先ほど東京国際女子マラソンの先頭がゴールしました。優勝は三井住友海上の土佐礼子選手でした。序盤から先頭集団を引っ張ると(ペースメーカーの前に出る場面も)、レースを支配し、31km付近で高橋尚子選手を引き離し始めると、そのまま差を広げ先頭でゴールしました。今日の悪天候を考えれば、優勝タイムの2時間26分15秒は決して悪くないでしょうし、素晴らしい走りだったと言えると思います。。ただし、世界選手権の代表選考基準(内定基準)が2時間26分を切って日本人トップとのことですから、即内定とはいかないということですね。今後行われる、大阪国際、名古屋国際の結果次第ということでしょうか。

 2位には資生堂の尾崎朱美選手が入りました。自己ベスト2時間38分台から大幅の自己ベスト更新ですね。来年ご結婚されるそうで、競技を続けるかどうか迷われているとの話でした。私個人としては、環境がゆるすのであれば、是非とも競技を続けて欲しいと思います。今回の走りは素晴らしかったですし、気象条件が悪くなければ、2時間26分を切ることも可能であったように思えたからです。そして何よりも結婚後も競技を続けるというスタイルに賛成だからです(^_^)v

 注目の高橋尚子選手は3位でした。中盤までは終始落ち着いた走りで、余裕があるのかと思いましたが、31km過ぎに土佐選手から離れだすと、ペースは徐々に落ち、35km過ぎからの上り坂では、1km毎のペースも4分後半~5分かかってしまう程でした。高橋選手は、今回のマラソンに向け、新しいトレーニングを取り入れたり、4000m以上の超高地トレーニングを実施するなどして今大会に臨んだとのことですが、3位という残念な結果となってしましました。

 現代のフルマラソンに挑戦するトップアスリートの方々を見て思うことは、高度なトレーニングを行うにあたり、「多大な時間と労力、周りからの協力なバックアップ」が必要だということです。そしてそれらの環境を整えても、成功が約束されているわけでもないですから、大きなリスクもあります。ただし、日本でのマラソンの注目度と人気は、他の陸上競技種目と比べても群を抜いていますので、大きな魅力があることも確かですね。

 もしも将来、我々も「マラソン」というビックレースに挑戦するのであれば、「大きな覚悟」が必要であると、そう感じさせられるレースでした。