デジタルカメラには分類が有る、判っている方も多いと思うし検索すればすぐわかるので説明は割愛します。
ここでいうコンデジとはコンパクトデジタルカメラの事、そのコンデジの定義とは何だろう。
レンズ一体式のカメラはこのジャンルに分類されるという事でしょう。
なのでこの定義に当てはめるとLEICA Q2はコンデジという事になるのだが。
いやこいつをコンデジとしてしまうのは無理だと思う、スペックが違いすぎるし使い勝手もまた違う。
それはフルサイズで4730万ある撮像素子数だけでなく操作系を見ても解る。
上から見下ろせばそれはLEICA Mを長年使い慣れた者にはお馴染みの風景。
一般のコンデジはシャッターダイヤル部分がファンクションダイヤルとなっていてそれひとつで設定は完了する物ばかりだ。
だがQ2は違う、絞リングが有りピントリングが有りシャッターダイヤルもある、フィルムカメラと同じだ。
各ダイヤル、リングにはAとかAFのポジションが有って。
フルマニュアル機としてもすぐに使えるし、絞リングをAにすればシャッタースピード優先AE、シャッターダイヤルをAにすれば絞り優先AEに、両方Aならプログラムオートと。
ピントリングがAF以外ならマニュアルピントとなり更にマクロまで付いていてこれ全てが一目でその設定を把握できる。
背面には3つのボタンと十字キーが並ぶだけとかなりシンプル。
国産カメラが高級機になる程各種設定をユーザーなりに記憶させることが出来るファンクションボタンをこれでもかと実装しているのに比べ潔良い程でこれがまた私には良い。
底面には電池とメモリーカードの蓋があるだけ。
電池はこれが電池本体の底面でカバーがないのだが、電池底部周囲にラバーが付いててこれでボディの防塵防滴構造に繋がっててる。
唯一有るスロットカバー内はSDカード専用で他のスロットはない、しかも1スロットだ(見るともう1スロット分のメクラ蓋があるみたいだが)。
それは他カメラによくある側面もそうで。
左右どちらにもスロットやポートのカバーはない。
見た目はMの継承で良いスタイルなのですが。
故に今時USBポートすら無いわけだ。
なので予備電池の携帯は必須です、モバイルバッテリーでのその場しのぎすら出来ません。
Bluetooth機能が付いているのでスマホでアクセスできますがLAW等多数の大きなデータは現実的では無いか、あくまで確認用です。
パソコン直結も出来無いので大きなデータはSDカードを介してのやり取りとなる。
まあ出先では本体でも確認できますから帰ってからの作業には問題有りませんです。
※現在発売されているQ3は向かって右側面にUSB-CとHDMIが装備されています。
唯一有るホイールもこれまた必要最低限かつ私には十分な物。
こいつもファンクション設定できて、私はISO感度設定が出来るようにしている。
ISO感度はオートにしていない、撮影ロケーションにより都度設定しています。
実はこれがかなり重要で、フィルムでは不可能な事だからなんですね。
昔は撮影していて使うフィルムの感度が撮影途中で色々と替えられたならどんなに便利だろうと思った物です。
絞りやシャッタースピードの設定幅が格段に広がりますからね。
それが今現実としてその機能を使うことが出来るんですよ、露出やピントはオートでも(シャッター半押しでロックかけてます)ISO設定はマニュアルだ。
オートなんてのに任せておくべき機能じゃないです、積極的に使わなきゃですよ。
このボタンは画像クロップ機能の画角チェンジボタン、Q2は28、35、50、75㎜に設定出来る。
4730万画素であるから50㎜でも1500万画素あり十分使えますが。
正直画角を切り取るだけのクロップはただその画角で撮れるという事だけで、レンズは28㎜だから私としては懐疑的。
だって後でトリミングすれば同じ事だし、何より28㎜の広角レンズな訳で標準や中望遠の写り方にはなりませんから。
ただ35㎜は使えるかなと、四隅の引っ張りを切り取った28㎜の画像は結構35㎜の描写に近いのを確認してます。
残る一つはビューファインダーの視度補正です、老眼にはこれ大切な機能です。
Q2だと背面液晶で撮ることも多いのだが、やはりしっかりファインダーで確認出来るのは確実性を増しますしね。
このビューファインダーの見えが良いのもQ2の魅力の一つだ。
ということで私が操作している感覚はフィルムカメラです、お任せも出来るがAEやAFの設定はいちいちメニューを検索しなくても一瞬の目視で確認できる。
しかもレンズは28㎜のf1.7というスペシャルなズミルクスが付いている、なのでボケを生かした作画もある程度は可能だ。
現代のレンズはその写りがどうのこうのは、私のような素人がとやかく言えるものでは無い位のものですしね。
デジタルになったMはそのまま感材がフィルムからセンサーになった物、M9使いのブロ友で写友のmaboさんが言うようにバンバン撮れるのがデジMだ。
Qは電子ファインダーを取り入れてレンズ固定にしAE,AFを取り入れた物。
レンズ交換は出来ませんが28㎜を常用している方(私だ)には問題無いし35㎜のクロップならば使えます。
形も大きさも重さもほぼ同じですからMの進化版としても良いかもですが。
私はクオリティそのままに簡略化したものと思います、操作の簡略化ですね。
なので初めてデジカメを扱う方でもフルオートで画像は撮れる、富裕層のコンデジという意見も多い。
だが私のようにフィルム時代から撮影している物はその操作は感覚的に出来て使い勝手は誠に良いと。
昨今のデジタル一眼、特に進化して様々なAFモードが搭載されたミラーレス一眼を使っている方にしては設定メニューやファンクションボタンの少なさで物足りなく思うだろう、何よりレンズ交換は出来ない訳ですから。
なのでQは露出だピントだという事にまだ理解していない方が使う高級コンデシという側面と。
フィルム時代から使い込んでるそれらを理解し体に浸み込んでる28ミリ使いにはこの上なく使い勝手が良いカメラと。
旅や日常を切り取ったり、街中等のスナップが主な撮影者に限定され決してオールマイティではないが。
軽くて堅牢で防塵防滴で意のままに使えるこのカメラは今の私には掛け替えのない存在です。
何よりこのスペックのレンズはM用では出ていないものですしね。
これからも良き相棒として共に過ごしていくことにしましょう。