『心の闇の先に』 Episode3 restart~再起~-22 | Eden Game

Eden Game

現在制作中のノベルゲームの情報発信などをしています☆

自宅に戻ると、4つ上の兄が実家に来ていることに気付く。


4つ上の兄は今年の4月から一人暮らしをしている。




彼は100円ショップに正社員として就職して体を壊した時に、


しばらくの間働くことも教育を受けることもできない、


ニートのような状態になった。




その時に彼は両親に迷惑をかけるわけにはいかない、


両親に迷惑をかけている自分は駄目だ、


というようなことを思ったのかもしれない。




真実は分からないが、もしそんなことを思ったのなら、


彼が一人暮らしをしようとするのは理解できる。




駄目な奴、情けない奴というレッテルを貼られて、


惨めな自分が露呈するのは本当に苦しいことだと思うから。




彼は現在市役所の教務課で働いている。


地方公務員だ。




彼は就職して体を壊して、身体と心の具合が良くなった後、


猛勉強して地方公務員になったのだが、


今は燃え尽き症候群のような状態になっているらしい。




母親から聞いただけなので、


詳しいことは全然知らない。




4つ上の兄と目が合う。




『元気か?』


兄が話しかけてくれた。




確かに実家にいた時より覇気がないようにも見える。


やっぱり社会に出た後の不自然な日々が原因なのか?




『まあ、割と元気だよ。』


『怖いけど・・・自分を変えるために・・・。』


『話し方教室やインターンシップに参加することを決めたんだ。』




『そっか・・・。凄いな、お前。』




『何・・・が?』


兄の言っていることが分からない。




『いや・・・お前は本当に大変だったんだなって思ってさ。』




兄の意図が理解できないので、


自分の感じていることを話そう。




『愚痴や文句を言っても・・・。』


『言い訳や責任転嫁をしても・・・。』


『何も変わらないし、誰も助けてくれないから。』




『まあ・・・そうなんだけどな。』




『だから、自分の限界が来るまで・・・。』


『受け入れられないことや不満に立ち向かうんだ。』




『そうか・・・。』


『実はお前に渡したいものがあったから、今日ここに来たんだ。』




『渡したいもの・・・?』




兄が一冊の本とたくさんのCDを取り出す。




『お前に読んで欲しい本があるんだ。』


『と言っても、元気そうだから大丈夫か。』


『苦しくなったら読んでみてくれ。』




俺は一冊の本を受け取る。


本のタイトルは・・・「精神の休息方法」




『それからこのCDをあげる。』


『クランなどのゲームを制作した人達が作った音楽が入っている。』


『暇な時に聴いてみてくれ。』




俺は10枚近くのCDを受け取る。


あの人達が作るBGMや歌は好きなので、純粋に嬉しい。




『ありがとう。』


だから、俺は兄にお礼を言った。




『CDに関しては俺の趣味だ。遠慮しなくて良い。』


『じゃあ、俺は帰るよ。』




兄と別れる。




・・・。


後でCDに入っている音楽を聴いてみよう。








next page