「くどいぞっ!」って言われてるだろうけど・・・


ココは1つ、端的な例を挙げて話していこうと。


おそらく前にも言った事あるんだろうけど

何かと、出番の多いシャツを例に挙げてみます。


シャツの例のスソの形、何であんなカッティングに

なっているかと言えば


前は゛ナニ゛が隠れるように、後ろはお尻がきちんと

隠れるように・・・の為です。


なにやら下着も兼ねていた様に思えるでしょ。


(゛全うな゛シャツを広げてみて下さい、前身に比べて

後ろ身が微妙に長くなってるでしょ)


そういうことだから、シャツをボトムに入れるとか

入れないとか、入れたらヤボだとかそういう事じゃ無いのです。

きちんとしなければいけないときは入れなくちゃいけないし

自由時間は入れなくても良いし、暑けりゃ出せば良いし

寒ければ入れた方が良いし。

きちんとしたアウターを着る時は入れた方が良いし。


(さっきの発祥の話を厳格に受け止めれば、もしかしたら

シャツのスソを出すのって下着を見せるのと同じ事?

・・・強引過ぎだな)


で、SHIRTってスペル、何かと似てると思いませんか?

そう、SKIRTです。


このシャツとスカートって、大昔は同じ物だったんですネ。

今で言うチュニックと言うか、ワンピースと言うか

とにかく1つの物だった。


それをどっかの誰かが、寒かったのか暑かったのか

恥ずかしかったのか分らないけど、二分割にした。


そして生まれたのがシャツとスカートって言う衣料です。


長い年月を経て、ベーシックウェアとしての地位を確立した

シャツという物の丈はさっきの゛ナニ゛とお尻が・・・なのです。


布が身体を覆うものになり、着る物履く物になり、衣料となり

暖かい物になり、涼しい物になって発展して衣料品にする事で

人は世界中に生活の場を広げて行ったのです。


曖昧な記憶によれば、この辺の歴史は中東かヨーロッパが

発祥だったと思うけど

それとは別に、小さい地域を源流として世界に広がり、

ベーシックとなった物は数々ありますネ。


時代の順番としては前後しちゃうんだろうけど、例えば

南米のガウチョとか、カナダのマッキノウとか

民族発祥の物や、

近代であれば、日本移民が持ち込んだ着物から作られ

やがてハワイの正装となったアロハも代表的な例です。


また、一方では戦争から発展したミリタリーウェアや

スポーツウェア等もあります。


シャツの一種、ボタンダウンもコレはあまりにも有名な

ポロ競技をトッカカリとしています。


で、これらはいずれも

目的や、風土、環境等の必要に駆られて生まれた衣料で

あるという事です。

(もちろん、その中での゛見た目゛に対しての表現は

少なからずあったのでしょうが)


そして、この辺の事をひっくるめて

゛スタイル゛という事だと思います。

だから、ここに゛掟破り゛や゛ルール違反゛は許されません。


往年のメンクラ風に言えば「で無ければならない」です。


これがベーシックウェアといわれる物の位置づけですネ。


ところが・・・

最初に挙げたシャツの事を想像してみれば


最初からベーシックであったのか?と言う疑問も湧いて来ます。

もしかして、それまでのワンピースを二分割にした人、

それを着た人って、実は当初白い目で見られたんじゃないのか。


「見て見て、あの人何だか変な服着てるわよ・・・」って感じで。


ところが、ためしにマネをしてみた人が

「何よ、なかなか快適じゃない」って言ったとか言わなかったとか。


そうして、その良さに味を占めた人達が増えて行き、やがて

主流になり、ベーシックウェアになったなんて想像も出来ます。


何時の時代も、主流派になるまでの長い道のりはなかなか

辛いもの。


音楽や芸術の世界でも同じ事が言えるのではないでしょうか、

クラッシック音楽だって当時はクラシックではなかったし、

ラップと言う今ではジャンルとして確立されているけど

発祥は・・・と言う具合に。


そして、現在のファションの世界の話。


「着る物」に関してはもはや出尽くした感がありそう・・・


新しい素材の開発、奇抜なデザイン、どうでしょう?


行き過ぎた装飾、苦し紛れのカッティング・・・


一部のコアな世界では受けるかも知れません。

しかし、悲しい事に一過性の物であります。


みんな、何とか差別化をしようと頑張ってる努力は

認めるけど「違うんじゃね~か」と。


最近良く見かけるのが袖がツンツルテンのトレンチ。

トレンチが復活傾向にあるのはなかなかオジサンにとっては

嬉しいことなんだけど、何と袖が7部だったりするのだ。


一体何を以ってそういう物を作ろうと思うのか

さっぱり意味不明。


本人は何とか違った物を作ろうと必死で考えて出した答え

だと思うんだけど、そんなのデザインでも差別化でも無くて

ただの邪道だ(もしかして邪道を狙ってるのか?)


(着る側もそれを着る事自体がオシャレと思っちゃってて

普通の物を如何に着るかが分っていない)


そんなこんなが色々とあってのファションなんだけども。

(て言うか、コレをしなかったらアパレル成り立たないし)


何だかんだ言って

必要に迫られて生まれたべーシックウェアに対して

゛ファッション゛と言うククリで考えちゃったらベーシックって物

は生まれないのかも知れないな。


まぁ、こんな個人的感想はどうでも良いとしても

この先、何年後か何十年後かに

ベーシックとなりえる物が生まれるのか凄く楽しみなのだ。


とにもかくにも、普通な物や普通的な物(?)を普通なフィット

で着る事を提案し続ける我が店なのだ!


こういう事を書き始めちゃうとキリがなくなっちゃうな。

これでもまだ書き足りない事が山ほどあるのです。


「続きはウェブで!」じゃ無かった

「続きはまたネ!」