夏も半分終わった感じだろうか?
今年の関東は梅雨明けが異常に早かったし、先月半ばに3連休もしちゃったし、何だかすでにお盆が終わったような感覚になっちゃってるんだけど同じように感じている人も少なからずいるんじゃないだろうか?
そんな異常気象の今年はポカリスェットがバカ売れらしいし、多分ビールやアイスクリームなんかもたくさん売れてるんだろうと思うけど、アパレル業界はどうなんだろうね?
て言ってもウチには全く関係ない話だけど・・・
おっと、そんな世間話は良いとして今日はまたまた焼き直し的な話をしようと思う(復刻みたいな話か?)
って、そう先月の7日に書いた゛クロスフラッグ゛の続きになりそうな話だ。
で、前もって言っとくけどこれから書く内容はあくまでも個人的な思いや要望なので、くれぐれも当局の方々はツッコミを入れないようにお願いいたします!
ちなみに、何かの拍子で読んじゃった関係者の方はさりげなくソフトタッチな感じで上に上げてくれたらコレ幸い(笑)
まずは昔話から始めてみるんだけど、その昔VANがラルフ・ローレンを日本に紹介して・・・ってのはヌキにして本格的にライセンス事業を始めたのが多分78年。
(これからの内容、時系列が曖昧かもしれないので安易にパクらない方が良いと思うよ、あしからず)
で、西武百貨店の中で、それからテイジンメンズショップ等のセレクトショップで一部販売されていた。
メンズのモノづくりでは、゛中央セントラル゛って会社や、オンワード樫山(当時は樫山株式会社って名前だったかな?)なんかがライセンス生産をしていた。
当時、自分は自称゛ファッション界の先端゛に居て当然ラルフ・ローレンと言う名前は知っていたし、かなり゛通゛ぶってた節もあって並行輸入にも携わっていたんだけど、何と言っても当時からそれなりの高級品だから気軽に身に着けられるものでも無く、一生懸命吟味しながら・・・そんな若かりし頃だった。
で、その頃の自分を取り巻く世界は、゛日本の物はダサイ゛って風潮があって、と言うか日本のを着てるなんてのはあり得ないくらいだったから、たとえアメリカのブランドにしても日本のライセンス品なんか着ようともしなかったわけだ。
例えばラコステのポロなんか日本製もあったけど、フランス製かアメリカのライセンス品の゛IZOD゛しか許せなかった。
ところがアメリカと何も変わらないクォリティのローレンのライセンス品、
゛ポロだけは許すかっ゛って、かなり上からな勝手な基準を自分で作っちゃったんだ。
って言ったところでやっぱりお高いブランドだから、定価では中々変えないのも事実・・・
で、一方の西武百貨店の方も、高いわ、知名度無いわでこれまた
中々売れ行きは良くなかったようだ。
何てったって当時はまだまだ、極一部の人たちにしか知れ渡って無かったからね。
知る人ぞ知るブランドだったんだよ。
そんな訳だから、当然在庫も有り余ってファミリーセールみたいなのがあるわけ。
って言っても今時のそういうのじゃ無くって本当に身内だけの内緒のセールみたいなのね。
そんなのが年に2回とか西武グループのプリンスホテルなんかで
あったりして、どういう訳かチケットをゲット出来てて通ってた。
それが凄いの凄くないのって、どっちなんだい?って話なんだけど
アウター、ジャケットなんでも5千円、シャツはぜ~んぶ2千円とか
要は投げ売りじゃないか・・・
ここぞとばかりに私財をなげうって買ってたよ。
とにかくみんながみんな魅力的な物ばかりで!
そんなアバウト30イヤーズアゴーだった。
で、この時代はウイングフットだのRL93だのって言うココントコの
復刻アイテムが目白押しの時代からはチト早いんだけど、爆発的なブームの夜明けって時だった。
で、色々とあってようやく゛本家゛ラルフ・ローレンで働くようになって
めでたしめでたし!
そんな訳でかなり自分本位でしかもコアな要望なんだけど、どうせ復刻するんならこの頃の物を出してほしいって思う今日この頃なのだ。
おっと、これじゃわざわざココで書く必要なんか全然なかったよね。
じゃ無くて、それが何でかって話をこれからするんで、ここまで読んですでにクタクタって人ももう少し耐えて欲しいと思う。
極狭い世界ではあるけど、後世にまで残る名作がゾクゾクと誕生する90年代の前半、そして日本ではバブルもあってのブームは
決して単なるものでは無くて、素晴らしいデザインとクォリティや
ビジュアル、打ち出し方、世界観・・・がそれ以前からあったからこそで、ポッと出てポッと流行ったわけじゃない。
ソコントコが凄く大事で、日本でのライセンス事業ってところで言えば、天下のラルフ・ローレンの物を作るんだから一切手を抜けないし、再三言っているように素晴らしい物だらけだったんだ。
日本ではまだまだ知名度は低かったけど、アメリカじゃとっくに
トップブランドだったし当然ファッション界を引っ張っていたローレンなんだけど、考えてみるとトラディショナルがベースであるのにずうっとファッション界をリードってすごいでしょ?
そこにはまさに゛夢゛を付加させる魅力があったからで、同じような物を少しだけ変えて新しいものにしちゃって、そうして常にリードしてたんだよね。
例えば、分かりやすくジャケットのラペルに関して。
日本だと1型とか2型とかそういう型のベースがあって大きくは変わらないにしても、フィッテングとかラペル幅が時代で微妙に変わる。
そんな中にあっても、
「ラルフが変えると他も変える」そんな影響力があった。
で、個人的に一番恰好良かったのが80年代前半から中盤にかけてのデザインだった。
70年代の陰りを何となく引っ張ったりしつつ、だからラペルの幅は広くて、でもシルエットがあか抜けててとってもエレガントだったんだ。
最も凄かった時なんか、ダブルのラペルが肩のラインからはみ出たりして(身内では゛イカ゛って呼んでたけど)素材次第ではペロンと裏返っちゃって・・・それでも恰好良かった。
そうやって、チト極端なディテールもあったりしつつ、他のブランドのベンチマークにもなっていたし、くどいようだけどあくまでベーシックな服作りだったのだ。
そんな訳で、まさにソコントコ・・・
要するに原点に戻って、忘れたものを思いだして
輝いていた時代の光輝くプロダクトをもう一度出してほしい!
本当のハリスツイードを使ったハッキングのデザインでスリーピースのスーツ。
粗いリネンのバックベルト付きダブルのジャケット。
股上の深いホワイトフランネル。
and more
って今時、そんな物売れっこないって?
そりゃそうだよね、でもそういう事じゃないだろっ。
百回くらい言うけど、ベーシックでトラディショナルって前提があるんだし、その中でのトレンドだってグルグル回ってるんだからいつかはまた、その80年代(これはチャライ世界でのブームじゃ無く)の流れが絶対に来る。
そのムーブメントを起こすのがローレンであるべきなんじゃないのか?
売れるものを売るんじゃ無くて、売ろうとするもの、売っていくべきものを作るのが、ある意味使命だと思う。
こんな物達を売り出したって゛復刻゛って言ううたい文句が使えないって噂もあるけど、
「あー、良い時代の物が戻ってきたね」って顧客に思わせる事の方が、大事じゃないのかってね。
しかも、物が物だけに話題性は無いけど、売れ残っても鮮度は落ちないし(笑)、買った人たちも一生ものとして大事に出来る。
って言うか、そもそもこれがローレンのモノづくりの原点だよね。
と言う訳で、久しぶりに気合いが入っちゃった今日の内容だけど
とにかく、そう思うのだ。
で、もう一回言っとくけど
もしもコレを読んじゃった関係者はさりげなく上に上げといて。
ヨロシク!