札幌ラーメンどさん子は今から半世紀以上前、1960年代後半から70年代にかけて一気にチェーンを広げ、一時は1000店に迫る全国チェーンのラーメン店舗でした。
だがその起源は札幌では無く北海道内でもない、なんと私の住む東京墨田区の八広という場所に在った街中華から始まった。
店主が餃子メインという当時としては珍しい形態で店を4店舗と広げ。
そのおかげかアメリカ旅行へ行ったときにハンバーガーチェーンのフランチャイズ制に早くも着目。
帰国してデパートの北海道物産展で札幌ラーメンにインスパイアされて味噌ラーメン推しの店舗を発想。
当時まだ一般に知られていなかった札幌味噌ラーメンで一気にフランチャイズを広げたというラーメン業界では伝説の店舗です。
今回行ったのは北千住に有る千住一丁目店だ。
あれだけ隆盛を誇ったどさん子チェーンですが、他にも札幌ラーメンを提供する店が増えるにつれ衰退していく。
味噌ラーメンも専門店が出来るなど細分化して現在に至っていますから、どさん子というネームバリューもいつしか忘れられていく運命にあったのでしょうか。
こちらはそんな中今でも残る店、しかもかなり人気でこの日は1時を過ぎても店内ほぼ満杯、カウンター1席の空きにすくわれ入店できた。
こちらは定番の味に加え中華麺や変わり種ラーメンもやっています。
お勧めはやはり味噌ラーメンなんですねー。
この店舗、旧日光街道沿いにある、昼から人通りも多く夜は飲み客も多いからそれに対応したメニューもありますねー。
ここはかなり久しぶりなので昔よく食べていた塩バターにします、初めて食べたのは小学6年生の時だ。
出てきたものは当時の物とほぼ変わらない内容です。
この白濁した塩スープが当時私には味噌以上にインパクトが有った、なので殆どこれを食べていたと思う、記憶が甦りますよー。
ベースは豚鶏と根菜の街中華に通づる物なのは元が下町の街中華だからか。
だが豚が多めで鶏ガラやモミジがツンとする街中華とは違う。
浮かぶ油はラードで、これは寸胴の脇でやかんで温めてあるものを丼ぶりに投入。
これも寸胴に浮かぶ油を投入する街中華とも違います。
味付けは塩と化調と謎の粉、これがどさん子の塩スープの要になっているようだ。
久しぶりの懐かしい味に癒される、これが現在の基準で美味しいものかといえば?だ。
だが私にはノスタルジーが沢山入るので美味しい、そしてバターだ。
こちら昔からマーガリンでは無くちゃんとバターを使ってる、ずっとこの姿勢なのは素晴らしい。
味変的にゾーン分けして楽しむ、これも昔通りだ。
麺もこれ変わっていない、多加水のチュルっとした麺は小麦感は無いもののスープ纏ってうまいですねー。
バターを絡めると又味わいが変って飽きる事無く食べられますよー。
いやぁ、本当に何十年振りでしょうかねぇ。
変らぬ味になつかしさプラスでとってもおいしかったです。
そしてお客さんも昔から食べて来たご老人(自分もか)から若い男女まで広く地元に根付いています。
なんと私がまだ食事中の1時20分にはもう昼営業ののれん仕舞ってましたよー。
どんだけ昼売るのでしょうかね、実力店は今も健在という事でしょうね。
そして思い出を差し引いても美味しかった塩バター、ごちそうさまでしたーーーーーーー、、、。