、今後、国際市場を活動の場とする企業へと成長するアニメ事業者も現れることが期待できるものと考えております。

 次に、練馬区地域共存型アニメ産業集積活性化計画の評価について。
これまでの前期計画期間3年間で、20の計画事業のうち前期期間実施を予定していた14事業全てに着手してきております。
国際見本市への出展や区内へのアニメ事業者の誘致などのアニメ産業支援のほか、イベントの開催やアニメと教育の連携事業などにより、練馬区の特色としてのアニメ文化の普及についても、着実に計画の推進が図られているものと認識しております。

 今後は、既に実施している事業の充実を図るとともに、着手していない6つの事業の計画的な実施に取り組んでまいります。

 また、本計画の効果測定については、四つの視点から行うこととしており、前期3か年が経過した本年度から、順次評価に取り組んでまいります。

次に、アニメ産業の地元経済への波及効果について。
 区では、昨年公式アニメキャラクター「ねり丸」を製作し、その効果的な活用を進めているところであり、その活用策の一つとして、ねり丸アニメ配信を開始したところであります。まだスタートした段階ではありますが、ねり丸の認知度が予想以上に高まってきていると感じているところであり、今後は、区の名所やイベントなど、さまざまな題材をアニメ化し配信できるよう、工夫していきたいと考えております。

 今後も、アニメ産業の振興はもとより、ねり丸を活用した練馬区のPRなどアニメの街練馬を区の内外に情報発信し、観光振興やねり丸キャラクター製品の開発販売などアニメと他の産業分野との連携を図り、地域経済の活性化に努めてまいります。