息さわやか 口臭予防・口臭対策 -3ページ目
[ためになるお口の話(14)舌苔 乾燥への防御 口臭の原因に

(北海道新聞  2011年8月31日)


舌の表面を覆う白っぽいコケのようなもの。気にする人もいますが、これは
舌苔(ぜったい)と呼ばれ、舌の表面の糸状乳頭というじゅうたんのような
組織に、粘膜のあかや食べかす、細菌などが付着したものです。


舌は健康な状態だと薄いピンク色で、舌苔は舌の奥から手前にかけて薄く一層
ついているだけですが、口腔乾燥症をはじめ風邪や消化器疾患、喫煙などに
より、白または黄色の舌苔が舌全体を厚く覆うようになります。


口腔乾燥症を背景とする場合、粘膜の保水力を増すために、乳頭の一本一本が
長く伸びて、舌苔を構成する成分が厚く付着するようになることから、舌苔は
乾燥に対する舌粘膜の防御反応であると分かります。


一般に舌苔からは悪臭が発生して口臭の原因になるため、歯みがきのついでに
歯ブラシで取り除こうとする人が少なくありません。
しかし、これはあまりお勧めできません。歯ブラシでは舌の粘膜が傷つき、
ぴりぴりと痛むだけでなく、それを修復しようとネバネバした粘液が上がって
きて、より一層舌苔が付きやすくなります。
さらに糸状乳頭が傷ついて萎縮し、保水力を失って口腔乾燥がひどくなる
こともあります。

舌をみがくときはなるべく歯ブラシは使わず、軟らかいスポンジ製ブラシで
1日1回程度、軽く行うようにしましょう。
または、舌を口の天井部分にごしごしこすりつけてみてください。
最初は変な味がするかもしれませんが、この方法だと決して舌を傷めることは
なく、唾液の分泌も促されて一石二鳥です。


最近は果物由来の酵素の働きにより、なめることで舌苔をきれいにしてくれる
タブレットがコンビニなどで販売されています。
気になる人は利用してみるとよいでしょう。



(北大病院歯科診療センター講師 兼平孝先生)




http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_mouth/140416.html






















[アンドロステノン]

(Wikipedia)


特定の臭いへの感覚は個々人によって異なるが、この差は場合によっては
遺伝子配列にまでさかのぼる。


例えば、「アンドロステノン」は人によって不快であったり、ほとんど
感じなかったりすることが知られているが、この感覚の違いは「OR7D4」と
呼ばれる嗅覚受容体遺伝子の配列と大きく相関していることが報告されて
いる。


アンドロステノンはオス、メスを問わず汗に含まれるステロイドである。
哺乳類のフェロモンとして最初に同定された化合物である。


人によって異なるが、不快な、甘い、尿のような、あるいは森林のような
においを持つとされ、花のような良いにおいであるという者さえいる。

成人男性の 60%、成人女性の 40% はアンドロステノンのにおいを感じる
ことができないが、初めてかいだ時に感じなかった場合でも繰り返し被曝する
ことによって感じるようになることもあるとされる。


オスブタの唾液に多く含まれ、興奮状態のメスブタがこれをかぐと交尾姿勢を
とる。
オスブタの臭気における活性成分であり、メスブタが人工授精を行うのに
適した状態になっているかどうかを計る薬剤として畜産家向けに市販されて
いる。


ヒトに対してもフェロモンとして作用する可能性が提唱され、特に性的誘引
物質として働くのではないかと想像されているが、そのような主張を裏付ける
ような科学的データは乏しい。



2007年、アンドロステノンを特異的に認識する「受容体遺伝子」がヒトで
同定された。
アンドロステノンへの反応は「OR7D4」と呼ばれる嗅覚受容体遺伝子の
配列と大きく相関し、一般的な配列を持つ人にとってアンドロステロンは
不快臭である一方、遺伝子上の2箇所に「SNPs」(1文字違いの遺伝
子変異)が存在する人とってはあまり不快でなく、ときにはバニラの匂いの
ようにも感じるとされる。























[恋愛遺伝子]

(TBS カラダのキモチ)


最近、「恋愛遺伝子」と呼ばれる不思議な遺伝子が発見されています。

これが「HLA」(ヒト白血球型抗原)。
白血球の血液型と言われ、細菌や病原体からカラダを守る、私たち人間に
とって非常に重要な働きをしています。

このHLAは個人を識別する遺伝子といわれ、数千万通りもあると考えられて
います。


これが何故「恋愛遺伝子」といわれるのか。
実はHLAとヒトのニオイとの関係について、実験が行われています。

その実験結果によると、ヒトはHLAの構造が違う異性の体臭を好む、つまり
相性が良いというのです。
これは、細菌や病原体に対して強い抵抗力を持つ子孫を残すため、自分には
ない免疫を持つ異性に惹かれるからだと考えられます。

また、今後HLAについては様々な配慮が必要ですが、将来の結婚相手を探す
「相性診断」なども、できるようになるかもしれないということです。




http://hicbc.com/tv/karada/






















[フェロモンによる寄宿舎効果]


・寮生活をする女子学生の月経周期が同調する「寄宿舎効果」は、女性の
 腋下から分泌されるフェロモンによって引き起こされる。

・女性の腋下のニオイを別の女性の唇に塗り続けると、次第に月経周期が
 ニオイの提供者に周期に近づく。

・男性の腋下のニオイを女性に嗅がせ続けると、月経周期の長い場合も短い
 場合も正常な長さに調節される。

・ヒトには「鋤鼻器」は存在しないが、フェロモンを「嗅上皮」(一般の
 ニオイの受容部位)で受容していると考えられている。

・月経周期の同調は、卵胞期に分泌されるフェロモンが相手の卵胞期を短縮
 させ、排卵期のフェロモンが相手の卵胞期を延長することによって引き
 起こされると考えられている。



[出典・引用]JOHNS 2007年5月号 「ニオイのフォーラム」





(横山歯科医院)
























[予備軍3000万人 口臭の原因「ドライマウス」の怖さ]

(日刊ゲンダイ  2014年2月15日)


口の中が乾く「ドライマウス」の原因は人によってさまざま。
50歳以上の中年族に多いが、冬で空気が乾燥しているせいなどと侮っては
いけない。
歯周病など深刻な口のトラブルを引き起こすケースがあるからだ。

「ドライマウスとは、何らかの原因で唾液の分泌量が減り、口の中が乾く病気
です。唾液には口の中を潤わせ、殺菌して清潔に保つ役割があります。これが
不足すると口臭、虫歯、歯周病など、口の病気を中心にさまざまな不具合を
引き起こします」
こう警鐘を鳴らすのは、日本では珍しい「ドライマウス外来」がある大阪歯科
大学の小正裕教授だ。

日本のドライマウス人口は年々増加し、現在約800万人。
自覚していない予備群は3000万人に及ぶと推定されている。

命に関わる病気ではないものの、デリケートな場所だけに、かかって
しまったら厄介だ。
代表的な自覚症状は、「水をよく飲む」「夜中に乾きで目が覚める」など。

別表の「ドライマウスの自己診断」のような症状がひとつでもあれば、
歯科医や専門病院を受診して“唾液の量”を量ってみるといい。検査で簡単に
分かる。



<薬の副作用やストレス>
そもそも、なぜ、口の中が乾くのか?

「加齢による唾液腺の衰えや、口呼吸による口腔内の乾燥もありますが、
一般的には、特定の病気や薬の副作用、精神的ストレスが原因です。年
を取ると病気になったり、薬の服用が増えるので、結果的に50歳以上の患者が
多くなりますね」

ドライマウスを引き起こす病気としては糖尿病や腎臓病、そして
「シェーグレン症候群」が挙げられる。
この聞き慣れない病気は、免疫細胞が唾液腺や涙腺を攻撃するため、目や口が
乾燥する。

また、薬の副作用が原因の場合も多い。
降圧剤や交感神経抑制剤、あるいは血管拡張作用剤などの循環器用薬や、
抗不安薬や抗うつ薬などの精神科用薬の使用によるものがそれだ。

精神的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、唾液の分泌をうまく
いかなくする。
会議などで緊張すると口が乾くのと一緒だ。
まさに現代病なのだ。



<画期的な特効薬はない>
どう治療するのか?

「薬の副作用が原因なら内科医と相談しながら減薬したり、シェーグレン
症候群なら治療薬があります。しかし、他に画期的な治療法や特効薬は
ありません。原因となる病気を治すか、口中の唾液量を増やす“対症療法”が
中心になります」

対症療法は唾液分泌薬や漢方薬の服用、乾燥した粘膜を保護する保湿剤の
使用が挙げられる。
ガムを噛んで唾液腺を刺激したり、“ベロ出し”運動で唾液腺の周囲の筋肉を
鍛え、唾液を出しやすくする方法もあるが、いずれも効果は出にくい。
「中高年世代なら“死ぬまでの付き合い”になることを覚悟すべきです。体質や
生活習慣の影響も大きいので、完治は簡単ではありません」

生き方を見直せというサインかもしれない。



【ドライマウスの自己診断】
●水をよく飲む
●夜中に乾きで目が覚める
●乾いた食物が噛みにくい
●食物がのみ込みにくい
●今までと味が違う
●口の中がネバネバする
●入れ歯で歯が傷つく





http://gendai.net/articles/view/life/148015






















[年齢のせいではなかった! 口臭を発生させる原因は・・・]

(wooris  2013年6月26日)(望月理恵子)


口臭というと、加齢臭の一部のようですが、実は年齢だけが関係しているの
ではないのです。
いまや生活習慣病ともなっている口臭は、若い世代でも問題になっています。
その原因は食生活にも大きく関わっているのです。
同僚や大好きな彼に「口が臭い」なんて思われているかもしれません!



<口臭の原因はよく噛まない食事が原因!?>
口臭の原因は、細菌の繁殖を抑える“唾液”が少なかったり、“噛み合わせが
悪く”食べカスが口の中に残ったり、口の中が衛生を保てていなかった場合に
口臭が発生しやすくなります。

忙しいとつい“つゆだく”のようなご飯や、ハンバーガーなどあまり噛まない
ご飯を食べてしまうことが多いですよね。
実はこれらの食事は、唾液分泌が少なく、食べカスが歯の間に挟まりやすい
ので、口臭の原因になってしまうのです。



<若年層に急増している口臭の原因>
口臭というと年配の人を思い浮かべますが、近年は若年層でも口臭になり
やすい環境になっているのです。
歯科疾患実態調査によると、35~44歳では約80%近くの人に、歯石の沈着や
歯周病の所見が見られているのです。
すでに30代で口臭原因が蔓延しているのです。

多忙さから、毎日の歯磨きが不十分だと、次第に歯肉が弱り、歯周病が起き
やすくなってしまうのです。
しかし、初期の歯周病は強い痛みがないため、気づいたときにはかなり進行
していることも少なくありません。


下記の症状がひとつでも当てはまる方は歯医者さんで診てもらうのをオススメ
いたします。
(1)歯肉の山がはれている
(2)歯肉が赤くなっている
(3)歯をみがくと、歯肉から血が出る
(4)朝起きた時、口の中がネバつく
(5)歯が浮くような感じがする
(6)口臭を感じることがある
(7)歯肉に痛みやかゆみがある
(8)歯肉がやせて、歯が前より長くなった
(9)かたいものがかみにくい
(10)歯肉から膿がでることがある
(11)歯肉がときどきはれる
(12)歯並びが悪くなった



<口臭予防のための口内ケア>
口臭の予防を早いうちからすることで、歳をとっても口臭を予防することが
できます。
毎日の丁寧な歯みがきに加えて、洗口液を使うことも口臭予防に効果的。
特に睡眠中は、唾液分泌が減り、細菌が繁殖しやすいので、寝る前の歯磨きは
時間をかけてしっかりと磨きたいもの。
時間のないときは、せめて洗口液を活用したいですね。

食生活でも、良く噛んで食べる習慣をつけると、唾液分泌が多くなり、
食べカスも口の中に残りにくくなるので、口臭予防をすることができます。

口臭を防ぐには口内環境を良くすること。歯だけでなく、舌も一緒に
磨いたり、歯ブラシを定期的に変えることも必要。
毛先が開きはじめたら、取り替えの目安です。

また食事もゆっくりよく噛んで食べることを意識すれば、口臭予防とともに、
ダイエットにも効果的です!


是非、口内環境を見直してみませんか?




http://wooris.jp/archives/22628






















[ためになるお口の話(18) 口臭<4> へんとうの「膿栓」も原因]

(北海道新聞  2011年9月28日)


くしゃみやせきをしたときに、喉の奥から乳白色の小さな塊が飛び出した
ことがありませんか?
「何だろう?」とにおいを嗅いでみるとドブのような猛烈な悪臭。
これは喉の奥のへんとうという免疫組織に現れる「膿栓(のうせん)」または
「臭(にお)い玉」と呼ばれるもので、口臭の原因になります。

へんとうは多くのリンパ球が集まっている組織で、その表面には陰窩
(いんか)と呼ばれる無数の穴が開いており、リンパ球と接触する表面積を
広くすることで、細菌などの異物を効率的に処理できる構造になっています。
陰窩の奥にたまった細菌の死骸や食べカスの塊が膿栓です。

誰にでもできるものですが、できやすさには個人差があり、口呼吸などの
習慣や体質が関係していると考えられています。


さて、膿栓は口臭の原因の1つですが、口臭には口腔乾燥症などほかの原因も
考えられるので、すぐに自分の口臭の原因は膿栓だと考えないほうが賢明
です。
また、放置しておいても体に悪影響はないので、無理に取る必要はありま
せん。

しかし、口臭の原因であることが明らかな場合や、膿栓がたまることで喉の
あたりに違和感が続くような場合は、耳鼻咽喉科の先生に取ってもらうと
よいでしょう。

ただし、1回の処置で膿栓がすべて取れるわけではなく、根治的な治療とは
ならないので、たまったら何度でも除去する必要があります。
自分で綿棒などを使って無理に取ることは、へんとうを傷つける恐れがある
ので、お勧めできません。

膿栓は、冬のように空気が乾燥した時期になるとできやすいようです。
外から帰ってきたら必ずうがいをする、食後にしっかり歯をみがくなど、
のどや口の中を清潔に保つことが大切です。



(北大病院歯科診療センター講師 兼平孝先生)




http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_mouth/143048.html





















[ためになるお口の話(15) 口臭<1> 原因の多くは胃より口]

(北海道新聞  2011年9月7日)


「自分の口が臭いので人と会うのがおっくう。迷惑をかけるので外出も控えて
います」
そんなふうに口臭のせいで、したいことを我慢する人が少なくありません。
それほど本人にとって口臭は深刻な悩みなのです。


口臭とは、肺から排出された空気(呼気)が口から外に出るときの息のにおい
です。
呼気が無臭でも、口の中に問題があれば息は臭くなります。
この場合、口腔乾燥症(ドライマウス)や重度の歯周病、口の中の清掃状態が
良くないなどが原因となります。

一方、初めから呼気がにおえば、口の中に問題がなくても臭い息になります。
この場合は喫煙や、頻度としては少ないながら内臓疾患など全身的な要因が
原因となっています。


この10年の間に北大病院で開設している口臭外来を受診した約3000人の
うち、実際に口臭があった人のほとんどは口の中に原因がありました。
そのうち7割以上が口腔乾燥症に起因していたのです。


口が臭いと「胃が悪いのでは」と考える人が多いのですが、げっぷを除いて、
胃の中のにおいが直接上がってくることはありません。
また、健常な人なら、肝臓や腎臓などが原因で口や鼻からの息が臭くなる
ことはあまりないのです。


口腔乾燥症で口臭が発生するのは、唾液の減少で口の中の自浄作用が低下し、
細菌が作り出したさまざまな悪臭物質が滞留しやすくなるからです。
口腔乾燥症でない人でも、口が乾燥しやすい起床時や緊張時に口が臭くなる
のはそのためです。
中でも舌表面に白く付着する舌苔(ぜったい)が悪臭物質発生の中心です。


では、どうすれば爽やかな息を取り戻せるでしょうか。
これが一筋縄ではいきません。
それについては次回お話ししましょう。



(北大病院歯科診療センター講師 兼平孝先生)




http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_mouth/141030.html






















最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学

「本当は怖い飲み込みにくさ~ひび割れの器~」


A・Kさん(女性)/57歳(現在) 主婦(パート勤務)

子どもも独立し、夫と楽しい第2の人生を送るはずだった主婦のA・Kさんは
この春から姑と同居。
何かと気を使うことが多くなった上、パート先でも新人の教育係を任され
気苦労が増えていました。
そんなある日、あわてて食べた訳でもないのに、なぜかクッキーが喉に
つかえて飲み込みにくく感じたA・Kさん。
それはほんの小さな異変に思われましたが、その後も新たな異変が次々と
襲いかかりました。


<症状>
(1)乾いた食べ物が飲み込みにくい
(2)歯に口紅がつく
(3)口が臭う
(4)舌が痛む
(5)味を感じない



<病名>ドライマウス(口腔乾燥症) ⇒ 味覚障害



<なぜ、飲み込みにくさから味覚障害に?>
「味覚障害」とは、舌の表面にある味蕾という味覚を感じる器官が異常を
きたし、食べ物本来の味を感じられなくなってしまう病気です。

最大の原因は、極端な偏食などが引き起こす亜鉛不足。
亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が進まず機能が低下、味を感じられなく
なります。


しかしA・Kさんは、とりたてて偏食というわけではなかったはず。
では何故、味覚障害になってしまったのでしょうか?


実はその陰には、いま患者数が激増している、もうひとつの現代病が潜んで
いました。
それこそが、「ドライマウス(口腔乾燥症)」。


「ドライマウス」とは、その名の通り、何らかの原因によって口の中が乾燥
してしまう病。
現在、日本人の潜在患者数は、およそ800万人。
予備軍を含めると、実に3,000万人以上がこの病にかかっていると考えられて
います。
その原因は、唾液の分泌量の低下。

そもそも唾液は、食べ物の消化を助けたり、口の中を清潔に保つなど、
数多くの重要な役割を果たしている分泌液です。
その分泌量は、実に1日約1.5リットル。


ところが、詳しい検査の結果、A・Kさんの唾液量は、通常の10分の1にまで
激減していました。

一体なぜそんなことになってしまったのでしょうか?
ドライマウスの原因は、薬の副作用や他の病など、実に多種多様。

しかし彼女の場合、最近特に増えてきているもうひとつ別の原因、ストレスが
関係していたのです。


そもそも唾液の分泌は、自律神経によってコントロールされています。
リラックスして副交感神経が活発になると、唾液の量は増加。
逆に緊張し、交感神経が活発になると減少します。
結婚式のスピーチで口が渇くなどが、いい例です。

A・Kさんの場合、介護やパート先の出来事が、ストレスとなって蓄積。
自律神経のバランスが崩れ、交感神経が絶えず活発な状態になっていました。
そのため、一日中、唾液の分泌が極端に悪い状態に陥っていたのです。


結果、口の中が渇き、あの「乾いた食べ物が飲み込みにくい」という症状が
現れました。
あれは「クラッカーサイン」と呼ばれる、ドライマウスの最も典型的な初期
症状だったのです。


さらに唾液量の低下は、口の中の雑菌の増加という恐るべき事態を招き
ました。

通常、口の中にいる常在菌は、唾液によって定期的に洗い流され、唾液の抗菌
物質により一定量に抑えられています。
しかし、唾液が減るとこの洗浄効果が低下。
カンジダ菌というカビの一種が一気に増殖し、炎症を引き起こしてしまうの
です。
実際のドライマウスの患者さんの舌を見ると、カンジダ菌が増えた結果、白い
苔のようなものが付いているのが判ります。

これが「口臭」や「舌の痛み」の原因でした。


この状態を放置した結果、ついに炎症は味を感じる味蕾にまで及び、その
機能が極端に低下。
A・Kさんは、ほとんど味を感じることができなくなってしまったのです。


味覚障害は、味蕾が完全に壊れていなければ治る病気です。
だからこそ、ドライマウスを早期発見することが何よりも大切なのです。





http://asahi.co.jp/hospital/



















[本当は怖い歯茎からの出血 ~守られた悪魔~]

最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学


O・Sさん(男性)/58歳 会社員

水道修理の会社に勤めるO・Sさんは、丁寧な仕事が評判ですが、自分の
事にはてんで無頓着。
お腹はぽっこり出ており、医者から注意されてもタバコもやめないまま。
さらに10年も前から歯を磨くたびに歯茎から出血しているのに、お構いなし
でした。
そんなある日、娘から口が臭いと言われてショックを受けたO・Sさん。
以来、毎食後きちんと歯を磨くようになったものの、すでに彼の体内では、
ある恐ろしい病が進行していました。


<症状>
(1)歯磨きすると歯茎から出血
(2)口が臭い
(3)胃のむかつき
(4)激しい胸の痛み



<病名>歯周病から心筋梗塞



<なぜ、歯茎の出血から心筋梗塞に?>
「心筋梗塞」とは、何らかの異変によって心臓に血液を送る血管が詰まり、
心臓の筋肉が壊死。
最悪の場合、命を失う恐ろしい病です。
主な原因は、動脈硬化。

O・Sさんも、長年の喫煙や高カロリーな食事などの生活習慣によって動脈
硬化を起こしていたと考えられます。


ところがO・Sさんの場合、詳しい検査の結果、血管の詰まった箇所から、
意外な菌が発見されました。
それが「歯周病菌」。

なぜ、口の中の細菌が、心臓の血管に潜んでいたのでしょうか?

そもそも、歯周病菌が引き起こす「歯周病」とは、歯と歯茎の間にある溝=
歯周ポケットで歯周病菌が繁殖、歯茎に炎症が起きる病。
日本人のおよそ7割がかかっていると考えられている国民病の1つです。


実は2007年11月、アメリカで発表された論文で、重度の歯周病を患って
いると心筋梗塞のリスクが高まる、という衝撃的な事実が判明しました。

そしてそこには歯周病菌の驚くべき働きが関わっていたのです。
歯磨き不足などがきっかけとなり、歯周ポケットに歯周病菌がたまり
始めると、その毒素で歯茎が破壊され、歯周ポケットは徐々に深くなり出血を
伴うようになります。
さらに、この状態を放置すると「口臭が発生する」などの症状となって現れ
ます。


ここまで来ると、歯周病菌の一部は、リンパ管を経てなんと血管の中に侵入
してしまいます。
もちろん血管に入った歯周病菌の大部分は、白血球によって退治されます。


ところが一部の歯周病菌は、白血球から逃れられる性質を持っているのです。
その性質とは、なんと血小板に入り込むというもの。
しかも歯周病菌が入り込むと、血小板は異常を起こし、互いに集まり固まり
やすくなるといいます。
つまり歯周病菌が入ることで血小板は、簡単に血栓を作ってしまうのです。


O・Sさんも長年歯周病を放置した結果、歯周病菌が入りこんだ血小板が
体内で増加。
全身の血管を巡り、最後に流れ着いた場所こそが心臓だったのです。

そして長年の悪い生活習慣から動脈硬化が起きていた場所に、血栓となって
次々と付着。
血管を完全に塞ぎ、心筋梗塞を引き起こしてしまったと考えられます。


しかしO・Sさんは、口臭を指摘されて以来、毎食後、欠かさず歯磨きをして
いたはず。
なぜこんな事態を招くほど、歯周病を悪化させてしまったのでしょうか?


歯周病菌は、歯周ポケットの浅いうちは歯磨きでもかき出せますが、ある程度
歯周ポケットが深くなると、歯ブラシが届かなくなってしまいます。
つまり歯周病が悪化したら、専門医の治療なしには治らないのです。

だからこそ、口臭や歯茎の出血に気付いたら、迷わず歯科医で歯周病の治療を
受けることが大切なのです。





http://asahi.co.jp/hospital/