目黒川の桜、どうやら満開のようです。

人でごった返しています、昼も夜も。


確かに、川沿いに延々と咲く桜は壮観ですネ。

ただ・・・

個人的に言わせて貰えば、その川自体が辛いのだ。


せっかく綺麗に咲き誇った花なのに、その下を見れば

見事なまでの三面護岸の゛用水路゛

(モチロン、大事な防災にはなってるのだろうけど)


川沿い全体をファインダーに通せば、かなりの違和感。

逆に桜の美しさが際立つって事も言えるけれど・・・


自分としては、むしろ緑萌える5月の八重桜に゛情緒゛を

感じる。


昔良く通った渓の対岸、山の中腹にひっそりと咲くあの桜は

今でも元気でいるだろうか?


などと思いを馳せて見るけど、人の感性、価値観はそれぞれ

千差万別。


目黒川の桜を眺め、ウィンドゥショッピングをしつつの散策、

そして宵の内から、花見酒。


こういった楽しみ方は街でしか出来ない物でそれはそれで

この陽気と共に、1年の内で貴重でしょう。


言ったように、目黒川に咲く桜に気持ちを掻き立てられない

代わりに、別の楽しみがあるのです。


それは、桜を眺めている人を眺める事。


かなり斜に構えた下世話な趣味かも知れないけど、こんな性格

は大分前に植えつけられたので、なかなか払拭できないのだ。


歩道をふさいで、井戸端的な会話のおばちゃんは流石に

腹が立つけど


桜を眺めながら、今にも一句したためそうな「ほとんど茶色いおじさん」


明らかに、遠方からやってきたであろうケータイをかざす

「森ガール風女子」


普段より6倍は大きい声で客寄せしては見るけど、イヤイヤさが

モロに顔に出ちゃってる、出店のニイチャン。


「こんな所にいて良いの?仕事は良いの?」コッチが心配に

なっちゃう「スーツのおじさん」


「春だ、桜だ、酒だ!」の入社2年目と思われるジャケパンスタイル

のニイチャン。


桜をとっかかりに、やっとの思いでデートにこぎつけたであろう

初々しいカップル。


1人、ベンチに座りテイクアウトのコーヒーをすする

疲れ果てたように背中が丸いOL風(決って足を組んでる)


そんな「人間ウォッチング」をしている自分も誰かにウォッチング

されてるのかな?


なんて事も言ってみつつ、


「つくづく平和だな~」なんて思ったのどかな午後なのだ。