前々から見ようと思ってた伊坂幸太郎原作作品。
遺伝子学を専攻する兄・泉水と芸術の才能のある弟・春。
奥野家はおおらかな父・正志とともに仲良く穏やかな家族だったが、
過去にある悲劇があった。
ある時、奥野家の住む街に連続放火事件が起こる。
関連した場所には謎のグラフィティアートが描かれていたが…。
久々の邦画です。
そして原作は伊坂幸太郎作品のなかでも傑作。
期待して見てみると…
良作でした!
お兄ちゃんの加瀬亮、弟の岡田将生、そしてお父さんの小日向文世。
三人ともそれぞれに味わいのある演技でした。
特に小日向さんが、普通で、でもとっても器の大きなお父さん役に
ぴったり。
このお父さんが何かを話すだけでじわじわと感動が。
そして原作を読んで一気に涙腺崩壊させられた
あのセリフ。
「お前は俺に似て、嘘が下手だ。」
今回も涙腺崩壊させられました。
淡々とした展開ですが、こういうのすごい好きです。
劇的だけど、大げさにはしない。でも感情は伝わってくる。
リアルさもある程度排除していて、どこかファンタジーな空気。
野暮な説教はいらないです。伊坂作品だし!
春だけがビールを飲まなかったり、
グラフィティ・アートの描かれている場所の名前を映したりと
伏線がわりとわかりやすく配置されてて、「あ、これ見せたいんだな」
というカメラワークにはちょっと笑っちゃいましたけど;;
どうかこれからも楽しく生きて、重力を振り切って。最強の家族ですから。
久々に積読してる伊坂作品を読もうかな。