リハビリテーションに関わる人の体軸理論 -15ページ目

リハビリテーションに関わる人の体軸理論

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こんばんは。



今回は、「体軸理論」を応用した、臨床報告をしたいと思います。今回のクライアントはタイトル通り、野球選手です。この選手は、両側ACL損傷の既往歴を持ち、術後約1年が経過しています。可動域などには問題はありませんが、走行時の右膝奥の痛み(関節内痛)に悩まされています。


痛みの再現性としては、右膝に屈伸痛はなく左膝に痛みを生じます。痛みの部位は、左膝内側及び膝窩に生じます。選手のトレーナーからは内側広筋をはじめ膝周囲の筋肉アップを目的としたトレーニングを行っています。


視診からも左膝筋肉のボリュームは右に比べ少なく、選手も気にしていました。また、これに付随して打撃時の左下肢への体重移動(左打者)が困難であると感じているようです。


ここでまず、TLによってこの選手の身体意識を診ていきます。特徴的な意識とすると左手に濃い意識(パーム)、右腕に約5センチの意識(アーダー)、左第2側軸(左足人差し指のラインのおおよそ土踏まずの位置)に濃い意識を感じることが出来ました。


これに関連する、動作を質問していき、ある程度その意識が及ぼす影響について話しました。それと今現在の関連性も一通り説明し、膝の痛みに対する治療を行いました。ここでの基本治療は運動指導のみです。そこで私が行った運動指導を列挙します。

①四頭筋が入る前提としてハムストリングスが入ることの利点を伝え、それを意識するトレーニング(割膝)
②膝を使う前提として、股関節の使うトレーニング。(開側芯)
③これらを統合するための「体軸」を作るトレーニング。


最重要項目は、③の「体軸」で、①と②は③の一部と捉えます。この3つのトレーニングを指導し再度、痛みを確認すると痛みは無くなり、左足への体重指導もスムーズに行えました。


ここで重要なのは、膝の痛みの関連性と体重移動の出来ない欠点、またOpeをすることで生まれる膝への障害、現在の身体意識との相互関係を考え運動処方をすると言う事です。さらに重要なのが、1週間後にひかえた試合でのパフォーマンスアップに必要な運動指導とと長期的なパフォーマンスアップに必要な運動指導の相互関係を伝えることです。


むやみやたらに、トレーニングを伝えるのではなく、時間軸と身体意識の特性、現在の状況を踏まえて処方すると言う事です。これらを考える上で必要なのが「体軸理論」と言うことです。


今現在の自分と目標となる自分とを考えその目標に向かって、積み重ねるように上達しなくてはなりません。当然、今の自分から次のステップに行く間に関連性がなければ上達はおろか下手になる可能性すらあります。


この辺は次回に詳しくお話しするとして、今回必要だったことはクライアントの問題と現状を把握し、それを何処までどの程度アップするのか?その期間はどのくらいあるのか?と言うこと、全体を把握し局所も同時に把握することの重要性をお伝えしていきました。


最後までお読み頂ありがとうございます。次回は体軸理論=上達理論と言うことをテーマに書いていきたいと思います。




こんにちは。



今回のテーマは「天才を作るための条件」について書いていきます。ここでのポイントは【意識】です。この意識を正しく理解することで、「天才とは?」を理解することが出来ます。それでは、以下をご覧下さい。


歩く時はココを【意識】して歩いてみてください!さてこの言葉、セラピストなら誰でも言ったことがあると思います。では、質問です。“意識”とは何ですか?意識することで何がどうなるからいいのですか?



【意識】はすでに高岡英夫氏の科学的研究によって定義付けされてます。
(高岡英夫著 「意識のかたち」講談社)
今回扱うのはその中でも“身体意識”について説明します。高岡氏は研究の中で、体性感覚的意識を“身体意識”として定義しました。さらにこれらの意識の世界には膨大で精密な情報があり、意識は潜在意識情報を顕在化することにより構造化されることを発見しました。



例えば、「オバケ」という言葉を聞くと実態としてはないけど、見える人には見えるなど何となく存在するという感覚はわかるとおもいます。他には、「自分は“運”がいい」という言葉もそうです。“運”というものは実態がないがあたかも実態しているように捉える事が出来ます。



さらに、「丹田」や「軸」はどうでしょう?昔からこの概念は存在しあらゆる科学者がこの実態の解明を行いましたが、これと言った成果は得られていませんでした。なぜならそれを解剖学的観点ばかりに気を取られ実態しているもので説明をしようとしてしまったからだと言います。



実はこれらはすべて【意識】が顕在的に構造化されたものだったのです。そこには実態としてはないけど、存在している状態と言えます。さらに、【意識】には濃淡があると言う事を知らなければいけません。

 

皆さんの手の意識は、足の指などからしたら意識は濃いです。これはホムンクルスを見てもわかるとおり、手を支配している脳領域は広範です。今の例以外では、足で言えば人差し指は小指より意識は濃くて、小指はもっとも意識が薄い。だからタンスの角にぶつけるわけです。


さらに男女でも意識のマップはことなりますし、意識の濃さも異なります。女性であれば胸周辺に意識が濃く、男性は薄い。このように、意識とは構造があるがごとく身体のあらゆるところにマッピングされています。この意識の構造化は決まった部位を繰り返し意識することで構造化される。



これをスポーツによって必要な意識は違います。バッターなら手からバットにかけて意識が濃く、サッカーなら足の甲に意識が濃いです。これらのことからわかるとおり、その人がやってきたスポーツや生きてきた環境によって必要な意識が異なります。必要な意識は種目や動作ごとによって違いますが、かならず必要な土台的意識が幾つか存在します。



このように意識とは多様で複雑な意識の濃淡を塗り分けており、これは全体として構造と言えるほどの規模と内容を含んでいます。
(高岡英夫著「意識のかたち」講談社 P19より抜粋)



おそらく、天才と言われる人たちの身体を科学的に分析し、その筋肉量、神経のスピード等を作り出すことが出来たとしても、同じ選手あるいはそれ以上の選手を作る事は出来ないでしょう。何故なら、天才と呼ばれる人たちは、その【意識】を極限まで構造化し、それをスポーツや芸術などと言ったことに活用しているからです。



そして、天才と呼ばれる人に必ず存在する意識の構造物が、「軸」というわけです。意識が構造化されたものにはいくつかの形状、性質等ありますがこれらは全て「軸」の一部であり、根底として「体軸」があることが必要です。



だから、天才とやばれる人の指導言語や感覚的な話には一般の人はピンとこない場合が多いですが、「身体意識」を正しく理解することで、その表現が、どの身体意識を高めているのかが理解出来ると思います。



今回は、少し難しい話をしましたが、この内容は確実に正しく理解して頂きたいと思っています。

最後まで、お読み頂ありがとうございました。


こんばんは。


連日の投稿失礼いたします。


今回のテーマは「軸」の定義についてです。「軸」に関する論争は、昔から行われてきました。また、スポーツや武道においても「センター」「正中線」などが重要視され自然と指導言語に導入されてきました。




では、その「軸」「センター」「正中線」などは一体何なのか?解剖学的に言えば、解剖学的姿位などにより骨の指標によって定義します。他には、骨の内力線上のラインを通る所を「軸」と定義する場合もあります。特殊な例では、「軸」と言いつつ体幹と混合して定義している場合もあります。




上記の定義はおそらく全て正解です。一つも間違った定義ではないと思います。ではなぜこのように多種多様な定義が生まれるのか?今回の話にも”条件”が関わってきます。条件に対する投稿記事はこちらをご覧下さい。→http://ameblo.jp/refuriha/entry-11634179882.html




ここから先は、”条件”と言うことが理解出来ているという上でお話ししていきます。定義にも条件が関わってくることは言うまでもありませんが、この定義の条件がそれぞれ違うため多種多様な「軸」の定義が生まれます。骨を中心に考えれば、骨内力線や骨の指標などで「軸」を定義しますし、筋肉の収縮により腹腔内などの内圧によって作り出す「軸」になります。




しかし、ここでも細かな条件が存在します。上記の条件は、「人体」という大きな枠組み、条件で考えた場合です。もう少し具体性を出すためには「個人」に条件を合わせる必要があります。もっと言えば、「個人」がスポーツや武道のパフォーマンスアップ目的での「軸」の条件も合わせる必要があります。




こうなってくると一体何処に「軸」を作ればいいのか分からなくなってきます。ここでの理想は、どこか一カ所の「軸」を作る事で、多種多様な状況に反応出来る「軸」を作る事です。これが出来れば何を条件に定義した「軸」であっても良いと言えます。




そこで我々は【意識】を条件とした「軸」を定義しています。なぜかといえば【意識】はとても抽象的かつ汎用性があるためです。意識の中には「筋」「骨格」「内臓」「経絡」(実際にはもっと沢山含まれます)などなどあらゆる情報が含まれています。




では【意識】とは何なのか?今回は長くなってしまいますので次回にこの内容は回したいと思います。それまでに、知りたいという方がいましたら、以下の著書を当たってみて下さい。非常に難書ですので、何度も繰り返し読んで下さい。

意識のかたち/講談社
¥1,785
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こんばんは。


 今回は、皆さんも臨床でよく使う「意識して下さい」と言う言葉に秘められた深い意味を体軸理論と合わせてお伝えしていきます。


臨床で使うタイミングは、働いていない筋の促通目的でタッピングしたり、患者さんに鍛えている筋肉の動きをイメージしてもらう際に使用する言語だと思います。なぜこれをすると有効なのでしょう?


生理学的観点で言えば、タッピングや意識をすることで体性感覚が刺激され大脳で知覚し、そのフィードバックを元に促通が行われます。とても簡単に説明していますが要するにこのようなメカニズムが人の身体にはあります。そしてその刺激を繰り返すことで、大脳辺縁系や海馬に記憶として残り、タッピングや意識を向けなくても促通されます。これが学習です。


ただここで一つ問題が起こります。それは一体何だったのでしょうか?この方法が今までリハビリで行われてきたスタンダードな意識を使ったリハビリです。


結論から言うとこの方法ですと、ある一つの筋肉(同時に2つ以上の筋を意識することは困難です)のみの促通しか行えないと言う事です。簡単な関節を曲げるや伸ばすなのの行為だけであればこれでも良いでしょう。しかし、我々が担当するリハビリでの動作はもっと複雑です。


例えば歩行。上肢下肢、体幹、それぞれの歩行に必要十分な角度と筋力、移動するための重心移動や周りの環境に対応した逃避反応など必要な動作は多岐にわたります。これらの運動をリハビリするためには、単一筋のみの促通では不十分であることは予想出来ると思います。


この状態では今まで使用していた「意識して下さい」という言葉の使い方が難しくなります。理想を言えば、ある一カ所を意識させることで、寝返りや起き上がり、歩行などといった動作に必要最低限の要素(筋、関節、神経、脳など)が一度に促通されれば、上記の言語を使うことが出来ると思います。


それは可能なのか?答えは可能です。ただここではあくまでも、その動作の大前提となる機能の促通だけであるため、そこからさらに動作を精密化させるには細かい部分の調整は必要になります。


この動作をするための大前提となるのが「軸」と言うことになります。我々が定義する体軸理論とはあくまでも”意識”上の軸です。どのような動作を行うにも必ず中心がなければ上手くいきません。これは身体に限らず、会社組織などにも言えることです。


となれば、この軸を意識させる事が必要になります。今回は少し話が長くなってしまいましたのでここまでですが、この軸も【条件】によって必要な軸が変わります。(ただその軸が臨機応変に変化出来るためにはそれぞれの軸を統合する軸が必要になります)
*条件設定の話は、前回の記事でお話ししていますので、その記事を参照下さい。


次回は軸ってそもそもなんなのか?と言うことをお伝えしていきたいと思います。

体軸理論に関するお問い合わせはコメント欄に記載下さい。


こんばんは。


今回のブログでは、体軸理論をリハビリに応用した方法をお伝えします。


タイトルの通り、整形外科のリハビリで手こずりやすい交通事故後の後遺症についての経験談を書いていきたいと思います。
 一度でもむち打ちの患者様を診たことがある方には一度は経験することだとは思いますが、長引く頸部痛、上肢のしびれはなかなか難しいです。どうも評価が当てはまらず、悩みます。

 そこでまず考え方を変えて頂きたいことがあります。それは、「姿勢を変えてみる」と言うことです。まずは、ベッド横に座った状態で、頸の評価(可動域や痛みの再現)をします。次に、立位で同じように評価します。その次は背臥位、その次は腹臥位→などなど、あらゆる姿位で同じ評価をします。


例えば、立位と坐位で評価結果に違いがあれば、下肢との関連性を見いだせるかもしれません。坐位と臥位での違いであれば重力などの影響があるかもしれません。これ以外にも考えられる事は沢山あります。痛い場所を意識させて動かす、痛い場所以外の部位を意識する。などあらゆる”条件”の中で評価すると色々と見えてくることがあります。


ここでのポイントは”あらゆる条件下”と言うことです。ROMーt一つとっても、姿勢や”意識”の仕方などあらゆる条件下で評価すると評価結果が変わります。評価の再現性と言う面は、その条件を限定することで生まれます。この条件はときとしてその評価内容に障害を与えます。その”限定された枠組みの中での評価結果”に過ぎないので、本当に患者さんが困っている状況下での評価とは異なる場合があります。


まず考えるポイントは評価の方法ではなく、その評価をする条件を決定すると言う事です。筋肉という枠組みで評価するのか?関節という枠組みなのか?内臓なのか?筋膜なのか?脳機能なのか?経絡なのか?意識なのか?この枠組みの決定をするために必要なのが「体軸理論」というわけです。


体軸理論は体の使い方だけの理論ではなく、”思考”に対する道筋を決定するための理論でもあります。どの枠組みで評価することが”今現在”は何処が必要なのか?抽象的に捉えたりその抽象的な枠組みの中で何処にフォーカス(具体性をみいだす)していくのかを行ったり来たりしながら考えます。ボトムアップとトップダウンを状況に応じて使用することと言えます。


今回重要なのは評価をする条件です。条件は常に相対的で変化します。それを的確に捉える事が出来れば必ず快方に向かいます。


概論だけではおもしろくないので、一つ有効な評価方法をお伝えします。頸に動作時痛がある方の場合の評価について、患者さん自身に親指を中に入れて手をにぎってもらいます。その状態から、手関節の尺屈を肘伸展位の状態で行います。(フィンケルシュタインテストのような動作)この状態から肩関節の外旋、30°外転、肩甲骨の内転をした状態で頸部の動作時痛を確認します。この状態で痛みの軽減が起これば、その動作のときに伸びている筋肉を緩めましょう。痛みは取れると思います。


もしとれない場合は、「胸椎の伸展を出す」ということを頭に置いて評価・治療をしてみて下さい。あくまでも胸椎です。是非試してみて下さい。



今後はこのように、体軸理論を臨床に応用する方法を書いていきたいと思います。
体軸理論に関するお問い合わせはコメント欄に記載下さい。