ホモ・バーの話に入る前に、

私とホモの男性たちとの関わりから書こうと思う。

 

私には何人かのホモ・セクシュアルの男友達がいる。

元々は主人の友人たちだった人達で
南仏・サントロペの別荘滞在では、彼らも一緒にひと夏を過ごしていた。

私は結婚することになった主人から
「サントロペにあるヴィラで、君とホモの男たちも含めての滞在」と聞いて

男性たちの中に女ひとり ???
おそわれちゃわない !? などと出発前には驚いていたものです。

どうしてそのような悪い発想をしていたのか・・・
というか、どうしてそのような悪い発想しか出来ないような人間だったのか・・・・汗)


話がずれるが、
私は、小学生になる頃にはすでに、

心の奥に、持ち越してきた恋愛における「傷」があることを認識していた。

 

小学生時代、まだ誰とも恋愛関係になるようなこともないころに

そんな感覚があるというのは実に奇妙というか、苦しい話で、

 

そしてその傷が恐らく「過去世」から

きているものだとも認識していたので
今生においてはもっと若かった頃にも、恋愛面だけは
リスクを取らないばかりでなく
非常に奥手でもあったし
何も「危険リスク」を取ったことがなかった。

ところがホモの彼らは、とても心優しく、

私は、ひと夏を彼らと共に心安けく過ごしたばかりでなく

「心と心」で分かり合える友人を
いただいたことになった。

 

私がいつも、「人間は信用していいもの」

「人は愛すべきもの」とお話しているのは

人生経験において、多くの素晴らしい友人を得ることができたことと

「人は信用していい」と思うだけの根拠を

この人生において、いただいたことによります。

 

音楽の仕事をしていたときには

ロック関係の友人たちばかりだった。

 

彼らは外見こそ派手というか、

見方によっては「コワイ」かも知れないが、

中には誠実で、心優しく、まっすぐな生き方を貫いている人もいる。


さて、ホモのマイクに話を戻すと、

マイクなどは、本当に優しくて、心と心で話が出来る。

私が「みんなー、私は今からファーマシーに行くよ。
マイクの蚊刺されの薬も買ってきてあげる」などと言うと

マイクが答える。「どうしてファーマシーに行くの ? 」 

「アイクリームが切れちゃったのよ。」と私が答えると

 

「僕のを使いなさいよ、あとでリビングに出しておいてあげるよ」と言ってくれる。

その後、リビングには、なんとディオールの最高級ラインのアイ・クリームが置いてあった。

マイクは、全てにおいてこんな風に優しくて、
私と彼とは、2人で心を割って、いろんなことを話し合っていた。

 

人間は愚痴を言いたいときもあれば、

ポンコツ丸出しで会話したいときもある。

 

けれど、お互いに相性が悪いとこれが上手くいかず、

曲解されてみたり、重箱の隅をつつく人もいたり

話の論点をずらされてみたりする場合もあるように思うが

(そのような場合にはその人から出来るだけ離れるといい)

マイクと私は、話がとても合うのだった。

 

彼は私よりもずっと年上なので、彼の人間性が

よい人間関係を築く元になっているのだろうな、と思う。


私は思うのだが、ホモの人の中には心の極めて繊細な人たちがいる。
美意識が高く、とても繊細な人たち。


マイクもそんな人で、人として非常に深い人だ。
私は彼と一緒にいる度に、

マイクはきっと、辛いことも沢山あったのかも知れない、
優しさはそこから来ているのかな・・・と思っていた。


マイクには当時、新しい彼が出来たばかりだったので
「彼はマイクに優しいの ? 」とたずねると、

そんなに優しくもないようで、私はがっかりしていた。

 

マイクにはどうか、幸福であってもらいたい、

と私はいつも願っていたし、今も願っている。

 

私はこんな風に、

世界の人達と関わってゆきたい。

人種も、宗教も、言語の違いも。

国籍も。カテゴリーも。

全部を超えていって、

何なら次元さえも

移動してゆこうと思っている。

 

 

 

続きは、次回書きます。

次回はこの続編でホモ・バーへ潜入した話になります。