デンマークのワンシチュエーションサスペンス。

緊急通報指令室オペレーターのアスガーは

ある事件をきっかけに現場から遠ざけられていた。

些細な事件や事故うんざりしながら応対する日々。

そんなある晩のこと、一本の通報を受ける。

それは今まさに誘拐されているという女性からの

SOSだった…。

指令室から一歩も映像は動かず。

けれど緊迫した事件の様子がありありと浮かぶ。

物凄い想像力を刺激される映画でした…。

 

本を読んだ後のような心地よい疲れがありました。

 

イーベンさん他一度たりとも出てこない

数々の登場人物の顔、動き、周囲の環境まで

音と声でここまで自然に浮かび上がらせるか。

 

誘拐された女性、誘拐した男性の

隠された真実が分かる瞬間のシーンが強烈。

画は主人公の顔だけですが

それがすべてを物語ります。

 

そして主人公の抱えていた問題。

序盤からじわじわと何かの事件で現場を

一時的に退いていること、

明日に法廷に出ること、

記者から注目される事件を起こしていることが

示唆されていますが、

それをクライマックスで…。

 

起こした過去は戻らない。

それでも支えてくれる人々はいる…。

 

主人公アスガーさんの心根が熱くてでも

痛々しさもあって好きです。

 

確実に心を揺さぶられる良作でした。

 

次は海外ドラマ。

ARROW シーズン1 第15話

「盗まれた宝物」の感想です。