静岡出張も予定より早く仕事も終わり夜はやっぱりこちらですねぇ。
9月に期待の若手職人しょうや君の握りを頂いたとき以来だから半年ぶりの来訪です。
静岡で創作江戸前寿司を食す、一ふじ二たかで若手職人の味を堪能です。 | redtylerのブログ
まるで隠れ家的な店の外観、以前は料理内容の案内板も無くって店名の表示も無かった。
今年になってコンセプトを少し修正、少しは入りやすい雰囲気にはなっています。
それは提供内容もでして、以前は1階の一ふじが鉄板料理2階の二たかが寿司で、それぞれがコースでの提供なのは変わっていないのだが。
今までよりも少し価格を下げて+お酒の提供も込みにしている。
そのお酒もビールやサワーだけじゃなくお、勧めの地酒や銘柄酒にワインやスパークリング、ハイボールや梅酒等安くはない酒類が選べます。
これで一ふじの鉄板料理が9.000円、二たかの寿司が11.000円とかなり安く設定してきた。
これ東京の1/4ですよ、かなりリーズナブルに設定にしてきてる。
以前は寿司だけで12.000円で私は酒飲んで余計に数貫握ってもらうのでいつも20.000円位になっていたんですね。
今回は店長で料理長の鈴木さんに握っていただきます。
12席のカウンターを仕切るのは大変そうですが、この日の予約は3回転するという。
私は6時の一番客でしたが、後から来るお客さんは若い方も多かったですよ。
まずはこれが出てきます、出汁です。
宍道湖のシジミの出汁という事です、先ずはこれを飲んでお腹の準備してという事ですね。
塩梅が絶妙で流石料理長です。
前菜は生牡蠣が出て来た。
播州赤穂産だという。
瀬戸内の有名な産地で、相生の物は私も現地で食べて納得の美味しさでした。
というか牡蠣に関しては日本全国各地で特徴ある物の美味しさは何処も引けを取らないですよね。
始めの握りは西伊豆のスズキの昆布〆から。
淡泊な白身から入りますね。
藻ジオが降ってあるのでそのまま頂きます。
ねっとりと昆布の旨みが乗っておいしー、初めからいいぞーっと。
鯵です、ポピュラーなネタですが駿河湾も沢山上がる魚だ。
煮切り醤油でこれもそのまま、こちらは江戸前でもちょっと拘ったスタイルです。
江戸前寿司は戦前までは屋台で提供されるものが多く、気軽にパッと食べて行ける物だったんですね。
なので醤油は塗ってある、これは江戸中期に登場した握り寿司がまだ醤油が一般的に普及されていない時代に、当時の調味料である煎り酒を塗って提供されて以来の名残です。
煎り酒とは梅干しを日本酒で煮切った調味料で、醤油が一般的になるまでは定番の調味料だった。
何時ものように話が脱線していますので、どんどん紹介していきますよー。
漬けマグロです。
マグロはミナミマグロ、種的には本マグロの近異種だから物によっては匹敵以上の個体もあるマグロです。
しかも即漬けという方法を取っている、見ている前で醤油や酒味醂で作った調味汁に7~8分程漬けて握った。
からしの風味も絶妙でこれまたおいしー。
海老は天使の海老ですと、ああ、ニューカレドニアの奴ねって即答。
そうこの天使の海老って太平洋に有る楽園、フランス領ニューカレドニアにて厳密な管理をされて養殖されているフランス政府御墨付の海老なんですね。
ただね、これちよっと握りにするには味が薄いというか蛋白です。
逆にフレンチのソースに合わせるのには理想の海老だという。
私としてはやはり巻き海老、つまりは車エビの小さめの奴が濃厚で香りも良く寿司には合うと思いますね。
途中で焼き物です。
先の天使の海老の殻中、私としては頭ごと焼いたのが食べたかったからちょっと惜しいです。
魚の方は真鰯です、駿河湾はシラスの一大産地、という事は成魚の鰯も沢山捕れる。
見た通り適度に脂の乗って美味しかった、梅雨時に旬を迎える鰯ですが春先の今時期も美味しいですね。
ネギトロの手巻きです。
サクに取れない部分もこうして美味しくしてきます、てかサクに取れない部分だってとっても美味しいんですよね。
アワビの肝ソース添え、これも寿司になっていて酢飯が敷いてある。
これは以前からの店長オリジナルで軟らかに煮たてたアワビに肝の旨みがたまらない逸品です。
こちらもお店の定番で、三保サーモンのサラダ仕立て。
三保サーモンは清水市の名勝、三保の松原が有る三保地区産の海洋深層水を使った養殖サーモンです。
急に深くなる駿河湾の特色を生かして生産されるこれからブランドになるであろうこれも逸品ですよー。
再度手巻きの登場、うなぎの手巻き。
静岡はうなぎの名産地ですよね、浜松は有名なのはご存じの通りと。
こちらは駿河湾内の島田産です、地元食材で畳みかけます。
小ぶりで適度に脂の乗ったこれまた酢飯にピタリの美味しさです。
タチウオだ、これも駿河湾でも良く上がる。
軽く炙って有って旨みも十分です。
刺身も美味しいですが私はタチは火を通した方が旨みは増すと思う。
煮貝の手巻きはホタテです。
海水温の高温化で青森のホタテは壊滅的だという。
特に稚貝の入手が難しいそうで、今年はまだしも来年以降はかなりの高級品になってしまうかもの食材ですね。
中トロ、これもミナミマグロ。
主にオーストラリアあたりで捕獲されるマグロで前述近海のクロマグロ(本マグロ)に近い種ですから物によっては変わらない品質を持っている。
こちら包丁を入れて奇麗に地紙に握ってる、腕の見せ所ですねー。
炭を出してきて何をやるかと思ったら、その上に直に切り身を乗せましたよー。
じゅゅゅって音と共に香ばしい香りが。
そして握ってきたのは寒鰤です、これも地物。
炭の何とも言えない香ばしさが香って、脂が多くて気になる今時期の鰤を上手に握って来た。
最後は伊豆の山葵が利いたかんぴょう巻きで〆です。
本枯れの美味しい出汁のお味噌汁と共にフィニッシュ。
デザートの塩バニラアイスも付いてますよー。
甘さもかなり控えめで、これもアイスメーカーで作っているんですよね。
これで酒込み11.000円はかなりお得ですよねー。
地ビールと地酒3合を飲んでますからね。
なのでか客層が大分変りました。
以前は姉ちゃん連れたおっさんとか地元銀行の頭取さんとかそういった年代層だったのですが。
前述若い子が少し奮発して入れるからかカップルが増えたし、中年ご夫婦などがメインになっているよう。
間口が広くなって設定変更は正解のようですね。
私は勿論これからも行きますよー、店長の仕事大好きですからね。
とってもおいしかったです、、ごちそうさまでしたーーーーーーーーーー、、、、、。