「看板ドック」開発物語 ⑦申請業務の代行をプラス | LEDサインメーカーの域を超えろ!快適創造プロデューサー高倉博のブログ

「看板ドック」開発物語 ⑦申請業務の代行をプラス

サステナブルサインのレガーロの「看板ドック」9年間の開発の過程を2月から連載してきました。

看板の落下事故があった2015年、

看板で悲しむ人や苦しむ人をゼロにすることを願った僕に降りてきた「看板ドック」のアイデア。

音楽家が一瞬にして一曲を創ったり、

画家が真っ白なキャンパスに完成した絵のイメージを見たりするように、

「看板ドック」も、僕のなかで思いついたときにできあがっていたといってもよいでしょう。

 

 

 

それは未来からのメッセージでもありました。

未来にある「看板ドック」を、いまのここに持ってくるために、

僕も社員スタッフも休むことなくがんばりました。

 

 

 

「数値で診断、カルテで報告」を可能にし、

専用保険をつけて安全安心を保証し、

全国対応の態勢を整え、

価格と品質と納期の三つをクリアし、

すべてにおいて「看板業界初」の「看板ドック」がついに実現。

 

 

 

節目節目にはお客様からのご助言や、僕らとしては耳の痛いお言葉や、

お困りごとの相談という形のご提案がありました。

お客様がいらっしゃらなければ「看板ドック」をここまで磨き上げることはできませんでした。

心から感謝しています。

 

 

 

こうして完成した「看板ドック」をあるお客様にご説明しているとき、また新たな宿題が出されました。

 

 

 

看板を掲げるには屋外広告物法という法律を守らなくてはなりません。

この法律の目的は街の景観の維持と交通の安全、公衆に対する危害の防止のため。

そして各地方自治体の条例に従い、屋外広告物としての申請をしなければなりません。

この申請を怠ると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑を受ける場合があります。

 

 

 

役所への申請というものはすべからく面倒なものですが、

全国に店舗を展開しているお客様の看板の申請となると、その煩雑さは気が遠くなるほど。

申請する先の地方自治体がなんと160か所あるのです。

一つ一つの条例が違えば、申請時期も違う。

縦割り行政のさいたるものです。

 

 

 

お客様のところには、各地方自治体から送られてくる申請書が入った封筒が常時山積みでした。

 

「もうお手上げだよ。この申請の管理もやってくれたら助かるんだけど」

 

お客様ご自身が「看板で苦しむ」状況になっているというゆゆしき問題。

すぐに「看板の申請業務の代行」に着手しました。

 

 

 

ところがこれは、お客様から封筒の山を預かり、

かたっぱしから開封して申請書類に書き込んで提出すればミッションコンプリート、

というようないわば単純な事務仕事の代行ではありませんでした。

サステナブルサインのレガーロが事業者としての免許を得なければならなかったのです。

それも申請先の地方自治体それぞれで。

もう一度いいますが、それぞれで、です。

 

 

 

免許取得に際しては、1か所につき5万円の費用が必要でした。

5万円かける160か所という大きな金額です。

しかし、これらの免許をサステナブルサインのレガーロが持っていない理由がないし、

持っていたほうがいいだろう、という判断で、すべての地方自治体で許可を取りました。

日本全国津々浦々、どこの市町村への申請書でもどんとこいです。

 

 

 

しかし、極めて煩雑で複雑なこの申請代行業務。

サステナブルサインのレガーロの社員だけではとてもこなせません。

僕をはじめとして細かい事務作業への適性も耐性もあるとはいえない面々ですから。

そこで頼れるのはパートタイムや在宅の女性スタッフの皆さん。

彼女たちが驚くほどの根気と粘りと集中力を発揮して、粛々と取り組んでくれるのでした。

地方自治体への聞き合わせも、女性ならではの物腰の柔らかさでスムーズにできているようです。

 

 

 

こうして始動した新しい業務代行のサービスを「看板ラクスル」と名づけました。

面倒な申請業務をサステナブルサインのレガーロにすっかり任せて、

お客様が看板で楽をしてくださることが僕たちの喜びです。