まず、表現の自由は、憲法第 21条で保障されてお り、名誉毀損罪及び侮 辱罪は、憲法第13条 が保障する幸福追求権 ・人格権から派生する 権利としての名誉権を 保護するために刑法上 規定されています。こ れらの権利は両方とも 憲法上保障される権利 ですから、相互に抵触 する場合には利害調整 する必要が生じます。 同時に、ブログで誰か が意見を表現する場合 に、他の者がこれに対 して反論することも憲 法上表現の自由の一端 として保障されている と解されます。そこで 、表現の自由と名誉権 の利害調整をした場合 に、一切のブログ上の 反論を名誉毀損罪及び 侮辱罪と解することは できません。また、イ ンターネット上のブロ グという性質上、ある 表現に対して即時に反 論するできることが公 共の利益に資すること は明らかです(対抗言 論の理論)。
   次に、ブ ログに記入した者が特 定され、特定された個 人の社会的評価が低下 するのでなければ、名 誉毀損罪にも侮辱罪に もなり得ません。した がって、無記名者のブログ上の記入への反論が名誉毀損罪や 侮辱罪に該当する可能 性は極めて低いと言わ ざるを得ません。