話題の監督の最強ホラー。

ある日グラハム一家の祖母エレンが亡くなり、葬儀が始まる。

実母を無くしたアニーは、秘密主義で支配的だったエレンの死を

悲しむべきかと戸惑いを覚えていた。

だがそれから間もなく、一家の周りで不穏な空気が巡り始める。

そしてさらなる悲劇が起こり…

こ…これは怖い…というか気持ち悪い…。

冒頭は祖母の死を受け入れようとする

ごく普通の穏やかな一家、

でも娘のチャーリーがなんとなく不気味な行動をはじめ

この子が何かを継承するのか?と思ってみてましたら…

 

最初に一家のおかしさを感じたのは

母アニーがカウンセリングサークルに参加し、

祖母と家族の関係を語ったとき。

普通の一家だと思ったら

祖母に支配されかかる危うい状態で、

祖母が「何か」に関わっていることが分かる。

そして

開始30分であの衝撃すぎる…音。

「へ」って声が出ました。

そしてそのあとのピーターの反応。

これがものすごくリアルで、茫然自失となる気持ちに

むちゃくちゃ共感してすごく辛くなりました。

「大丈夫、大丈夫」って呟くのも、そのまま帰宅

してしまうのも…。

 

そして朝。

普通の会話からの強烈な叫び声…。

いやあんなもの見たら確かにあんな声

あげそう・・・って凄い説得力。

それほど悲惨な状況…そしてそれを容赦なく見せる画!

 

そのあとは家族が完膚なきまでに

破壊されていく辛さ、

何かが近寄ってくる恐怖。

 

映像、演出、音、俳優さんたちの演技

もうすべてがすさまじかったです!!

 

アニーの作るミニチュアのように

俯瞰して家を見る画が多くて

不思議な美しさがまた不気味だし

演出の醸し出す空気が最高に怖いし

チャーリーの舌を鳴らす「コツ」という音が

もう効果的で後半になるとこの音が聞こえたら

身体が反応してしまいます。

何よりアニーを演じるトニ・コレットさんの顔!

恐るべき女優です…すごい…

あれ?

似てませんか…?

 

そして終盤、極限ともいえる状況の中

全てが明らかに…

全員かわいそうで…。

特にお父さん…。

でもこのラストは別の意味で救いかもしれない…。

と思いました。この時は。

 

とにもかくにも衝撃を受けに受けた作品でした。

 

そして。いろんなレビューを見て

「二回見るとさらに怖い」ということなので

公式の完全解析ページを拝見して

もう一度軽く見てみると…

 

全く違う怖い話が見えてきました…;;

実は最初から絶望に包囲されていたことが…。

最初に感じたラストは救いではなく本当に絶望だったと

ぞっとしました。

 

こういう二回見て全く違う話になるのは

大好きなんですよね…。

怖さ気持悪さもありますが

「謎解き発見」の楽しさを感じてしまいました…。

 

自分でも意外でしたが

好きになりました。この映画。

 

アリ・アスター監督の

最新作ミッドサマーも挑戦します!!

 

次は海外ドラマ

ARROW シーズン2 第15話

「誓い」の感想です。