6/2(金)

 

 

@新宿

武蔵野館 にて

 

 

 

ロイドの要心無用

 

 

1923年|アメリカ|73分

 

監督:フレッド・C・ニューメイヤー、サム・テイラー

出演:ハロルド・ロイド、ミルドレッド・デイヴィス 他

 

 

 

恋人のミルドレッドを残し

都会へと出て

デパートの店員として働く

ハロルド

 

見栄を貼って

高価なプレゼントを買い

順調に出世してるよ〜

なんて手紙を添えて

送ってしまうハロルドだが

うだつはあがらない

 

そんななか、いや、そんな手紙や

プレゼントを送ったからこそ

 

え〜、こんな高価なプレゼントを

贈れるくらい出世してるってことは

他の女が寄ってきたりしちゃうんじゃないの〜?

 

と、都会での

ハロルドの生活を心配したミルドレッドが

様子を確かめようと上京し

ハロルドの勤め先であるデパートへ

 

そうしたらば

え〜、ハロルド、すごーい!

社長になったの〜? なんて誤解が

生まれちゃったりなんかして

 

えっ? いや、違っ、その、

実はそうなんだよ〜、なんて

どうにか誤魔化しつつの

すったもんだ

 

愛しのミルドレッドと結婚するために

どうにかしてお金がほしいハロルド

 

そこで聞きつけたるは

社長の「集客のいい案があれば

大金を出してもいい」というひとこと

 

集客…、そういえば、こないだ

同居人のビルが

警官と追いかけっこになったときに

ビルに登って逃げたらば

そのときたくさん人が集まっていたぞ〜

 

そうだ、それだー!

 

と、同居人のビルに

デパートの壁をよじ登ってもらって

集客をしよう! と思いつく

 

いやそれ、人は集まるかもしらんが

デパートの売り上げにはならないのでは〜

という突っ込みはさておき

 

デパートの壁よじ登りイベントの

広告も打って、宣伝は万端

 

いざ、当日

 

壁登りをするのは

同居人のビルの予定だったけれど

 

くだんの追いかけっこの警官が

広告を見て、この壁登りをするやつは

こないだ逃がしたあの

けしからんやつ(=ビル)ではないのか〜!?

と、登りはじめの位置に陣取ってしまい

 

しかたがなく

1階分はハロルドが登り

2階でビルと交代しようと計画するも…

 

というお話

 

 

 

いや〜、とっても楽しかったのである ニコニコ

 

まずは早々に、去年、初めて観た

チャップリンを彷彿としたのだけれど

 

そのチャップリンと並んで

三大喜劇王と称されているうちのひとりである

主演のハロルド・ロイドが

 

 

とってもチャーミングでたまらない

(いや、これはたぶん弁士の方の

語りの力もたぶんにあるかもしれない)

 

彼の他の出演作を観てみたい!と同時に

残りの三大喜劇王のひとり

バスター・キートンが

がぜん気になってきてしまう… キョロキョロ

 

 

原題は「safety first(安全第一)」ならぬ

『Safety Last(安全後回し)』

 

あっちこっちで、笑うだけでなく

思わず、あれ、とか、わっ、とか

声が出ちゃったりなんかして

 

もうとにかく楽しかった〜 ニコニコ

 

笑って、ハラハラドキドキもして

観終わって、気づけば

なんだかとてもげんきに

心が上向きになっているのである

 

サイレントコメディ素晴らしい〜 お願い と

すっかり虜の心持ち

 

 

それはもちろん弁士さんの力も大!で

 

 

というわけで

弁士は、山崎バニラさん

 

 

※ 画像はどちらもネットから拝借しました

 

宣材写真は左なのですが

当日は、右の出で立ちで

(かんかん帽は、ロイド(のトレードマーク)に

合わせていたのね〜、といま気がつく;)

 

とってもキュートで

可愛らしかったです

 

第一声がかなりのアニメ声だったので

お? キョロキョロ となったのだけれど

 

ドラえもんのジャイ子等

声優としても活躍されている方なのだそう

 

 

そんでもってこの方すごいのが

文字通りの「弾き語り」なのである

 

電子ピアノを弾いて楽師もしながら

弁士として語りもしちゃう、という

一人二役で

 

しかも、音楽は、たとえば

聞いたことのある曲やテイストだったり

パッとスッと入ってきやすい

わかりやすい付け方で

コメディ映画によくあっていて

 

そして、過剰にならない

ちょうどよく

映画のおもしろさを引き立てる

どこかとぼけた語り口で

 

これかなり私、癖になっていて

脳裏にいまもよみがえる(聞こえてくる

そして、口真似なんかしてみちゃったりする 笑)

台詞や語りの数々

 

そうそう、弁士の台本は

共通のものがあるのではなく

弁士本人がそれぞれ書くのだそうで

 

たとえば、ビル登りの前に

そのスタート地点に陣取ってしまった警官を

どうにか退かさなければ〜、と

あの手この手をするのだけれど

 

その冒頭

話しかけながら誘導しようとして

失敗するシーンの台詞が

「あ、いま、新宿武蔵野館で

カツベン映画祭がやってるらしいですよ〜

興味 ……… ないか〜」

だったりとかして 笑

 

そんな風な遊びも盛りこまれていて

 

いやもう

もともとの映画の魅力に

弁士の語りと音楽の魅力がかけ合わさって

何重にも楽しかったのであります〜〜 ニコニコ

 

 

大満足 ニコニコ