最近の天文学の研究によれば、宇宙は閉じた空間になっており、138億光年±の果てを持っています。もっとも、これは、地球からの可視宇宙のみであり、実際の広がりはもっと広大であると考えられています。
 
ところで、一方方向に138億光年ということは、一方の端てから他方の端までは276億光年の距離ということになります。もっとも、宇宙の誕生以来138億年しか経過していないので、276億光年の距離を光は到達できず、一方の端から他方の端は見えないことになります。それゆえ、この前提からすると、地球から見えない不可視部分にも銀河が存在する可能性があります。ただ、光が届かないので見えないわけです。
 
また、宇宙空間は、宇宙の歴史表のようなものであり、138億光年の彼方の宇宙の姿は138億年前の姿を見ていることになります。そして、地球に近いほど近過去の姿ということになります。
 
ところで、サイエンスフィクションやアニメでは、広大な宇宙を旅行するために、頻繁にワープ航法が出現しますが、興味本位で、USSエンタープライズ、銀河鉄道999および宇宙戦艦ヤマトのワープ速度を比較してみました。
 
宇宙大作戦シーズン2の「宇宙300年の旅」では、カーク船長が「コンフェデレーション級の戦艦でアンドロメダ銀河まで数千年かかる」と述べています。ところで、STAR TREK科学技術解説によれば、 宇宙大作戦シーズン2でのエンタープライズ号の最大船速は、ワープ6であり、光速の216倍の速さです。このデータから計算すると、エンタープライズ号のアンドロメダ銀河までの到達時間は、250万光年÷216=1万1574年です(23世紀の地球連邦の技術水準)。その後のシリーズで24世紀の科学技術で最大ワープ速度でアンドロメダ銀河まで300年かかるとされています。アンドロメダ文明ケルバンの科学技術水準でもアンドロメダ銀河から天の川銀河に到達するのに、300年を要したとされています。ところで、アンドロメダ銀河から天の川銀河に300年で到達するには、250万÷300=(光速の)8333倍の速度を要します。なお、ワープ6では、最近恒星ケンタウルス座アルファ星プロキシマ星まで約7日を要し、エンタープライズ号は、宇宙大作戦で行ったほどの自由な宇宙旅行をできません。10年×216光年=2160光年しか到達できません。ですから、STAR TREKのエンタープライズ号の左右を構成がビュンビュンと後方に飛んでいくシーンは誇張ということになるでしょう。もっとも、エンターテイメントであるから当然ですか。

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      (Wikia MEMORY ALPHAから引用、アンドロメダ銀河に向かうUSSエンテープライズ号)

ところで、銀河鉄道999は、ストーリー設定では、銀河系とアンドロメダ銀河を約1年間で往復する(距離は約250万光年)。
 
さらに、宇宙戦艦ヤマトは、10か月で大マゼラン銀河と銀河系を往復します(距離は16万光年)。
 
そこで、尺度と時間を合わせると、ワープ航法により、23世紀のUSSエンタープライズ号では、アンドロメダ銀河まで1万1574年、24世紀の地球連邦の技術で300年、銀河鉄道999が片道6月、宇宙戦艦ヤマトは約13年かかることになります。ちなみに、ストーリー設定からずれば、キャプテンハーロックのアルカディア号およびエメラルダスのクイーンエメラルダス号も銀河鉄道999に匹敵するワープ速度と思われます。
 
結論は、銀河鉄道999=アルカディア号、クイーンエメラルダス号>宇宙戦艦ヤマト>24世紀の地球連邦の技術>23世紀のUSSエンタープライズ号の順でワープ速度が速いことになります。
 
ところで、銀河鉄道9993億光年の宇宙の泡状構造のフィラメント間をワープしたら60年かかり、138億光年の宇宙の果てまで2760年かかります。銀河鉄道999のワープ速度は、USSエンタープライズのワープ速度の>1万倍も速いことになります。
 
ちなみに、太陽系脱出速度16.7km/secondで最近恒星であるケンタウルス座アルファ星・プロキシマ星に向かうと、到達に約5万年かかります。また、太陽系脱出速度でアンドロメダ銀河に向かうと、約300億年かかります。ただし、銀河系脱出速度は、193万km/hour(536km/second)であるので(ドイツ・ポツダム・ライプニッツ天文物理研究所)、太陽系脱出速度16.7km/secondでは天の川銀河を脱出できません。

なお、人類は、宇宙の知的生命体にメッセージを送るためにパイオニアやボエジャー等にメッセージ版を載せましたが、この宇宙の広大さを考えると全く無意味であることが解ります。すなわち、最近恒星であるケンタウルス座アルファ星・プロキシマ星まで約5万年かかるのですから、カプセルが5万年間も宇宙空間で存在し続けるとは思えません。おそらく星間物質や各種放射線の影響で磨滅してしまうことでしょう。