追悼、そして継承

ワカンダの偉大なる国王ティ・チャラが崩御し、

ヴィブラニウムを欲する各国の襲撃を退けながら

一歩も引かない姿勢を保とうとするのは女王となったラモンダ。

一方、兄を助けられなかったと悔いる妹のシュリは

兄の死を受け入れられずにいた。

だがそんなある日、ククルカンと名乗る謎の水生民族の長が

現れ…

※微妙にネタバレを含むかと思います




もう最初から泣けました。

MCUのタイトルコールが全部ティ・チャラで。

亡くなったチャドウィックさんと共に

ブラックパンサーも死んでしまったのだと否応なしに

理解させられ。


現実と物語、両方の喪失感の中

物語が始まります。


シュリちゃん、前作は明るい現代っ子な天才少女が

悲しみを知りすっかり影を帯びて。


さらに新たな喪失もあり

憎しみに身を委ねそうになりながら。

最後には王として守護者としての自分を見出す。


まだ未熟な少女が悲しみと苦しみ、迷いを経て

ヒーローとなり王となる、

そのストーリーはしっかり芯があり

継承の物語として泣きました。

あのエンドクレジットも……そういうこと

だったんですね…( ;  ; )


ヴィランのネイモアは海中の王国の王。

すでに伝説のようです。

アクアマンと比べちゃうのは仕方ないですが

こちらはまたメソアメリカの文化を

色濃く残して、別の美しい世界観が

出来上がってました。


ちょっとネイモアのキャラデザは笑っちゃいましたけど。

まさかあの足首の羽で月歩が!

あの動きは驚いたし面白かった。


ネイモアとの敵対はした瞬間から

「これは和解しかハッピーエンドはないな」

と思いましたけど。

彼もワカンダと同じ

大事な民を持つ身。


ただ戦って相手を潰したら

禍根しか残らない。


それではこの物語の終わりにふさわしくないですから。


母と、兄との思いをしっかり引き継いで。

シュリちゃんの物語の始まりを

しっかり堪能できました。


もちろん他のキャラも良かった〜!!


新登場「アイアンハート」のリリ・ウィリアムズは

今回の戦闘の発端ですが

その天才のやらかしぶりと、持ち前の正義感、

社長を思い出してニヤニヤしました!

もっとシュリちゃんと楽しくして欲しかったなあ。


そしてオコエ様!今回はコメディリリーフを

担いつつも、悲劇もしっかりあり…

笑わせてもらったし泣かせてもらったし。

でもあのスーツはちょっと違う感じがしました。


エムバクは一番冷静に全体を見てましたね…

この人も前作からずっと成長してた。

シュリちゃんを見守る頼り甲斐が素晴らしい!


で、一番の推しであるロスさん!

あまり直接関わらなかったけど

最初から最後までワカンダの味方してくれてて

嬉しかったです・・・!

ワカンダの面々もロスのこと

ちゃんと信じられる友人扱いなのがほっこり。


あの前回気になってた指輪の謎も明らかに。

あの奥様も多分今後何らかのキャラとして

役割があるんでしょうけど。

ロスさんへの仕打ちは許せん。

まあ職務上正しいんですけどね。


MCUではトップ5入り確実の名作でした。


ドラマはなかなか追えないのでフェイズ4、

全体を把握したとは言えませんが。

その終わりとしてふさわしいものだったのではないでしょうか。


そして最後に

チャドウィックさん、ありがとう。さようなら。

あなたの事は世界中、忘れません。


【ブラックパンサー 過去感想】

ブラックパンサー


他MCU過去感想はこちらのページより。