先日立て続けに購入したSLですが、流石にライカどちらも機構自体はしっかりと作動します。

この辺は当時高価格だったところからどれも大切にされた個体が多く、外観も奇麗な物が多いのもその理由から。

 

 

だが現在は使い方が分からない等の理由でほぼジャンクとしてオクに出るものも多い。

これらも信じられない値段で入手した。

ファインダー、ミラーが奇麗で全速シャッターが切れれば先ず間違いなく使える。

そんな読みからの落札でしたが露出計は現在電池が発売されていないので入手するまで作動するかどうかは分からない。

こう書くとギャンブルなのですが、私には確信が有るのですね。

それは今までにシャッターが全速作動するもので露出計が壊れている個体は見たことが無いからだ。

全く一方的な思い込みですすが安いのでダメもとで買ったのですね。

 

電池はもう生産されていないと書きました、水銀を使った電池なので環境問題で30年位上前にどれも生産終了してます。

だか考える方はいまして、電池アダプターが販売されてる。

 

 

電池は底面に入ります。

この蓋と電池の間にアダプターが入っていて。

 

 

左から電池、アダプター、蓋です。

使用する電池は酸化銀電池のSR44か同じ形をしたアルカリ電池のLR44で、これをMR-9という水銀電池の大きさへ変換します。

それだけじゃなくアダプターには抵抗チップが搭載されていて。

 

 

これによりSR44の1.55Vの電圧をMR-9の1.35Vに変換します。

これをやらなくてもメーターは振れますが値がLV値+1.5位になってしまう、それを補正するのがこのチップ抵抗なんですね。

日本最大手のカメラ修理メーカー、関東カメラサービスで売っているものなので間違いないし、3.000円程なので負担もないです。

 

これでテストした結果1台(マウントが黒い初期型の方)は作動を確認し、デジカメとの比較でも概ね良い値を示しています。

だがもう一台は全く反応せず、仕方なしかと思っていたのですが。

電池室見ると接点がかなり腐食しています、アルコールで磨くと先端の接点半田部分が取れた。

なのでこの部分を復活させることにした。

 

先ず接点部のリン青銅(ばね状の銅)をペーパーで磨く。

 

 

薄い素材なので磨き過ぎないように、粗かた緑青が取れれば良しとして。

アルコールで奇麗に洗浄し先端にハンダを乗せます。

 

 

上手に盛れたようですよー。

更にハンダに含まれてるフラックスをアルコールで拭きとってー。

 

 

電池とアダプターセットして装着します。

するとー復活しましたよー、ちゃんと作動しましたぁ。

 

もう動けばこっちの物です、それはSLやSL2の露出計は簡単に調整出来るからなんですねー。

 

 

この部分のグッタペルカ(シボ皮ですね)をめくると穴が3つ開いてて、ここから精密ドライバーで中の半固定抵抗を操作して調整が可能なんです。

だがこれも調整せずに2台の値はほぼピタリ同じでした、先の1台は前述デジカメとの比較で実用に十分なのを確認しています。

 

 

やったー、これで楽しめますねー。

とはいえコダクローム64で20年以上撮影していた身としては、ネガフィルムなら普通の撮影は露出計なんかいらないんですが。

実際ブローニー使う時は今までもそうでしたしね(流石にブローニーのポジフィルムは昔から高額なので)。

でも完動しているに越した事は無い、手放すときも有利ですし。

実際オクでも露出計含めた完動品はそれなりの値段してるしね。

 

さていつ撮影に行こうか、ベスパで水郷の街並みにでも行ってみるかなぁ。

何て言っているうちに年度変わりで忙しくなってきちゃうんですよね。

フィルムは冷蔵庫でスタンバイしてますから、焦らず機を見て楽しみましょうかねぇ。