昨日は自分で書いててグチョグチョな状態に
なっちゃいました。
そう、なかなか着る物を固定化できないでいる人
っているんじゃないかな・・・こんな続きからはじめれば
良いんでしょうネ。
常々、コーディネイトが大事って言ってるけど
それって言うのは、言い換えれば
「服を選ぶんじゃ無くて、スタイルを選べ!」って言う
事になる。
これはどういう事かと言えば、こういうことになる。
春になって明るい色のシャツが欲しくなったとする。
だから視言って、ところが実際は明るい色のシャツ一枚
買ったところで、仕方が無い。
もちろん、コーディネイトする他のアイテムがあれば、
それとあわせればいいから問題は無いんだけど
大事なのは、春になったから明るい色のシャツから
何を連想できるかって事。
それが、頭の中にある「映画のワンシーン」だったり
「緑萌える草原」や「お気に入りのカフェ」だったり・・・
で、この脳内映像の多い人ほど、一枚のシャツから
引き出せるイマジネーションは豊富になる。
例えば・・・
一枚のハイビスカス柄のアロハシャツを見たときに
ある人は、マンマハワイのまぶしいイメージが浮かぶ
かも知れないけど、
一方で何度もハワイに行ってて、そういう派手な環境に
むしろ、こういうウェアは厳しいと思うかも知れない。
どっちが良いとか悪いの問題では無くて、感性は人それぞれ
って事を言いたいのです。
実はハワイに一回も行った事が無くて、気分だけでも
ハワイを味わいたいと思った人は、このシャツを買うかも
知れないし、そうじゃない人も当然いるだろう。
こんな感じで、知らず知らずの内に記憶に残った物を
基準にして物を選んでいるんだと思う。
色々と洋服を見れば、特にアメリカンウェアの多くは
この゛根拠゛があっての物がとても多く、
これだけ一般に浸透していながら、実は多くのウェアって
元をたどると、現代の生活からかけ離れている。
ワークウェアしかり、ハンティングウェアもそう。
軍物なんか言うに及ばず・・・
ふとしたきっかけで、こういったもの達に興味を抱くことに
なるんだけど、
せっかくだったら、興味を持ったついでにその゛現場゛
を見てみるべきだと思う。
百聞は・・・じゃ無いけど、そうして目で見たものって凄く
記憶に残るものだから、その先でさっき言ったような、
脳内映像が増える。
ところが実際はそんなひまもなかなか無く、
戦場に行ける訳も無い・・・
実際は、頭の中でイメージするものと現物が近いものを
都会に買いに行くことになるわけですネ。
じゃ、どうすれば良いんだ?
買い物には大きく2つのパターンがあると思うんだけど
どうだろう?
1つは「物欲」を満たす為の買い物、
そしてもう1つは「買い物欲」を満たす為の買い物。
前者はそのまま、1つの「ある物」を欲しい時に買い物を
するケース。
これはさほど手間のかかる物ではありません。
欲しいものが決まっている場合は、売ってる店を探して
問い合わせて、それこそネットで買えたりもします。
雑誌掲載の商品が欲しければ、在庫の有無を確認して
取り置き、買いに行けば良い。
ただ、そこには迷いも無く、会話も無く、背景もありません。
そして、後者の方。
何か欲しいんだけど、何を買いたいのか・・・
具体例として、ウィンドゥショッピングなんかが挙げられます。
こんな曖昧な、あやふやな感覚、心境が
実は凄く大切な気がする。
最近はあまり無いけど、雑誌掲載の商品を買いにきた人って
不思議な位に他の物を見ようとしないんだな。
他に似た物がゴチャマンとあろうが、全く興味を示さない人が
凄く多くて、本当に?って思う。
悪い言い方をすれば、「なんて視野の狭い・・・」
まぁ、これは「物欲」に駆られた買い物の典型。
それが、何の目的も無く、物を見ていると
何とも多くの物が自然と目に入ってきて視野が広くなるのだ。
これは何もウェアに限ったことじゃ無くて、どんなものにでも
当てはまると思う。
文房具や缶詰なんかをじっくりと見てみると
こんな物あるんだ!なんてハッとさせられる事もあるでしょ。
こうして1つの物に執着して凝視するよりも視野を広げて
みると、その分だけ頭の中に残る映像も増えるって事。
例えば、内の店に何気なく入ってきて
こんな一枚のローブが目に留まったとする。
88年に出た、ローレンのローブ、シルクの素材で
ショールカラー、2色使いのエレガントなペイズリー・・・
って訳で、プライスは\71,400!
大抵の人は、ブランデーグラス片手に・・・こんな陳腐な
発想しか沸かないんだ、ガックリだよ、ったく!
それをネ、こんな風に説明するとどうなるのか?
同じシーズンのホームコレクションの展開で
゛CARLISLE゛と言うテーマ。
ホワイトとネイビーで統一した、ドット、ボーダー・・・の
とってもエレガントで爽やかなベッドリネン。
ここにさっきのローブを組み合わせてみると
「夜な、ブランデーな」イメージから一気に
「昼な、グレープフルーツジュースな」イメージに
変わる訳。
それから、このプライスもそう。
当時の60%位のプライス自体が値頃とは言ってもやっぱり
一般的にローブにしては高額だと思うけど
ラルフローレンの世界観や物づくり、そして何よりも1日の内
三分の一は寝ている訳で、充実した時間をすごす為の
コンフォータブルウェアとしては決して高くない・・・とか。
そして更に、他のこんなアイテムをプラスすれば
エレガントな世界観は更に広がるのです。
あっ、スカーフです。
(それを手に入れるとか、そういう事では無くて
こんな世界観が頭に焼き付けられるって言う事)
実は、これこそがうちの店の展開手法で、
絶対に他の店にはマネ出来ないぞ!
なんて自画自賛もしてみつつ・・・
こういうことなんですよ、
何も目的を持たないで、ふと目に留まったものから
これだけ、豊かな物を吸収出来るのです。
そして、何時かこんな絵が頭の端っこから突然現れて
影響を受けたりするんですネ。
ピンポイントの目的買いではなかなか出来ない物です。
色々な所へ出かけて、色々な物を見て、色々な事を
吸収して楽しみましょう!
そして頭の中にたまった写真をカテゴリー分けして行きながら
次第に嗜好や、どんなスタイルをすれば良いかが決まって
行きそうです。