雲は晴れて夏の日差しが久しぶりで心地よく、お盆が過ぎて東京ではスッキリとした青空を見れる一日となりました。
私の住む家は都心から少し離れている静かな町で、もう20年以上になりますがこの地で生活をしています。
駅に向かう途中には古い和菓子屋さんがあって、そこにはお年を召されたお婆ちゃんが背中を丸くして店番をしていました。
その店には時々まんじゅうを買いに立ち寄るのです、朝の出勤時間にはちょうど横断歩道をゆっくり歩いてくるお婆ちゃんが大勢の人が行き来する信号で私を見つけると軽く会釈して「おはようございます」と声をかけてくれるのです、こちらも見かければ朝のご挨拶をしておりました。ただそれだけのことなのですが横断歩道でお会いする私には思いで深いお婆ちゃんでした。
その後お店には座っていないのでお会いすることもなく、お年を召されて老人ホームに入られたのかと勝手に想像していました。
今日は休日で私ものんびりと同じ信号を渡ろうとしていたときでした、なぜか懐かしいお婆ちゃんが向かい側から笑顔で歩いてくるような気配を感じたのです。久しぶりだなと思い、古い和菓子屋さんを訪ねてみました。
そこにお婆さんはいませんでした、店番をされている方に「お婆ちゃんはお元気ですか?」とお伺いしてみたのです。
するとお婆さんは「昨年8月に亡くなられた」との返答でした。今年は新盆を迎えて懐かしいお店を見に来ていたのでしょうか?
「よく死ぬために、良き生きろ」と言葉があります。
私の記憶には笑顔で元気にご挨拶してくれた古い和菓子屋さんのお婆ちゃんの姿は心の中に写真が残されているようです。
7月ぐらいまでは元気にしていたんですがね、急に体調崩されて亡くなられてと聞き、大往生の良き生涯だったのでしょう。
長生きができることは素晴らしいことです。
それと共に穏やかな人生の幕を下ろせることは誰もが迎える「死」に臨まれることは素晴らしいことだと思いました。
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このような記事を書きながら、昨日には京都にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」で大火災が発生して33名もの未来に輝くアニメーターの皆様の尊い生命が失われる悲しい出来事が報道されています。
このような事件に遭遇したアニメーターの皆様の未来に向けて成し遂げることのできない生命の儚さと無念に心は痛みます。
ご冥福をお祈り申し上げます。
そして治療加療中の皆様には無事に回復されますことを祈念いたします。