久しぶりに再発されてきた、白濁九州豚骨発祥とされる久留米の名店大砲ラーメンさん監修のカップだ。
サブタイトルの昔ラーメンは大砲ラーメンさんに有るメニュー、その名の通り昔ながらの味を提供している。
呼び戻しスープとありますがこれも久留米から始まった独特のスープのとり方です。
これよく判っていない方が多いですよね、具体的には。
通常は寸胴を複数(大抵3台)あって、例えば3の寸胴からスープをどんぶりに入れるとして。
3の寸胴から一杯のスープをどんぶりに移すと、2の寸胴から3にス―プを移す、そして減った2の寸胴に1の寸胴から一杯分のスープを移すんですね。
勿論それらの寸胴にはたっぷりの豚骨が煮だされていますし、1の寸胴には無くなって分の水と拳骨も投入されると。
そうやってだんだんと濃度を上げてスープを常に調整して提供するという方法が呼び戻しといわれる形態です。
なので常に最高濃度の豚骨スープが供給されていると。
これ家系の本家系でもやっているんですね、、なので私家系は吉村氏の修行先のラーメンショップ(羽田店)と九州豚骨とを融合した吉村氏オリジナルだと思っています。
話をカップに戻します。
内容は。
スープは粉末と液体の2種、かやくも先入れと後入れの2種と気合が入っていますねー。
ノンフライ麺ですが細麺なので熱湯4分です。
お店とまではいかなくてもとっても美味しそうな出来上がりですよー。
白濁するスープにたっぷり浮かぶラードがそそりますよー。
茶色いのはカリカリと呼ばれるトッピング具材で、豚油身の揚げ玉だ。
これまでも再現されているのは遠い地にいるものとしては大変ありがたい、楽しさが膨らみますねー。
ではスープから行ってみましょう。
うん、濃厚な豚骨スープです。見た目通りに濃厚でおいしー。
でもですね、久留米の豚骨に有る濃厚具合は無いか。
私は大鵬さんの経験は無いのですが久留米でのラーメンの経験はあります。
もうお店のかなり遠くからあの頭骨、豚ガラを炊いた強い豚骨臭がするという、かなり高次元の久留米ラーメンを何店か体験している。
その経験からするとこのカップは随分と大人しい、明らかにカップ用にデチューンされています。
でもですね、このスープ豚骨の甘みをちゃんと感じるんですよ、これはかなりリアルだなぁ。
大砲さんのラーメンを食べている方には随分と物足りなく感じるのではないかと思います。
とはいえカップラーメンとしてはかなりの出来上がりな豚骨スープだと思いますよー。
麺は若干縮れが有るものの大砲さんのように加水少なめな細麺。
プツリとした食感といい小麦感といいこの麺は良く出来ていますねー。
明星食品はノンフライカップ用でも色々な麺を持っている、懐深さを感じました。
本物の久留米ラーメンからしたらまだまだ豚骨感は少ないと思います。
頭骨を煮込んだあの強烈な心地よい臭さはカップで再現してはいけないものだというのは理解しています。
でも豚骨スープで由来の甘みすら感じる出来はかなりなものと思う。
美味しく頂けるカップです、ごちそうさまでしたー、、、。