昨夜訪ねた斎場は最寄りの駅から少し距離がある暗闇の山間部に所在しています。
移動するタクシーの窓から見える月は間もなく満月を迎える間際ですが雲は晴れて美しく輝いていました。
秋の夜の月は昔にかはらねど 世になき人の多くなりぬる(月)明治天皇御製
「冬の世の」と季語をかえて詠んでみたくなるような心境で斎場に到着、会場には献花に飾られた祭壇前に棺が置かれておりました。
お通夜は音楽葬で営まれました、始めに3年4ヶ月の闘病生活のありさまを喪主よりその経緯を涙と笑顔で教えていただきました。
余命6か月と診断されてからご本人の力強い生命力とそれを支える家族愛があってこそ成し遂げた人生ストーリーをお聞きしました。
N先生の素晴らしいお人柄に触れた多くの参列者が最期のお別れに集います、その参列者に喪主からお集まりになった皆様に遺言が語られました。
「かん・かん・感謝の鐘の音、みなさま本当にありがとうございました」との言葉からN先生の優しい笑顔が思い浮かぶようです。
「その人の死に方をみれば、その人の生き方がわかる」と参列者の挨拶に、病に遭遇してもやり切られた人生だったと称えたく思います。
肉体を必要とする人間界の仕事を終えて、魂は自由になって天界に戻られることでしょう。
N先生はご自分を「はなさかじいさん」をもじって自分の人生の役割があると言われます、私たちもその一翼を担わせていただきます。
今日は冬至、午後からはなごり雨が降り出す寒い一日となりました。
喪主を務められたCさま、無事にご葬儀が終えられてお疲れはひとしおと存じます、身体には気を付けて活躍してください。
何時までも泣いていないで、笑顔で今日も元気に生きなさいと気合をかけられそうです。N先生有難うございました。
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