偽恋愛小説家 (朝日文庫)
Amazon |
華々しくデビューした恋愛小説家、夢宮宇多。
二作目を期待される中、小説のような恋愛経験を聞く仕事がまいこんでくる。
編集の井上月子が必死で説得してその仕事を受けることになる。
その女性は現代のシンデレラのようなお話。
だが、夢宮はその話の裏にある真相を暴き出していく。
そして夢宮自身にも、デビュー作を書いたのは別人では、という疑惑が広がるが…。
するっと読めるミステリー。
「本当は怖い」ではなく「童話の新解釈」をさしはさみながら、
実際の事件を解決していきます。
女の生々しい欲望が割と混ざってて面白かったです。
童話が見せてくれた夢や希望は見事に叩き潰されましたねー。
なるほどそういう(ヒネた)見方があるんだと結構楽しめました。
最後のエピソードで「偽」恋愛小説家の意味がわかっていくんですが、
劇中劇でこんなトリックを持ってくるとは;;
そしてどうやら続編もあるようで、
今度はちゃんと「恋愛」し始めるんじゃないかなと、ちょっと楽しみ。
軽いミステリーでした。