第13章 ~ビミョウナカンケイ~
バレンタイン。
ゆいは手作りのチョコレートケーキをくれた。
ちょっと甘さが控えめな大人な味だった。
バレンタインのあとさらに2人の会話やメールは少なくなった。
ホワイトデー。
僕は手作りで何か作れる自信がなかったので
手紙を添えてネックレスを渡した。
けれど、そのネックレスをゆいがつけているのを見ることはなかった。
そんな微妙な感じのまま第二学年が終了した。
三年、一緒のクラスになったらいいね!
なんてメールをしても返って来たのは
同じクラスはちょっと嫌(笑)
というメールだった。
メールもどこかそっけなくなっていた。
はやいもので高校生活も後一年。
この最後の一年間は僕にとって本当に密度の濃い。
いいことも悪いこともたくさんあった一年になった。
~第3部へ続く~