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マグネシウムのブログ

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黒木亮の『排出権商人』を読みました。

今回の主人公は大手エンジニアリング会社に務める中年女性総合職。男女雇用機会均等法の申し子と言うと凡庸な表現ですが、今よりも濃かった男社会でキャリアを築いてきた意欲的な人物です。

有能ですが、攻撃的なタイプではありません。仕事の合間に、ふと思いを巡らす人生の回想、展望、不安と目標。いろんな葛藤を胸に荒波を乗り越えようとする等身大の一個人が黒木節で表現されてます。

排出権取引部署の責任者に抜擢され、風力発電の中国内陸部やメタンガス関係のマレーシアの養豚場とか、大忙し。

大人の事情で排出権取引というものが創設された。仕組みが出来たことによって金儲けのチャンスが生まれる。現場のビジネスパーソンが、相当に複雑なこの制度で儲けようと奮戦。面白かったです。

黒木作品の面白さは悪役設定の人物も魅力的なこと。国際金融ビジネスといっても、そこにはセコイ奴、貪欲な奴、腹の読めない海千山千のツワモノが跳梁跋扈。実務レベルの現場の苦労が赤裸々に描かれていますね。

次は読みかけの本を再開しないと。