イギリス英語発音スクール Stellavoce の高島まきです。こんにちは。
またまた昨晩のダウントンを振り返るお時間がやってまいりました(^-^)
3月のダウントン講座@NHK青山に備えて(この記事の最後をご覧ください)、やっとのことでBlu-rayレコーダーを買いましたよ。今まではリアルタイム一発勝負でしたが、これで心置きなく両言語で何度も聴けます(笑)
![downton tom & violet](https://stat.ameba.jp/user_images/20160125/20/reginacecilia/c8/b0/j/t02200146_0748049813550041836.jpg?caw=800)
昨晩の(シリーズ4、エピソード3)は後半大変なことがおこり、ネット上でも悲鳴があちこちから上がっていましたね(涙)
でもこのブログではそこではなく、「高貴なかたの呼称」についてのトム・ブランソン君とおばあさまのシーンを振り返りましょう。
ドラマを観ていない方のためにざっと説明すると、このトム君というのはかつてここの伯爵家の運転手だったのですが、伯爵のお嬢様、三女シビルと駆け落ち。その後子供ができるのですが、シビルが亡くなってしまい、子供のために伯爵家に暮らしています。
つまり、かつて使用人だった人が、同じお屋敷で伯爵家の一員として暮らしているわけです。昔の同僚はいるし、上流社会でどうふるまっていいのかわからないし、ご本人めっちゃ居心地悪い(笑)
で、今回は、当時の人気歌手、ネリー・メルバ(実在の人物、wikiはこちら。なんと、キリ・テ・カナワがメルバ役!)を屋敷に招いて歌ってもらうというパーティーの一日なのですが、ディナーの前のカクテルタイムに、トム君がお客様のひとり、よその公爵夫人と慣れないおしゃべりをしています。
その公爵夫人が、「あら、なんとかさんだわ、ちょっと話してくるわ」といって席を立つとき、トム君が、「どうぞ、閣下」と言うのですが、それを聞いていたヴァイオレットおばあさまにたしなめられます。
女性に対して「閣下」って聞かないので英語は何だったのかなと聞きましたら、Your Grace と言ってましたね。
王室の方々の Your Majesty とか Your Highness はお聞きになったことあるかと思います。あれの対伯爵(&夫人)バージョンです。
おばあさまいわく、
「閣下 Your Grace はやめて。使用人が呼ぶ場合や公式な場ではいいけど、社交の場では公爵夫人 Duchess と呼んで」
トム 「じゃあ、あなた(おばあさま)は 『伯爵夫人』 Countess ?」
おばあさま 「それはダメよ」
(Countessではなく My Lady または Your Ladyship が正しい)
トム 「矛盾してますよ」
・・・どういうことかというと、爵位の名称とその呼称のルールが統一されていない、ということなんです。
トップ爵位の「公爵」、英語の爵位名は Duke/Duchess (男性/女性)。
それで呼ぶ場面もあるし、ここのように Your Grace と呼ぶ場合もある。
「伯爵」だと、爵位名は Earl/Countess (男性/女性)。
でもその爵位名で呼びかけることはなく、呼ぶときは My Lord / My Lady。
(このクラスは若干バリエーションあります。くわしくはwikiをどうぞ)
確かにトム君の言う通り、矛盾してますね。
ところがそれを受けておばあさま曰く、
「こんなところに理屈を持ち出さないで。イギリスの上流社会にそんなもの必要ないわ。」
これの原文がまたいいんですよ。
'Oh, no. If I were to search for logic, I should not look for it among the English upper class.'
直訳すると、
「理屈を探すのなら、イギリスの上流社会の中では探さないわ」
おばあさま、今回もグッジョブです。
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimage.with2.net%2Fimg%2Fbanner%2Fc%2Fbanner_1%2Fbr_c_1932_1.gif)
よろしければクリックしてくださいませm(__)m
【お知らせ】
NHK文化センター青山で、イギリス文化研究家 小関由美先生のクラスにお招きいただいて、イギリス英語の話をさせていただくことになりました。
ダウントンアビーを切り口に、階級による違い、地方による違いなどもお話しする予定です。
ぜひおいでください。詳しくはリンク先をどうぞ。
大人気ドラマ「ダウントン・アビー」の英語から読み取る、英国文化とライフスタイル
3月3日(木)13:00~14:30
NHK文化センター青山教室
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1093626.html
ダウントン関連の他記事はこちらからどうぞ→★★★
==============================
イギリス英語発音に特化したクラスを以下で行なっております。
★現在ご参加いただけるクラス:
池袋コミュニティ・カレッジ(通称コミカレ)→ こちらの記事をご覧ください。
★キャンセル待ちを承ります:
通年開催のグループレッスン、発音・リズム・イントネーションを身につける「英語口を作るトレーニングクラス」、
木・土・日曜の全クラス同じテキスト、英語力不問です。
詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
(現在たくさんの方にお待ちいただいてますので、よろしければ上記コミカレのほうをお試しください。)
木曜クラス→こちら
土曜クラス→こちら
日曜クラス→こちら
★その他
・マガジンアルク、2014年3-4月号に英語口クラスの様子を掲載いただきました。
→こちらの記事をご覧ください。
・アルクのブログにゲスト執筆させていただきました。
第1回目→こちら、
第2回目→こちら、
第3回目→こちら
★Facebookのフォロー(フィード購読)、歓迎です。
ブログに書かない日常もよくアップしています。時々は英語でも。
https://www.facebook.com/maki.takashima
またまた昨晩のダウントンを振り返るお時間がやってまいりました(^-^)
3月のダウントン講座@NHK青山に備えて(この記事の最後をご覧ください)、やっとのことでBlu-rayレコーダーを買いましたよ。今まではリアルタイム一発勝負でしたが、これで心置きなく両言語で何度も聴けます(笑)
![downton tom & violet](https://stat.ameba.jp/user_images/20160125/20/reginacecilia/c8/b0/j/t02200146_0748049813550041836.jpg?caw=800)
昨晩の(シリーズ4、エピソード3)は後半大変なことがおこり、ネット上でも悲鳴があちこちから上がっていましたね(涙)
でもこのブログではそこではなく、「高貴なかたの呼称」についてのトム・ブランソン君とおばあさまのシーンを振り返りましょう。
ドラマを観ていない方のためにざっと説明すると、このトム君というのはかつてここの伯爵家の運転手だったのですが、伯爵のお嬢様、三女シビルと駆け落ち。その後子供ができるのですが、シビルが亡くなってしまい、子供のために伯爵家に暮らしています。
つまり、かつて使用人だった人が、同じお屋敷で伯爵家の一員として暮らしているわけです。昔の同僚はいるし、上流社会でどうふるまっていいのかわからないし、ご本人めっちゃ居心地悪い(笑)
で、今回は、当時の人気歌手、ネリー・メルバ(実在の人物、wikiはこちら。なんと、キリ・テ・カナワがメルバ役!)を屋敷に招いて歌ってもらうというパーティーの一日なのですが、ディナーの前のカクテルタイムに、トム君がお客様のひとり、よその公爵夫人と慣れないおしゃべりをしています。
その公爵夫人が、「あら、なんとかさんだわ、ちょっと話してくるわ」といって席を立つとき、トム君が、「どうぞ、閣下」と言うのですが、それを聞いていたヴァイオレットおばあさまにたしなめられます。
女性に対して「閣下」って聞かないので英語は何だったのかなと聞きましたら、Your Grace と言ってましたね。
王室の方々の Your Majesty とか Your Highness はお聞きになったことあるかと思います。あれの対伯爵(&夫人)バージョンです。
おばあさまいわく、
「閣下 Your Grace はやめて。使用人が呼ぶ場合や公式な場ではいいけど、社交の場では公爵夫人 Duchess と呼んで」
トム 「じゃあ、あなた(おばあさま)は 『伯爵夫人』 Countess ?」
おばあさま 「それはダメよ」
(Countessではなく My Lady または Your Ladyship が正しい)
トム 「矛盾してますよ」
・・・どういうことかというと、爵位の名称とその呼称のルールが統一されていない、ということなんです。
トップ爵位の「公爵」、英語の爵位名は Duke/Duchess (男性/女性)。
それで呼ぶ場面もあるし、ここのように Your Grace と呼ぶ場合もある。
「伯爵」だと、爵位名は Earl/Countess (男性/女性)。
でもその爵位名で呼びかけることはなく、呼ぶときは My Lord / My Lady。
(このクラスは若干バリエーションあります。くわしくはwikiをどうぞ)
確かにトム君の言う通り、矛盾してますね。
ところがそれを受けておばあさま曰く、
「こんなところに理屈を持ち出さないで。イギリスの上流社会にそんなもの必要ないわ。」
これの原文がまたいいんですよ。
'Oh, no. If I were to search for logic, I should not look for it among the English upper class.'
直訳すると、
「理屈を探すのなら、イギリスの上流社会の中では探さないわ」
おばあさま、今回もグッジョブです。
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NHK文化センター青山で、イギリス文化研究家 小関由美先生のクラスにお招きいただいて、イギリス英語の話をさせていただくことになりました。
ダウントンアビーを切り口に、階級による違い、地方による違いなどもお話しする予定です。
ぜひおいでください。詳しくはリンク先をどうぞ。
大人気ドラマ「ダウントン・アビー」の英語から読み取る、英国文化とライフスタイル
3月3日(木)13:00~14:30
NHK文化センター青山教室
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★その他
・マガジンアルク、2014年3-4月号に英語口クラスの様子を掲載いただきました。
→こちらの記事をご覧ください。
・アルクのブログにゲスト執筆させていただきました。
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