頑なに伝統を守る。
一見聞こえは良い言葉です。
しかし、
「創業当初からの伝統を頑なに守り・・・」
という方針の商品に
私は価値を感じないのです。
創業当時から変わらぬ味のまんじゅうは、大抵まずい。
創業当時からの変わらぬ技術は、実は現代では全然大したことなかったりする。
もちろん、すごい職人技もあるが、
言ってるだけということも往々にしてあると思う。
化粧品業界みたいに(笑)
大抵そういう商品からは
最も優れたものを届けようというものが伝わってこないからです。
(個人的な意見です)
伝統を守ることは
「ただ何もしなかっただけ」
とは全く違います。
守るべき価値は守り
時代に合わせて最新技術などを織り交ぜながら
創業当時のリーディングカンパニー的プライドとものづくり精神は
守っていく。
何もせずに、先代からのやり方をそのまま続けることではないと思うのです。
着物もその一つではないかと思います。
私は個人的に着物は好きなのですが、
いかんせん高い。
二言目には着物屋は
「着物を着てくれる若い人が増えてくれればいいのですが。。。」
と言いますが、業界として何か新しいことをやっているのかといえば、
何も変わっていない。
正絹の着物で上下揃えたら30万以上してしまうようなものを
「着物を着る若い人が増えてくれれば。。。」
着れるわけねぇだろ。
ぼったくりバーかよ。
かといって、格安の化繊の着物は
舐めてるんじゃねぇか?というほど質が悪い。
「こんなもん二度と買わねぇよぉ、金返せよ〜」ってことになる。
日本人の体型がどんどん大型化しているのに
江戸時代から変わらない反物の幅。
裄(ゆき)が短すぎ、ちんちくりんにもかかわらず
平気で「そのくらいのサイズですよ」と無理やり売りつける着物屋。
(実際、買うまで店員が付きまとって店から出さないというやり方もあったようです。)
時代とともに進化できないものは
必ず衰退していく。
伝統というものは守るべきものではなく、
磨いていくものだ。
安直な「伝統を守る」は
その美しい響きを隠れ蓑にした
怠惰である。
そして「伝統」という言葉は
人を思考停止にする。