神戸出張の帰りに静岡の牧之原SAで遅い昼飯を食べた訳だが。

redtylerのブログ

その時に何かお土産をと思って物色するとこれが引っ掛かった。

まぁ常温保存できるのと容量もありそうだったので目に留まったのですが、これがとっても正解でした。

 

 

作っているのは居酒屋の海ぼうずというお店なのですが。

ここ知ってますよ、いつも行く十千花前のすぐ近くのお店です。

 

 

これ昨日静岡にいたのでこのブログ用に撮影してきたもの。

大きくていつも繁盛しているお店ですからこれは間違いないだろうとの思いもこれを買ってきた理由だ。

 

 

内容は大根、卵、焼ちくわ、蒟蒻、牛筋、糸蒟蒻、昆布、ごぼう巻きに黒ハンペンと1人前として豊富なラインナップです。

勿論だし粉も相当量ついていてこちらも抜かりはない。

3人なので人数分買って鍋でひと煮立ちすればー。

 

 

 

いやいやすみません、関東人はどうしてもハンペン入れたがるんですね。

そしてちくわぶも入れたくて用意したのですが、これは流石に違うだろと却下です。

真っ黒けな汁からは鯖や鰯節の美味しい香りがしてきますよー。

 

 

右から黒ハンペン、焼ちくわ、大根、昆布です。

だし粉はもっとたくさんかけても良かったですね、その位量もありました。

串に刺さっていないのは袋詰めなので串が袋を破ってしまうかもしれないからだと記載されていました。

納得ですが実はしぞーかおでん(こう呼ぶのが正解のようです)において串はかなり重要な意味があるのですね。

串にはいろいろな形があるのですよ、丸いの四角いの細いの太いのだけじゃなく串の後部がいろいろな形になっています。

これは ネタの値段を意味しているのですね、各店でそれぞれのネタに対して値段別に串が打ってある。

そう、しぞーかおでんは各自好きなものを取って、会計時にその串の形と本数で会計するんですね。

話戻します。

 

 

見てこの大根の染みしみ具合、ほろほろでおいしー。

代表的なネタである黒ハンペンは上品なタイプです、もっとざらっとした物の方がより鰯を感じて好きですがお土産用ならこれも串に続き納得です。

 

 

手前からゴボウ巻き、糸コンニャク、牛筋、コンニャク、卵です。

スジが串打ちしていないからバラバラとどこかへ行ってしまっていますがちゃんとありますよ。

これで1人前パックが1500円しなかったでしょうか、お土産物としてはかなり優秀ですね。

 

 

 

翌日この美味しい汁を捨てるには勿体ないのでこうしてしまいました。

 

 

ちくわぶを昆布と一緒に煮てしまったぁ、鶏もも肉も入れていますよー。

 

 

ちくわぶは色々な具材がしみて初めて完成するおでんネタです、これを理解していないとちくわぶ圏外の方達は本当の美味しさを理解できないと思う。

この位の煮具合だとまだまだなんですよね、それはちくわぶにもよるのです。

良いちくわぶはそれほど煮なくても普通におでんにすればクタりと出汁を吸い込み良い煮具合になる。

ただ型が崩れるからとこのようになかなか吸い込まないのもあるんですよ、それでもある程度は染みてますからね。

ちくわぶの存在理由が分からないという方は、一度鍋底に残ったクタっとしたやつを食べてみていただきたいと。

それはすべての旨みを吸い込んでとっても美味しくなっていると思いますよ。

また脱線してしまいました。

 

という事でこれはリピ有りなお土産でした、なにより汁がおいしー。

実は残り汁でうどんもやってみたんですよ、倍くらいに薄めて汁にしたのですが。

それでも鰯が主の節の旨みがたっぷりでおいしかった。

おでんネタだけでなくこれほど楽しめたおでん汁は他に無いですね。

おいしかったです、ごちそうさまでしたーーーーーーーーーー、、、、、。

 

 

追記。

だし粉についてです。

駿河湾沿岸には水産加工業者が多い、その中でも主流は鰹節などの節系だ。

沼津や蒲原に多くの加工業者があるんですね。

鰹節以外にも平ソウダや丸ソウダ(丸は現地ではうずわといって最近注目されてる)の宗田節に鯖節、鰯節です。

一番高価なのは勿論鰹節の本枯れ節だ、カビ付けをして熟成した一級品はとんでもない値段ですが料亭や割烹では定番。

宗田節や鯖節は材料費からして手ごろな価格で流通している。

関東の町場の蕎麦屋の出汁といえばこれらが主流です、本枯れ使う高級蕎麦店の物とはまた違う美味しさがあるのは皆周知のことですね。

以外に高価なのが鰯節なんですよ、それは裁くのに手間がかかるから。

主に大型なうるめ鰯を使うのだがそれでも鰹はおろか宗田や鯖などに比べて30センチ満たない鰯は大量に裁かないとならないですからね。

とっても上品な出汁が出るので高級食材なんですね。

そしてこれらを機械で削って節にしていく訳ですが。

その時に上手く節にならない部位の端っこは細かく削られてしまうのですね。

そう、これが出汁粉の正体なんですよ。

無駄にせずに地元だけで流通していたものなのですが、これが富士吉田の焼きそばで注目されたりこのしぞーかおでんでも注目されるようになると。

食べてみれば判りますがこんなに豊富なうまみを持っただし粉はもっともっと評価されても良い食材だと思いますね。

でもですね、それにより価格が高騰してしまうかも、それは勘弁ですよね。