ロシアの闇の一つに迫るドキュメンタリー。

ソチオリンピックで明らかになった、

ロシアの国家ぐるみのドーピング事件。

人生をかけて告発したロシア人科学者、ロドチェンコフに

自転車選手である監督が迫る。

 

最初はドーピングを自分にもしてもらい、

その実験成果を詳細に見せる展開ですが

徐々にロシアの国家としての関りが出てくると

背筋が冷えてくる思いでした。

結局いまもロシアはソビエト時代のあまり変わっていない。

全体主義の思想は捨て切れていないようです。


告発したロドチェンコフ氏は、家族をロシアに

奪われたまま、祖国に帰れば恐らく命の危険があります。

オリンピックという華麗な大舞台の裏側に

君臨したくて仕方のない醜悪な体制。


普通の人々の日常の映像とともに

淡々と行われ、恥じることもない異常…

怖いと思います。

国家が直接的に力を振るう事実が。


東京オリンピックは延期となりましたが、

恐らく次もドーピングは密かに行われるでしょう。

「神聖なる」スポーツを信じて

見たいものですが….