今晩は。

 

今日も病院。先ほど書いたように、今日はすこぶる調子が良く、くちびるへのチューを要求されるほど、お茶目でした。

緩和の看護師さんが来てくれて、三人で話をしていた時、母が突然「夢の話」をしはじめました。(今日は耳もとてもよく聞こえている様子でした)

 

夢には4人の子供が出てきたそうです。

一人はりん、そしてふうま。(わたしの下の下の妹の子供です)

そして、あずま。(下の妹の子供)

4人目で言葉に詰まった母に私は聞きました。

「さくはでてこなかったの?」と。

 

さくはわたしの下の妹の子供で、ほぼ生まれてから中学3年生になるまで一緒に暮らしていました。小3からは母と私とさくと3人で暮らし、一時期は養子として自分の籍に入れました。

今から3年前、色んなことがあって、私とさくは離れることになりました。その時私は「もう二度と会わない」という事を誓っていました。そう思うほどに色々な事があったし、私はそうする事でしか彼女に伝えられることがないと思ったからです。

 

母が病気になってから幾度か、さくに会いたくないのか?という事を問うたことがあります。母とさくは10年以上一緒に暮らしてきました。なので、私の思いとは別、と思ったからです。それでも、常に答えはNOでした。

 

今日の4人の子供の話。夢の話。

「さくはでてこなかったの?」の私の問いに、母は答えました。

 

「でてきたの。…さくに、会いたい…」

 

何度か聞き返しました。母は泣きました。「ずっと一緒に暮らしてきたんだもん、さくに会いたい、会いたいよ…」と。

今まで、きっと私を思って、私の気持ちを思って言えなかったであろう、コトバ。

 

今日は意識がすごくはっきりしている。今日を逃したら、また混濁が始まってしまうかもしれない。今日しかない、今日しか。

私は妹に電話をし、さくの電話番号を教えてもらい、電話をかけました。

そして夜。

 

約3年ぶりに、二人は会いました。

 

会いたかった会いたかった、といって泣く母。

答えるように抱きしめてくれた、さく。

「わたしも、あいたかった」と言って泣いてくれた、さく。

 

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私は今日のこの日を、

二度と忘れる事はありません。

お母さん、良かったね。本当に、良かったね。