喜多方ラーメンといえばそれは奥州白川ラーメンと共に福島県を代表するラーメンだ。

だがこの認識は今から30年位前から、それまでは知る人ぞ知る会津の地元のラーメンだった。

それを一気に全国へ知らしめたのはこの喜多方ラーメン坂内であると思う。

 

 

現在は株式会社麺食という企業が営業本体で、その創業者である中原明氏は始め国鉄傘下の飲食企業で働いていて駅そばなどの事業に係っていた。

その後東京城南地区の展開を任されてラーメン店を開店するという事になり、全国を食べ歩いて情報収集していたところ。

たまたま伊丹から羽田に戻る機上で隣の乗客が喜多方ラーメンが美味いと言っていたのを機にリサーチ。

国鉄繋がりで全国の喜多方と呼ばれる地域(数か所あるという)の駅長に打診した所、福島県の喜多方にはラーメン屋が多いと知り早速乗り込み。

当時から名店である坂内食堂の店主坂内新吾氏に師事し、のれん分けという形で喜多方ラーメン坂内の営業を始めます。

そう、今なお続く喜多方の名店、坂内食堂の正規のれん分けがこのチェーンの喜多方ラーメン坂内なのですねー。

 

話戻してカップです。

 

 

この商品はファミマルなのでファミリーマートでしか売っていませんのでご注意を。

作っているのは明星食品、現在は日清食品の資本子会社ですが開発は全くの別。

このカップも縦カップである物のノンフライ麺を搭載しています。

 

大型縦カップなので調味油を搭載、内容は。

 

 

チャーシューチップが沢山入っています、他にはメンマとネギとシンプルな内容だ。

早速熱湯5分です。

 

 

ノンフライ麺でもフリーズドライ製法は吸水が多く気泡を含まないので出来上がり以降麺は沈んでいます。

だが明星の新技術であるスチームドライ製法はフリーズドライよりも油揚げ麺寄りの軽く気泡を持つもの。

なので出来上がり時麺が浮いています。

 

チャーシューチップが沢山です、これは坂内のチャーシュー麺を模しているのでしょうか。

喜多方ラーメン坂内のチャーシュー麺は、薄く小型な物の丼ぶり一杯に広がり麺が見えない位入るんですねー。

 

ではスープ行ってみましょう。

 

 

割と正当な醤油スープです、皆さんがイメージする醤油ラーメンのスープです。

ただ街中華の物と違うのは豚鶏の豚の比率が高く、それでいて濃厚ではない。

サラリとしていて丁寧に沸騰させないように作った穏やかな醤油スープだ。

よく味わうとメンマのあの発酵した風味がほんの少し仄かに感じる。

これがまた坂内らしさを感じさせます。

 

 

麺は日清、明星は必要とあらば価格の低い縦カップでもノンフライを採用している。

日清がフリーズドライオンリーなのに対し明星は自社開発のスチームドライという製法を積極的に採用しています。

感じはノンフライなのにきめ細かな気泡感があり油揚げ麺とフリーズドライ(瞬間冷凍乾燥)との中間な感じ。

幅広で縮れが入ったのピロピロとした感じは何とか坂内に寄せてはいるものの厚みが無さ過ぎるし加水も少ない。

喜多方の麺を再現するならばここは多加水に強いフリーズドライを採用して欲しかったでしょうかね。

 

 

とはいえ美味しいカップでしたよ、ただ喜多方ラーメンですというには何かの押しが無かったというか。

坂内食堂含め喜多方ラーメンや同県内の奥州白川ラーメンはスープだけでなく麺にもかなり比重が高い。

平打ちで縮れの強い多加水麺だ、この麺自体が相当旨い。

このカップではそれが十分に再現されているか、私は残念ながら思わなかったです。

なのでこのスープでこの麺はもっともっと完成度を高めて頂きたいかなぁ。

何度も言ってますが再現系のカップでは価格に制約のある縦カップでは無く、丼ぶりタイプのカップ(液体スープ且つフリーズドライノンフライ麺の最上位バージョン)で再現してほしいですね。

ごちそうさまでしたーーーーーーー、、、、、。