アメリカ 、イングランド 等、ラルフ・ローレンの靴の話を前にしたけれど
そういえば、日本製の物の話をしていなかったっけ。
と言う訳で、今日はそんな話をしてみましょう!
日本でのライセンスはRブランドを持つN製靴(当時)がかれこれ30年位
前から作っていました。
その殆んどがドレスシューズ(レザーソール)で、1点1点きちんとアメリカや
イングランド、イタリーの靴を忠実に再現していました。
なので、サンプル→商品に仕上げるのになかなか苦労したようです。
そんなこんなだから、アメリカと同時展開と言う訳にはなかなか行かずに
1年遅れなんて事がたびたびあったようです。
輸入すれば何の事は無かったのですが、基本的にライセンス生産と
言うシステムだから、コレは仕方の無いことです。
しかも当時のレートは確か今の約3倍から4倍(250円~300円位だったかな)
だから、輸入したとしてもかなりの高額品になっちゃっただろうし。
で、この国産の製品だけど、いくら忠実に・・・とは言えなかなか全く同じ様な
物には仕上がらないのですネ。
雰囲気や質感は当然違ってきてしまう。
これは、良いとか悪いの問題では無くて、う~ん、簡単に言ってしまえば
好みの問題かな。
ワイズは日本人にあわせてEEだから、ある程度はボテッとした面になるけれど
これも逆に言えば履きやすさを求めた物だし。
しかも何てったって国内最大のシェアを誇るメーカーが作る物だから品質は
絶対的に信頼できる訳です。
そうして、国内のラルフ・ローレンを扱う店では一部スニーカー等の輸入品を
除いてほぼこのライセンス品が並んでいました。
日本でのライセンスビジネスが立ち上がると同時に靴も国産品が登場しました。
そうしい80年代の後半から、いよいよラルフ・ローレンの一般的な知名度も
上がって来ると、当然ウェアとともに靴も人気が上がって行きました。
そうすると、やはりヒット商品という物が生まれてきます。
代表的なのが往年のローレンファンには懐かしいメダリオンのローファー。
(ちなみにブラウンとブラックのコンビのは日本オリジナルでした)
そうこうしている内に、段々と円高の方向に進み、ローレンの商品自体も
広がりが出て来る中で、輸入品が増えて行き20世紀中にほぼ
輸入に切り替わった記憶があります。
現在はまた一部、ドレスシューズが国産で展開されていますが
ライセンスの国産品は、20年位前が全盛期でした。
このカチッとしたライセンスの靴もそんな感じだから、もうあまり出回って
いないけれど、皆さんどこかで見かけたらその丁寧な作りをしっかりと
見てくださいネ。
勿論うちの店には結構な量がありますから、ご覧になれます。
イングリッシュコレクションからメッシュのキャップ・トゥ。
コレだけの物をしっかりとオリジナルを踏襲するとなると、そりゃあ大変です。
こちらもイングリッシュコレクションからだけど、ごく最初の頃に作られた
サンプルで、何とエレファントだゾウ!(久しぶりのオヤジギャグ)
今じゃ100%不可能な製品。
インソールにプリントされた巨大なブランドネームが時代を物語っています。
こちらはイタリアンコレクションから、オーストリッチのメダリオンのキャップ・トゥ。
マッケイの製法。
そしてアメリカン・コレクションより
タッセルのローファー、バームクーヘンの様に巨大なタッセル!
こちらもライセンス生産を開始した当初の製品。
何故か妙に雰囲気あるでしょ?
おそらく他のブランドじゃ絶対に作らないであろうと言うオペラ・パンプス。
一見普通のオペラだけれども、素材がリザードって言う邪道(?)な一品。
と言う訳で、ローレンの靴に関する話題もようやく一通り出来たかな?
(イタリーの靴の話もしたと思うんだけど、どうしても見つからないの、
書いたつもりなんだけど・・・)
そんな感じで、久しぶりにリフレックスらしかったでしょ・・・