誰が竜を殺したのか。殺せたのか。

善悪を超越した至高の存在、竜。

竜の存在を持って戦争を講和せんとした矢先、

竜が殺されている事実が発覚する。

戦地調停士のEDは、竜を殺した犯人を探すが‥

竜の存在するファンタジーな異世界における事件。

その解決のために世界を奔走する主人公たち。


ファンタジーな世界観の中で、

その本質はしっかりミステリーしてて

かなり面白かったです。


フーダニット以前にハウダニットが重要。

どうやったらこんなのを殺せるんだという

ところから…

人と違って殺すってことがあり得ない存在ですからね。


それを探す主人公たち。

探偵役で仮面の男エド、世間に名を知られた伝説の騎士ヒース、

そして美しく有能な女性騎士レーゼ。

視点は女性のレーゼですね。

彼女は真面目で礼儀正しくて弱すぎず強すぎず

女だからと馬鹿にされても肩肘を張りすぎず、

ちゃんと読者の視点としての常識があり結構好印象。


エドの奇行にいちいちツッコミを入れてくれるのが

かわいいです。


そして事件はちゃんとした答えをくれます。

誰が、どうやって、なぜ。

竜は全然悪くなかった…人間ってのはこれだから。


虚しさや切なさを感じつつも

広大な砂漠のような大きさも感じる。


ラノベ作家らしい読みやすさと

しっかりと構築された世界観が魅力的。


殺人シリーズ、とのことですので

また他も読んでみたいです。


次は海外ドキュメンタリー

ブラリ事件 11人家族集団死の真相 

第2話「11冊の日記」の感想です。