骨が折れたかもしれないという母に、病院に行こうと言うが、決してうんと言わない。

とりあえず、家に入るように促し、両肩を二人で抱えて椅子に座らせる。

子供:『椅子に座っていてと言ったのに何で勝手に出る?』

子供の問いかけに答えるでもなく、痛がるでもなく無反応だ。

骨って折れたら痛いんじゃないの?

私:『本当に病院行かないの?明日呼び出しされても困るんだけど』

母は何も答えない。

会話にならないので、とりあえずご飯を買ってくることにする。

買い物に少し時間がかかってしまい慌てて家に帰る。

座っていた椅子にはもう母はいなかった。

私:『ご飯食べる?』

と、声をかけたが無反応。

覗いてみると母はもう寝ていた。

起こすのも可哀想だから、静かにご飯を食べる。

骨折なら痛くて寝れない?

でもさっきは痛がっていたし、無理矢理連れて行く?

そんな会話を子供としていたら、さすがに若い。

全てググる。

子供:『やっぱ、折れているんじゃない?』