映画ってすごい。
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主人公の「僕」は平凡なサラリーマン。
高級な部屋と家具に囲まれて生活していたが、不眠症に悩まされていた。
医師の言葉で睾丸ガンの自助グループを訪れたが
そこで患者たちの告白を聞くと僕は眠ることができた。
これを契機にあらゆる自助グループに偽患者として参加する。
だが僕と同様に偽患者として参加する女マーラと出会うが、彼女がいると眠ることができなくなってしまう。
そんな時、僕は機内でタイラーと名乗る男と出会うが、その日に自宅は爆発事故を起こす。
僕は何故かタイラーを頼るが、タイラーは僕に殴れといい、僕とタイラーは殴りあって、生きている実感を得た。それがファイトクラブの始まりだった…
狂った視点の物語。
最初から見ていた世界が最初から間違っていたことが分かり、真実が現れた時は…
これは凄い映画でした。何を見せて何を隠し、何が「存在」していたか。
見ているものと事実の隔たりが驚きを大きくします。
とにもかくにもブラピがかっこよすぎです。
まさしく「そのもの」として現れてますから。
そしてノートン演じる「僕」。
エドワード・ノートンはホントにすごい俳優です。
虚ろでいつも戸惑ったようで見つめる瞳が映画全体に不安で不穏な空気にしていました。
ヒロインが凄い汚れなのも面白い。
ヘレナ・ボナム・カーターさんこういう役多いのかなー(>人<;)スウィニー・トッドでのジョニデの相方とレ・ミゼラブルのテナルディエ夫人しかちゃんと見てないので…
この映画、バイオレンスとセックスしかないと
批判した女性司会者がいたそうですが(ネタバレも食らわせた)
この映画でバイオレンスとセックスしか見えないなら視力が可笑しいよと思いました。
単に映画が気に入らないのをこういうやり方で批判したんでしょうけど。
この映画のバイオレンスとセックスは、主人公の狂気と願望の氷山の一角で、
この映画の魅力は抑圧された精神が本人の知らないところで暴走していく怖さと
それを巧妙に隠した緻密で繊細な脚本と映像にあると思います。
それに驚かされ昂揚し恐怖します。
面白かったーー!
あと、楽しい殴り合いが気持ちよさそうです。
真似はできないけど。