リンカーン・ライムシリーズ三作目。

脊椎再生手術を受けるためノースカロライナを訪れたライム。

だがそこで世話になっているローランド・ベルの従兄弟ジムから

起こっていた少年による連続女性誘拐殺人事件の捜査を

依頼される。

既にその時間新たに女性が誘拐されており、

一刻を争う事態に、ライムは慣れない場での捜査を

開始することに…。

 

久方ぶりのライムシリーズ。今回も重厚でした。

最初は慣れない場所と人に囲まれ

イライラしながら捜査を進めるライムとサックス、

そして誘拐された女性と犯人の少年の逃亡と追跡に

ハラハラしながら読んでましたが…

 

思ったよりずっと早く中盤、件の少年が捕まったと思いきや

なんとサックスさんがいきなり逃亡幇助?!

重犯罪人になりライムさんと対峙?!

サックスは正しかったのか?

しかしやっぱり騙された?

でもまさかのーーー???!!

単なる誘拐事件が

街ぐるみの○○事件とつながっていたとは…。

恐るべき広がりを見せながら

緻密な伏線が張られていたことにあとから気づき

驚きました。

どんでん返しにどんでん返しを繰り返され、

最後の最後まで油断できない!!

これは面白かった!!

 

前半は追跡劇だけ?と思ってましたが

いやさすがでした…。

 

ライムさんは慣れない環境と手術を受けたい焦りで

今まで以上にイライラしてましたが、

そんなに手術を…と思ったらその真意に

ときめきました…

そして手術を本当は受けさせたくないサックスさんも…

この二人の心のつながりが進展してて

心が温まりました。

からの急降下にまだびびりましたけど!

あと素人ながらついてくれた

臨時の助手の学生くベンくんが

急成長してライムさんと

信頼関係を結び始めるのもよかったし

 

地元の女性警官ルーシーさんとサックスさんが

ほんのり友情を感じてからの

劇的な展開も楽しめました。

特にルーシーさんは最後犯人と対峙した時の

行動がかっこよかった…。

 

ただサックスさんを助けるためのあれは

ちょっと力技が過ぎたような気もしますが、

まあ事件の大きさを考えると納得しておきます。

まさに大事の前の小事でしたw

 

犯人側は大事の前の小事と思ってた罪に

今後一生罰を受けてもらいたいものですが。

 

やっぱりこのシリーズは面白いです!

まだまだ作品たくさんあるので楽しみです。

 

【リンカーン・ライムシリーズ 過去感想】

ボーン・コレクター    
コフィン・ダンサー