昨日はリシのひとりであるパラドヴァージャが、神々の座すヒマラヤ山の頂上へ出立するまでを記しました。
さて。
この命懸けの登山であったであろう行程を、古典チャラカ・サンヒターでは綺麗さっぱりはしょって、パラドヴァージャは無事?にヒマラヤ山の頂上にたどり着きます。
そこには多くの神々がいたのですが、パラドヴァージャの訴えを聞き入れたのは、なんと神々の中の神という異名をもつ神様でした。
「よーし、お前にとっておき(と書いてアーユルヴェーダと読む)を伝授してやる!」←意訳
その神様の名は、雷帝インドラ。
仏教では帝釈天と呼ばれている、ギリシャ神話のゼウスや北欧神話のトールと同じ力をもつ、とっても強い神様のひとりです。
どうして、そんな強い神様がアーユルヴェーダを授けてくれたのか?
実は、インドラも最初から知っていたわけではなく、他の神様から教えてもらっていたのです。
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では、アーユルヴェーダを最初に唱えたのは誰なのか?
………だいたいインド神話関連で「最初」とか「創造した」とかいうワードが出てくると、この神様が出てきます。
創造神ブラフマー。(仏教では梵天)
宇宙創生の話には、同じインド神話のなかでも、どの神様に帰依するかによっていろいろ変わるので、細かいところは置いておいて💦
とにかくブラフマーからアーユルヴェーダは語られ、彼から生まれた10人の創造神であるプラジャーパティーに受け継がれます。
そしてプラジャーパティーからアシュヴィン双神(医術を司る双子の神様。超イケメン。笑)へ伝えられ、そしてインドラへと伝わったのです。
ですが、実はこのとき、インドラの他にもアシュヴィン双神からアーユルヴェーダを受け継いだ神様がいました。
その名はダンヴァンタリ神。
ヴィシュヌ神の化身である彼もまた7人の弟子にアーユルヴェーダを伝え、そのなかの1人スシュルタが、外科的治療を主にしたアーユルヴェーダを後世に伝えました。
今ではアーユルヴェーダの神様=ダンヴァンタリ神となっていますが😅
こういう風にブラフマーから脈々と伝わっていったのですね。
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で。
インドラから教えを授かったパラドヴァージャは、分厚い百貨辞典並の知識×8巻を驚異的な速度で記憶します。
そして、ヒマラヤ山を下り、待っていた他のリシたちに一言一句違えることなく伝え、
それを聞いたリシたちも一言一句違えることなく記憶し、それぞれの弟子たちに伝えていきました。
……頭、良すぎです(⌒ ⌒)
アーユルヴェーダの古典であるチャラカ・サンヒターは、このときにパラドヴァージャから伝え聞いたリシのひとりであるアートレーヤさんが、自分の弟子たちにアーユルヴェーダを語って教える、という形式で記されています。
なので、とっても読みやすいんです!
すべて一言一句違えることなく記憶できるかどうか、その知識の深遠にたどり着けるかはまた別のお話ですが。
こんな感じで人間世界に広まったアーユルヴェーダは、多くの人々の病気を治し、健康へと導いていきました😌
そんな、とっても崇高な教えだったはずなのに、近年になるまでどうして世界に普及しなかったのか……。
そこら辺は、また次回に