最近は著名な寺社仏閣を巡ると実に多くの参拝者がいることを感じます。
四季折々の変化の中で心の安らぎを感じる寺社仏閣参拝は日本人だけでなく、世界の皆さんが日本に来て何かを感じることの出来る素晴らしい聖地です。
海外から来られた旅行客も寺社仏閣に大勢で参拝されている姿を見ますが、外国の方から見て日本の寺や神社を見てどのようなことを感じているのでしょう。
神社でいただく、平成二十八年十二月の生命の言葉は
「私が断じて滅びない事を願ふ 一つの国民がある それは日本人だ」 (ポール・クローデル)でした。
解説には「あれ程興味ある太古からの文明は消滅させてはならない。日本は驚くべき発展をしたが、それは当然で、他のいかなる国民にもこれ程の資格は無い。彼らは貧乏だ。然し、高貴だ。」と続く。日仏間が戦争状態であった昭和十八年、元駐日フランス大使であった彼が語った言葉。『言霊の幸ふ国』(神社新報ブックス)より引用
ポール・クローデル 1868~1955。フランスの作家、詩人、外交官。大正十五年から六年間駐日フランス大使として在日。彫刻家である姉・カミーユのジャポニズムに感化されたこともあり、日本を広く見聞した。日本で関東大震災に遭遇し、その際、被災者が配列の列に整然と並ぶ姿を驚きをもって手記したという。
臼井霊気療法の祖、臼井甕男先生が1923年関東大震災のおり多くの被災者の生命を助けて、「超人的霊能者」として一躍名をとどろかせた時代にフランスの大使であったクローデル氏が見た日本人の在り方が記されている生命の言葉です。大自然の変化と共に生きる日本人は破壊から復興への人間のあるべき姿としてこころに残ったのでしょう。
5年9か月前に東日本大震災を被災された東北で避難された皆さんが炊き出しの食事をいただくのに列を作っていていた時も同じ光景だったのではないでしょうか。
一年を振り返り4月の熊本地震を始め大きな自然災害が各地で発生しました。それは日本だけでなく世界的にも大きな地震や自然災害の多かった一年でもありました。
その時々に過去の学びを反映させて、大自然と共に一体となって生きる日本人の力強さを誇りに思います。