マーティンのバインディングが剥がれたので自分でリペアしてみました。
ちなみにバインディングというのはギターの周りに貼ってある装飾のことです。
ギブソンに比べるとマーティンはけっこう剥がれるという話は聞いてましたが、やはり冬の乾燥が原因かな?でもハードケースに湿度調整剤入れてたんだけどなぁ。
豪快に剥がれちゃってます。
まず患部?をよーく観察してみると
これならタイトボンドが使えそうです。
普通ギターに使われる接着剤は大きく分けて2つあります。
ギターの制作時、本体の組み立てにはタイトボンドなどポリマー系の木工用接着剤を使い、バインディングなどの接着にはセルボンなどの溶剤系を使います。
溶剤系はその名の通り溶かしてくっつける接着剤です。
溶剤系の接着剤をバインディングに塗ると素材のセルロイドが溶けて、ボディ材に浸み込んで固まります。
ですからバインディングが剥がれた場合はバインディングに木材が持って行かれているケースが多く、
再び貼り合わせる場合は制作時とは違い「木と木を貼り合わせる」木工用のボンドを使うことができます。
タイトボンドの良さはなんと言っても、固まる前は水で拭き取れるのと塗装を溶かさないこと。
溶剤系はセルロイドだけでなく塗装も溶かすんで、下手をすると大惨事になります。怖!
で、今回用意したのがこちら。
タイトボンドはTitebond IIIを使いました。普通のタイトボンドでも良いんですがこちらの方が硬化まで若干時間が長く作業がしやすいです。
タイトボンドは乾く前は濡れた布で簡単に落とせるのと、乾くのが速く固まったあとは樹脂のようにカチカチになり、ヤスリで削ることができます。
ちなみに日本の木工用ボンドだと固まったあとも少し柔らかさがあり接着がいまひとつなのでギターリペアにはタイトボンドを使った方が無難です。
あと、なにげに大事なのがこれ。注入容器。
結構いろんなとこで売ってます。1個100円位。なければアマゾンで。
それでは作業開始です
マスキングテープを適当な長さに切って準備します。
次にボンドを塗るときにこれ以上バインディングが剥がれないようにマスキングテープを貼ります。
ボンドを注入容器に充填。日本の木工用ボンドに比べるとけっこうユルイ感じです。
ちなみにタイトボンドの口は軽く引っ張ると先端に隙間ができて中身が出せる仕組みです。キャップだと思い引っこ抜いちゃうとドボドボ出るので注意です。
バインディングを押し付けるとボンドがハミ出てくるんで濡らした布で拭き取ります。ティッシュを使うと、ちぎれてくっつく可能性がありますので注意。
ボンドを拭いた所からマスキングテープで固定していきます。
塗ったあとは30分程でほぼ乾ききり剥がれなくなります。最大12時間程度で完全に接着されますので、このまま一晩放置します。
こちらが翌朝の状態です。
貼り付けたバインディングは良い感じに固定され元通りです。タイトボンドは使いかってが良いですね。
メデタシメデタシ。(^O^)
今回リペアしたのはこちらで紹介させて頂いたMartinのGPCPA4 Rose Woodです。
それでは次回をお楽しみに。😄
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