さて、先月に一気に組み込んだWA製のシューティングカスタム。
こちらはオープンガンと呼ばれるかなりのチューニングが許されたスピードマッチ仕様です。
なのでダットサイトが搭載されているのが特徴で、競技も利き手のみなのでそのようにカスタムされています。
今まで下の黒い方がメインでしたが、今回から上の赤いのをメインにします。
なので前メインに組み込まれているスペシャルパーツを現メインに移し替えます。
という事で両方をバラバラにしますよー。
こうしないと摘出出来ないパーツなんですねー。
1台分をスライドは別でメインフレームをバラスとこんな感じに。
これほとんどがメインフレーム後部にパズルのように収まります。
この中に競技銃用のスペシャルパーツが有ります。
その一つがこれ、シアーだ。
ステンレス材のワイヤ放電加工で作られています。
ノーマルは亜鉛合金製なので金属強度が低いが、こちらは硬度が高くスッとした切れ味を提供します。
勿論シアーだけではなく、それと対になって作動するハンマーも。
こちらもステンレスの放電加工品、この両者で引っ掛かりの無いスムーズなレットオフを実現します。
しかも回転部分にベアリングが入っています。
まあベアリングがどの程度有用なのかは不明なのですが正確に組み上がることは確かです、精度的には重要なパーツでしょう。
こんな感じで組み込まれます。
擦動部にはモリブデングリスを塗り込んでいるので汚れているように見えます。
トリガーを引くとこのシアーが左へ回転してロックが外れます、少ない部品数でよく考えられています。
ステンレスと固い金属同士なので粘り感が無くスッと切れるんですねー。
これらを組み込むにはコツが必要です。
良く見えないのですが各パーツの組み込み方に注意が必要です、組み合わせを間違えると作動しません。
メインスプリングも素早く後退して元に戻るようにこのような構成になってる。
線径が細く長いスプリングと太くて短いスプリングの2重構成になっています。
最初弱いスプリングで素早いスライドの後退、最後太いスプリングにてストップ前のショックを吸収。
その太いスプリングでの反動で今度は前進時のスタート加速をアップさせるのだ。
しかもスプリング長の調整でスライドのストロークはノーマルの3/4程になっていて、次弾の装弾とハンマーをコッキングするだけの最低限のスライドストロークに調整してある。
これにより素早い連射を可能としている訳だが。
弾が無くなった時にスライドストップはかからない、打ち込んだ数を記憶しておかないとマガジンチェンジの時にタイムロスしますよー。
トリガーにもひと工夫がされている。
この右側後部のシアーを押す部分がこのようになっている。
プレスで凸状に加工されています、ノーマルにはこの部分は無い。
これによりトリガーストロークが1ミリ程詰められています、細かな部分ですが指先に伝わる感覚はずいぶん違います。
そしてグリップセフティ。
これも真鍮パーツが挟み込まれています。
これによりグリップセフティが常に押し込まれた状態になるようにフレームに引っかかる、つまりはグリップセフティを殺しているんですね。
競技にはサムセフティが有ればよく、必要ないので誤動作と確実なグリップを確保するのにこのように改造されています。
これらは使い込まれていたために傷や腐食が有るのでこれらを取り去ってグリスアップしながら組み込みました。
組み上がった物の作動は以前とは全くの別物です。
レットオフする(トリガーが切れる)瞬間が指に伝わらないほどの軽いアクションになっています。
しかも速いスライドの作動だ、なのでブレずに素早い連射が可能となる。
やはりスペシャルパーツの存在は大きいですねー。
しかもこれらはもう入手が不可能です、今巷はサバゲーがメインでシューティング熱はそれ程でもないようで、これらのようなパーツを作っているところはもうありませんね、貴重です。
オープンガンによるシューティングマッチは基本利き腕だけの競技になります。
私は右利きなのでこちら側にはサムセフティは付いていません。
このセフティもメーカーでは無いサードパーティー製のスペシャルパーツなんですね。
もう競技には出る気はありませんが、それでもターゲットに打ち込むのは楽しいんですよね。
ストップタイマー作って練習するかなぁ。
追記
函館の友人に言われて気が付きましたが。
バイクばらして組むのの卓上版といった感じでしょうかね。
バイク→組んで乗って楽し。