銀河系一つ・・・

ロボット八割、人間2割。

人間はすでに絶滅危惧種となり、

テレポーテーションが可能になった未来。

アンドロイドの鈴木洋子はロケットに乗り

十数年の時間をかけて荷物を配達する。

 

文学的というか詩的というか…

不思議な空間でした。

昭和のアパートのような内装のロケットに乗るのは

1人の女性アンドロイド。

途方もない時間を一人過ごす…。

時折、配達先の星にたどり着いて

人間に配達物を渡す。

そこは廃墟のようで…。

 

最後の影絵の星と

タバコ屋のおばあちゃんが印象に残ります。

海岸では人間が数人、

ただ突っ立っていてなにをするでもない。

おばあちゃんは一人砂だらけのタバコ屋に座る。

 

物語らしい物語はありません。

でも何だろう、もう一度見たくなる空間でした。

 

遠くに行くのに距離も時間も必要なくなった世界で

途方もない時間をかけて長い長い距離を進む、

その手間が最後のときめき。

愛とも呼べるし心とも呼べますね。

 

わざわざ時間をかけること。

わざわざ道を歩くこと。

 

それを求めるのは人間だから…

 

影の世界のたわいもない日常は

この世界の人間がなくしてしまった思い出なのかも…。

 

哀愁漂う。

というか哀愁そのものに見える映像世界です。

 

次は海外ドラマ

HANNIBAL シーズン2 第8話

「Su-zakana(酢肴)」の感想です。